仙谷のドス黒い野望

(日刊ゲンダイ2011/1/29)

勉強会で選挙対策!

民主党の仙谷由人代表代行(65)の頭の中は、権力の“ド真ん中”に居座り続けるドス黒い野望でいっぱいだ。そのため、子飼いの議員を増やすことに余念がない。27日は、所属する前原グループ(凌雲会)の定例会合に出席し、「オレも暇ができたので、機会があれば勉強会をしよう。若い人たちと何らかの勉強会をしたいもんだな」と挨拶した。
「官房長官を降りて以降の仙谷さんは、本当に生き生きしていますよ。グループの若手に、『今度、凌雲塾をしよう。最初は選挙対策からだなあ』と、冗談っぽく声をかけるんです。政治家志望の若者を育てる私塾をつくるという話もあります。仙谷さんが設立に関わった党のシンクタンク『公共政策プラットフォーム(プラトン)』を復活させる意欲も見せている。プラトンは小沢代表以降、活動を休止していました」(前原グループ議員)

選挙対策といえば、小沢の十八番だし、私塾といえば、「小沢一郎政治塾」を思い起こさせる。
以前から「世代交代」を唱える仙谷は、前原外相などの後見役をやってきた。一方で、ロートルの藤井官房副長官とは、いまや「一心同体の仲」(官邸筋)だという。結局、仙谷は若手を育てるフリをして、全ての権力を掌握し、せせら笑っている。

政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏はこう言う。
「小沢一郎元代表もここ何年か『若い人を育てたい』とよく言います。しかし、小沢さんと仙谷さんとでは『世代交代』の意味が違う。小沢さんには、戦後政治の負の遺産を壊し、日本の政治を若返らせるという思いがあるのに対し、仙谷さんは若手の後見人となることで権力を維持しようとしているように見える。権力ゲームに勝ちたいだけなのではないか」

権力は麻薬だ。仙谷は、ポスト菅に前原や野田をいただき、黒幕として君臨することしか考えていないのだ。



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