暴走・民主党執行部 見せしめ人事の狂気

(日刊ゲンダイ2011/1/22)

◆川内博史議員を狙い撃ち

政倫審と予算委から外す
民主党は完全に「敵」と「味方」に二分されてしまった。“粛清”に“見せしめ”。恐ろしい政党だ。

24日召集の通常国会に向け、民主党執行部は、小沢に近い政倫審委員1人と予算委委員11人を外す人事を断行した。予算委員会は証人喚問の舞台となる。委員外しの予兆を察知した議員らが、「委員を辞任しない」という署名を安住国対委員長に提出していたが、完全に無視された形だ。

特に尋常じゃないのは、残留希望の署名提出を主導した川内博史衆院議員に対する仕打ち。川内ただ一人、政倫審委員と予算委委員の両方を外され、新設の科学技術特別委員会委員長に就任することになったのだ。川内は現在、予算委の理事だから、委員長へ“昇格”になる。「文句は言わせない」という人事である。

それにしても、ここまでやるか。川内議員は憤りを越えて、嘆き節だ。
「不条理を感じます。執行部の権限でおやりになるんでしょうから、私たち弱い立場の議員は、党の方針に従わないなら出ていけということでしょう。しかし、食らいついて小沢さんを守って、日本の政治を根底から変える仕事を続けるしかない。執行部に対しては、『そんなにいじめなくてもいいじゃない』という気持ちです」
内ゲバ、ここに極まれり、である。



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