●大統領に出国要求=副大統領ら指名は「不十分」-エルバラダイ氏
(時事通信 2011/01/30-07:36)http://p.tl/XZSq
 【カイロ時事】エジプトでムバラク大統領の独裁政権打倒を求めるデモが激しさを増す中、反政府運動に加わっているエルバラダイ前国際原子力機関(IAEA)事務局長は29日、大統領が同日、スレイマン情報部長官とシャフィク民間航空相をそれぞれ副大統領と新首相に指名したことに関し、対応として不十分だと批判、「大統領と政権の人々にはできるだけ早くエジプトを去るよう求める」と述べた。中東の衛星テレビ局アルジャジーラに対して語った。


●暴徒被害、散乱する文化財=ツタンカーメンは無事-エジプト考古博物館
(時事通信2011/01/30-07:12)http://p.tl/eSKm
 【カイロ時事】中東の衛星テレビ局アルアラビヤは29日、混乱状態が続くエジプトで暴徒が侵入したとみられるカイロ有数の観光名所、エジプト考古学博物館内部の被害実態を伝えた。
 同テレビは、博物館の陳列棚のガラスが割れ、彫像が無造作に床に転がる映像を放映。彫像の一部とみられる足部分も床に散乱、模型の船や磁器類も破壊されていた。普段なら観光客でごった返すはずの館内に武装した軍部隊が展開し、各部屋を巡回する映像もあり、カイロ市内の「異常事態」ぶりを物語っていた。
 ロイター通信などによると、古代エジプト時代のミイラ2体も損傷したが、世界的に有名な「ツタンカーメンの黄金の仮面」は無事だった。28日夜に夜間外出禁止令が出された後、博物館は被害に遭ったとみられ、29日以降は軍が周辺の警備を強化している。


●古代ミイラ2体壊される エジプト考古学博物館
(東京新聞2011年1月30日 00時08分)http://p.tl/up7d

 【カイロ共同】エジプト考古最高評議会のザヒ・ハワス事務局長は29日、同国のデモ拡大をきっかけとした28日の暴動で、ツタンカーメン王の黄金のマスクなどを収蔵する首都カイロのエジプト考古学博物館にある古代エジプトのミイラ2体が壊されたと明らかにした。詳細は不明。ロイター通信が伝えた。

 事務局長が29日朝、博物館を訪れると、略奪を試みた跡があり、ミイラが壊されていた。またチケット販売所も荒らされていたという。

 同博物館は28日夜からの暴動で放火された与党、国民民主党(NDP)に隣接しており、延焼の危険もあったが、デモ隊が手をつないで囲み、延焼や略奪から守っていたという。


●各地で略奪、無政府状態の様相=市民は生活物資備蓄-エジプト
(時事通信 2011/01/30-06:09)http://p.tl/h2U9
【カイロ時事】ムバラク大統領の独裁政権打倒を求める大規模デモが続くエジプトは29日、各地で略奪が伝えられるなど無政府状態の様相を呈してきた。首都カイロ市民は食料品など生活物資の備蓄に走っており、商店の棚は品薄となった。
 ナイル川の中州にあるカイロの高級街ザマレク地区に住む主婦(56)は「略奪が各地で起きている。ザマレクは大丈夫か心配」と表情を曇らせた。外出が禁止された29日夜、地区の目抜き通りでは自衛のためか、こん棒を持った人々がうろつき、不穏な雰囲気に。周辺では銃声のような音も響いた。
 時事通信カイロ支局のある同地区のビルでも、門番が入り口の扉を鉄の鎖で固定。はしごなどでバリケードを構築し、暴徒に対する警戒を強めている。
 市内の大型スーパーでは、生活物資を買いだめしようと30人以上がレジに並んだ。ある主婦(41)は「この先どうなるのか心配。飲料水など最低限の物資を確保しておかないと」と不安を隠せない様子。遮断されていた携帯電話は復旧したものの、インターネットは接続できない状態が続き、情報入手が困難になっていることも、人々の不安に拍車を掛けている。
 激しい衝突が起きた東部スエズなどでは、警察や地方政府関係者が職務を放棄し、無政府状態に陥った。各地でホテルや大使館などの重要施設を守ってきた警官も姿を消した。金融機関や免税店などが略奪被害に遭っており、離反した警官や脱獄した囚人が「略奪団」を形成しているとのうわさも流れている。



●エジプト死者100人超 反大統領デモ、警官隊が実弾使用
(共同通信2011/01/30 00:41) http://p.tl/V3b8
 【カイロ共同】エジプト各地で29日、ムバラク大統領の退陣を要求するデモが再び行われ、首都カイロでは数万人が集まった。北部アレクサンドリアではデモ隊との衝突で、警官隊が実弾を使用。大統領は同日未明のテレビ演説でナジフ内閣の全閣僚の更迭を発表したが、あくまで退陣を求める国民のデモは収まっておらず、大統領は窮地に立たされている。

 中東の衛星テレビは29日、エジプト全土での28日の反政府デモで約100人が死亡したと報道、初日の25日からの死者は100人を大きく上回る見通しとなった。情勢は緊迫の度を強めている。

 大統領は29日、民主化促進や失業、物価対策などの改革実行のため、全閣僚の辞表を正式に受理。新たな首相を任命し、新内閣を発足させる。

 同国出身で民主化を訴え、28日に軟禁が伝えられた国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ前事務局長は、大統領が政権維持の姿勢を明確にしたことについて、中東の衛星テレビ、アルジャジーラに「すべての国民にとって失望だった」と述べ、あらためて退陣を求めた。



●エジプト、大統領退陣要求やまず 死者70人以上と報道
(共同通信2011/01/29 22:10) http://p.tl/V3b8

 29日、エジプト・カイロ中心部で、反政府のスローガンを叫ぶデモ参加者(AP=共同)
 【カイロ共同】エジプト各地で29日、ムバラク大統領の退陣を要求するデモが再び行われ、首都カイロでは数万人が集まった。北部アレクサンドリアではデモ隊との衝突で、警官隊が実弾を使用。大統領は同日未明のテレビ演説でナジフ内閣の全閣僚の更迭を発表したが、あくまで退陣を求める国民のデモは収まっておらず、大統領は窮地に立たされている。

 ロイター通信は、全土での反政府デモでこれまでに少なくとも74人が死亡したとする独自集計を報道。情勢は緊迫の度を強めている。

 大統領は29日、民主化促進や失業、物価対策などの改革実行のため、全閣僚の辞表を正式に受理。新たな首相を任命し、新内閣を発足させる。

 同国出身で民主化を訴え、28日に軟禁が伝えられた国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ前事務局長は、大統領が政権維持の姿勢を明確にしたことについて、中東の衛星テレビ、アルジャジーラに「すべての国民にとって失望だった」と述べ、あらためて退陣を求めた。

 カイロ中心部では29日、与党、国民民主党(NDP)本部が炎上を続けた。軍車両が一部に展開しているが、警官らの姿はほとんどみられない。デモ拡大に伴い遮断されていた携帯電話の通信は一部が回復、通話が可能になった。


●サウジ国王、エジプトのデモ批判「安定損なう」
(読売新聞2011年1月29日22時47分) http://p.tl/hXPD
 【エルサレム=加藤賢治】サウジアラビアのアブドラ国王は29日、エジプトのムバラク大統領と電話会談し、同国で続く反体制デモを「表現の自由のもとに、(エジプトの)安全保障と安定を損なうものだ」などと批判、大統領を全面的に支持すると伝えた。

 国営サウジ通信が伝えた。

 同通信によると、ムバラク大統領は「状況は安定している」と述べ、デモ参加者には「疑わしい目的」があり、デモを取り締まる意向を表明した。



● 内閣が総辞職=新たに数千人デモも-大統領への反発続く・エジプト
(時事通信 2011/01/29-20:51) http://p.tl/keJ7
 【カイロ時事】反政府デモで混乱が続くエジプトで29日、内閣が総辞職した。ムバラク大統領が未明に表明した改革策に基づいた措置。しかしカイロ市内では同日朝から、数千人規模のデモが続いている。治安部隊との衝突などはこれまでに伝えられていないが、情勢は予断を許さない。
 市中心部では装甲車などの軍車両が前夜から展開を続けており、警戒が強化されている。軍は声明を出し、市民に対して道路や広場に集まらないよう求めた。
 AFP通信によれば、エジプトに帰国したエルバラダイ前国際原子力機関(IAEA)事務局長は29日、仏テレビ局とのインタビューでムバラク大統領に辞任を迫った。中東の衛星テレビ局アルジャジーラは、アレクサンドリアで、28日の衝突で犠牲になった20人の遺体が新たに見つかったと報じた。


28日だけで38人死亡=エジプト
 【カイロ時事】エジプト保健省は29日、同国で28日の金曜礼拝後にあった大規模デモに際し、死者数は全土で38人に上ったと発表した。
 同省によると、カイロと東部スエズで各12人、北部アレクサンドリアで8人、さらに同ポートサイドで3人、同マンスールで2人、カイロ郊外ギザで1人が死亡した。(2011/01/29-21:12)