●大久保元秘書の調書撤回 陸山会事件で東京地検
(共同通信 2011/01/21 02:02) http://p.tl/bSwH
 小沢一郎民主党元代表の資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐり、政治資金規正法違反の罪で起訴された元公設第1秘書大久保隆規被告(49)が起訴内容を大筋で認めたとされる供述調書の証拠提出を、東京地検が撤回したことが20日、関係者への取材で分かった。

 大久保被告の取り調べは、厚生労働省文書偽造事件の証拠を改ざんしたとされる大阪地検特捜部の元検事前田恒彦被告(43)=証拠隠滅罪で起訴=が担当。大久保被告らと共謀したとして強制起訴される小沢氏の公判にも影響を与えそうだ。

 関係者によると、東京地裁で同日開かれた大久保被告ら元秘書3人の公判前整理手続き第13回協議で検察側が撤回を伝えた。


●大久保元秘書調書の請求取り下げ=前田元検事が取り調べ-公判前整理で東京地検
(時事通信 2011/01/21-00:46)http://p.tl/7AMW
 小沢一郎民主党元代表の資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる事件で、政治資金規正法違反罪に問われた元秘書3人の公判前整理手続きで、検察側が、元大阪地検特捜部検事の前田恒彦被告(43)=証拠隠滅罪で起訴=が取り調べを担当した元公設第1秘書大久保隆規被告(49)の供述調書について、証拠請求を取り下げたことが20日、関係者の話で分かった。
 大久保被告は捜査段階で当初、収支報告書の虚偽記載への関与を否認していたが、東京地検特捜部に応援派遣されていた前田被告の取り調べに対し、大筋で容疑を認めた。
 大久保被告は公判前整理手続きで全面否認に転じ、供述調書の任意性などを争う意向を示している。任意性が争点となった場合、検察側は担当検事を証人申請することが一般的だが、東京地検は前田被告の証人出廷は困難と判断したとみられる。


●前田元検事が作った大久保元秘書の調書撤回 陸山会事件
(朝日新聞2011年1月21日3時2分) http://p.tl/CGdn
 小沢一郎・民主党元代表の資金管理団体「陸山会」の土地取引事件で、検察側が、政治資金規正法違反(虚偽記載)罪で起訴した元秘書で会計責任者だった大久保隆規被告(49)の供述調書5通を、証拠として公判に提出しない方針を固めたことがわかった。20日開かれた公判前整理手続きで東京地裁に伝えた。
 大久保元秘書の取り調べは当時、東京地検特捜部に大阪地検特捜部から応援に来ていた元検事・前田恒彦被告(43)=郵便不正事件をめぐる証拠隠滅罪で起訴=が担当。5通の中には、それまでの否認から一転して起訴内容を認めた調書も含まれるとされる。弁護側が、前田元検事が関与した調書の任意性などを問題視したところ、検察側はすべて証拠から撤回したという。
 陸山会事件では、元秘書で衆院議員の石川知裕被告(37)=政治資金規正法違反罪で起訴=も、担当検事から「このままでは保釈されないから、話した方がいい」と自白を迫られたなどという趣旨の手紙数通を弁護人に送っていたことが明らかになっており、2月7日の初公判で調書の任意性や信用性を争う方針を固めている。


●陸山会事件:石川議員聴取、録音記録を証拠採用 東京地裁
(毎日新聞 2011年1月21日 2時38分)http://p.tl/SdnW

 小沢一郎・民主党元代表の資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡り、政治資金規正法違反(虚偽記載)に問われた衆院議員、石川知裕被告(37)ら元秘書3人の公判前整理手続きで、石川議員が検察の事情聴取を録音した記録を東京地裁(登石郁朗裁判長)が証拠採用することが20日、分かった。地裁は3人の取り調べを担当した検事4人の証人尋問も決定。2月7日に始まる公判では検察の取り調べのあり方が激しく争われることになる。

 石川議員は昨年5月、小沢元代表を「起訴相当」とした東京第5検察審査会の議決(昨年4月)を受けて東京地検特捜部から再聴取された際、取り調べの模様をICレコーダーで録音。「供述が変遷すると検察審査会に悪い影響を与える」などと検事に自白を誘導されたとして、弁護側が録音内容を書面化し、証拠請求していた。

 また、石川議員が勾留中に拘置所から弁護人に宛てた手紙も証拠採用される。手紙には「『独断でやったと言っているといつまでも保釈されないぞ』と検事に言われた」などと記されているという。

 一方、石川議員側が捜査段階に容疑を認めたとされる供述調書の任意性を争う姿勢を見せていることなどから、検察側は取り調べた東京地検特捜部副部長(当時)や、再聴取を担当した検事ら4人を証人申請し、地裁に認められた。

 ただし、元秘書の大久保隆規被告(49)の取り調べ検事で、郵便不正事件を巡る証拠隠滅罪で起訴された元大阪地検特捜部主任検事の前田恒彦被告(43)は含まれないという。前田元検事がとった調書の採用は弁護側に不同意とされ、検察側が撤回した。大阪地検特捜部を巡る一連の事件が石川議員らの公判に影響を与えないよう考慮したとみられる。

 他に検察側請求の証人として、「石川議員らに現金1億円を渡した」などと証言したとされる中堅ゼネコン「水谷建設」元幹部らの証人尋問も決めた。


●大久保元秘書の調書撤回 東京地検、資料改竄事件の前田元検事が聴取担当 
(産経新聞 2011.1.21 02:00)http://p.tl/SdbI
 陸山会の土地購入をめぐる事件で、東京地検が、政治資金規正法違反(虚偽記載)罪に問われた元会計責任者で元公設第1秘書、大久保隆規被告(49)の供述調書の証拠請求を撤回したことが20日、大久保被告の関係者への取材で分かった。

 大久保被告の取り調べは、郵便不正事件をめぐり押収資料を改竄(かいざん)したとして逮捕、起訴された大阪地検特捜部元検事、前田恒彦被告(43)が担当。事件への関与を認める供述を調書にしたが、大久保被告は起訴後に否認に転じ、弁護側は「強引な取り調べや誘導があった」として、調書の信用性などを徹底的に争う意向を示していた。

 関係者によると、同日開かれた大久保被告ら小沢一郎氏の元秘書3人の公判前整理手続きで、検察側は前田被告が取り調べた調書すべてを撤回すると伝えた。改竄事件が公判に与える影響を考慮したとみられる。

 大久保被告は石川知裕被告らと共謀し、平成16年分の政治資金収支報告書に小沢氏からの借入金4億円を記載せず、19年分には小沢氏からの借入金の返済分4億円を正しく記載しなかったなどとして昨年2月に起訴された。


●石川被告の録音記録を証拠採用 特捜部の再聴取の様子
(共同通信2011/01/20 21:40) http://p.tl/tAwA
 小沢一郎民主党元代表の資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐり政治資金規正法違反の罪に問われた衆院議員石川知裕被告(37)ら元秘書3人の公判前整理手続き第13回協議で、東京地裁は20日、石川被告が昨年5月に東京地検特捜部の再聴取の様子を録音した記録を証拠採用することを決めた。
 記録には、石川被告が検事の誘導で逮捕段階と同様に起訴内容を認めるやりとりなどが含まれている。弁護側は公判で供述調書の任意性や信用性を争う方針。
 再聴取は小沢元代表に対する東京第5検察審査会の起訴相当の議決を受け実施された。


●民主、小沢氏の喚問容認へ 政倫審出席の議決断念
(朝日新聞 2011年1月21日3時0分) http://p.tl/AW3S
 民主党の岡田克也幹事長は20日、小沢一郎元代表に衆院政治倫理審査会(政倫審)への出席を求める議決を断念することを表明した。野党が要求する証人喚問を容認する形で、小沢氏の国会招致を目指す方針に転換する。ただ、全会一致原則などがあり、喚問実現は簡単ではなく、党執行部は小沢氏の強制起訴を待って、離党勧告に踏み切ることも検討し始めた。

 小沢氏は20日、土肥隆一政倫審会長に対し、事実上出席を拒否する文書を提出した。政倫審での議決に強制力はなく、岡田氏は同日夕、愛知県豊橋市で「はっきりこれだけ拒絶されるということであれば、議決しても政倫審に出てこられないわけだから(議決に)意味がない」と記者団に語り、議決断念を表明した。

 岡田氏はそのうえで「国会で説明する手段は、政倫審か証人喚問かしかない。政倫審がノーということになると、(証人喚問を求める)野党の声が力を得てしまう。今後は党の中での議論が必要だ」と述べた。野党の要求を容認する形で、出席に強制力がある証人喚問の実現に切り替える考えを示したものだ。

 ただ、証人喚問は慣例で全会一致が原則だ。小沢氏に近い国民新党の亀井静香代表が賛成する保証はない。証人喚問の舞台となる衆院予算委員会の民主党委員を賛成の議員でそろえることにも、小沢氏を支持する議員が強く抵抗するのは必至で、実現には困難が予想される。

 岡田氏は昨年末から「小沢氏が政倫審への出席を自ら申し出ない限り、通常国会前に政倫審で出席を求める議決を行う」と繰り返し表明してきた。だが、小沢氏は拒否する姿勢を崩さず、野党も政倫審での議決を拒否する姿勢を強めていた。岡田氏は24日の通常国会召集を前に野党の意向を尊重せざるを得ず、政倫審での議決断念に追い込まれた格好だ。

一方、小沢氏の国会招致が実現しなければ、今度は小沢氏の問題を批判し続けてきた菅直人首相の政治姿勢が根本から問われかねない。このため、岡田氏ら党執行部は小沢氏の強制起訴後に党常任幹事会で離党勧告を決め、政治とカネの問題に対する厳しい姿勢を示す検討に入った。

 首相は20日、「小沢さんは条件をつけないで政倫審に出ると約束されていたが、状況が変わった。岡田幹事長と今後のことについて相談したい」と記者団に語った。