●強制起訴を巡る、小沢元代表の発言全文
(朝日新聞2011年2月1日0時11分) http://p.tl/zr68

 小沢一郎元代表が31日夕、強制起訴を受けて記者団に語った内容は、以下の通り。

 【冒頭発言】

 「本日、検察審査会の議決によって、起訴の手続きがなされました。国民の皆様、また、同志の皆様にたいへんご心配をおかけしておりますことを、まずもっておわび申し上げたいと思います」

 「一連の問題に関し、1年余にわたる東京地検特捜部の徹底した捜査により、多数の書類を押収され、秘書・元秘書は身柄を拘束された上で、取り調べを受け、私自身も4回にわたって事情聴取に応じて参りました。結果、私については不起訴処分、さらに、1回目の検察審査会の起訴相当議決後の再捜査でも再び不起訴処分となりました」

 「検察審査会の議決にある通り、検察審査会制度は『国民の責任において、公正な刑事裁判の法廷で黒白をつけようとする制度である』とのことであります。検察審査会の議決による起訴は、検察の起訴のように有罪の確信があって行うのではなくて、法廷で『白黒』をつけるために行うと、当の検察審査会自身が述べているわけであります。従って、私は、全国民に開かれた法廷の場においても真実を述べて参ります」

 「そして、なによりも、従来から様々な機会で申し上げてきましたとおり、何一つ私自身、やましいことはありません。これからの裁判において私が無実であることはおのずと明らかになります」

 「私は、この20年間一貫して政権交代の必要性を主張してまいりました。そして国民の皆様のお力で、ついに民主党政権が誕生しました。しかしながら、『国民の生活が第一。』の政治はいまだ実現しておらず、何千万もの国民のみなさんとのお約束を中途半端にすることはできません」

 「今後は弘中(惇一郎)弁護士を始めとする弁護団とともに、一刻も早く無罪判決を獲得して参ります。そして、引き続き民主党の国会議員として、『国民の生活が第一。』の政治を実現すべく、私の座右の銘であります『百術は一誠にしかず』の言葉の通り、誠心誠意取り組んでいく決意であります。なにとぞ、みなさまのご理解とご協力を賜りますようお願いいたします。以上です」

 【離党・辞職の可能性】

 ――検察審査会の強制起訴を受けて、離党、もしくは議員辞職のお考えは。

 「今、申しあげた通りでございます。今後も『国民の生活が第一。』という政治を実現するために、民主党の議員として誠心誠意、『百術は一誠にしかず』と言う言葉を運用しましたが、一生懸命、努力してまいりたいと思います」

 【政倫審への出席】

 ――国会の説明について。小沢さんが予算の成立後に政倫審に出席するという意向を示しているが、この考えは強制起訴後も変わりありませんか。

 「あの、私は国会であれ何であれ、マスコミのみなさんの前でも、会見をするたびに毎度毎度、すべて話をしてまいりました。国会でも、必要ならば、説明をする機会があれば、やるということを言って参りました。ただ今、きょう、検察審査会で強制起訴が行われましたので、あとは、マスコミ、みなさんが、法廷で、それこそ全国民みんながわかるわけですから。それで改めて真実を述べるといっているのですから、あとは、こちらのほうは優先されるべきかどうかはおのずとみなさんのご判断のできるところだと思います」


 【裁判の見通し】

 ――前田氏が取り調べを行った証拠が採用されない。石川さんの取り調べに対して、録音提出。この2点が小沢さんの裁判に影響が出るとみられている。どうご覧かご見解を。

 「いま、お話あったように、次第にいろいろな真実が明らかになってまいりました。従いまして、私自身もいままでもずっと申し述べてきたはず、つもりですけれども、今後も法廷においても、みなさんにしっかりとわかっていただけるように、真実を述べて参りたい、このように考えております」

 【党の対応】

 ――離党勧告や党員資格停止を党執行部が処分を検討しているんですけれども、さきほど小沢さんは、検察審査会の起訴は裁判で白黒をつけるために行う、ということでした。党の処分はどのようにお考えでしょうか。

 「私は今、さきほどコメントしたとおり、捜査機関、検察によって、有罪の確信をもってやられる起訴とは、まったく異質のものですので、その意味では、公開の場で検察審査会が言っている通り、きちんと真実を明らかにする、ということのために行われるということですので、一般の検察当局による起訴とは、まったく異質のものと思っています。従いまして、私自身としては、いま申し上げましたように、今後も民主党の議員として一生懸命努力して参りたいと思っています。あと、党の執行部がどのような考えを持っているかは、私には分かりませんけれども、私自身の気持ちとしては今、申し上げた通りです」

 【今後の政治活動】

 ――強制起訴で政治活動との兼ね合いで影響がでるか。

 「あのう、今言ったように、普通の検察当局の起訴とは全く異質のものですから、私としては、同志のみなさん、国民のみなさんが要請あれば、今後とも地方行脚もしたいと思いますし、国会での活動も必要なことについてはしていきたい。このように思っております」

 【政倫審・その2】

 ――政治倫理審査会についてお聞きしたい。小沢さんは政治家としての判断として予算審議に影響が出るのであれば、出席をいとわないと述べられました。

 「私の問題が障害になっていればね。私の問題が」

 ――これについて今後、法廷の場になっても、そういう状況ならば出席を?

 「考え方は変わりませんが、あとは、あなたがた自身が、みなさんの判断が、国民全部が、あのう、注視の公開の、司法という法廷の場で、いろいろと真実を明らかにしようということになったわけだから。抵抗して、立法府の国会でやるのはいいのかどうかはそれぞれみなさんの、あるいはまた、国会の判断」

 ――強制起訴は異質というが、それならば離党すべきだが。

 「いろいろな、そういう考え方をする人もいるでしょう。しかし、私どもも、おおかたの法律をする人たちも、あるいは一般の方々も、普通の検察捜査当局による起訴とは全く違うというふうに認識しておられると思います」




●民主・小沢元代表強制起訴 小沢氏、検察当局の起訴とは異質と強調し離党や辞職を否定
(FNNニュース 2011/02/01 00:18) http://p.tl/x7gq
民主党の小沢元代表を1月31日午後、検察官役の指定弁護士が強制起訴した。
政治家として、初めて強制起訴で刑事被告人となった小沢氏は、検察当局の起訴とは異質のものと強調し、即座に民主党離党も議員辞職も念頭にないことを明らかにした。
1月31日午後6時すぎ、小沢氏は「本日、検察審査会の議決によって、起訴の手続きがなされました。国民の皆様、また同志の皆様に大変、ご心配をおかけしておりますことを、まずもっておわび申し上げたいと思います」と述べた。
「剛腕」がついに被告になった。
1月31日午後、検察官役の指定弁護士は、小沢氏を政治資金規正法違反の罪で強制起訴した。
小沢氏は「検察審査会制度は、国民の責任において、公正な刑事裁判の法廷で黒白をつけようとする制度である」と述べた。
剛腕は、白黒つける法廷に立つことになった。
白黒といえば、小沢氏は囲碁のアマ6段で、その腕前さながら1月31日の会見では、党執行部に対して先手を打つようなシーンも見られた。
小沢氏は「引き続き民主党の国会議員として、国民の生活が第一の政治を実現すべく、誠心誠意、取り組んでいく決意であります」と述べた。
質疑応答に入る前に、自ら進退について触れ、離党や議員辞職をする考えがないことを強調した。
さらに、小沢氏は「検察によって、有罪の確信を持ってやられる起訴とは、まったく異質のものですので」と述べ、記者の質問に対して、強制起訴は一般の起訴とは違うと繰り返した。
起訴を受けて、離党や辞職をしたこれまでの議員たちとは、状況が違うという主張なのか。
この会見を受けて、民主党の岡田幹事長は、「こういった強制起訴の性格について、どう考えるべきか」と述べ、今週中にも役員会を開き、処分問題について検討に入る考えを明らかにした。
菅首相は「(党員である小沢氏の処分は?)これは岡田幹事長を中心に、役員会等で協議をすることになると、こう考えています」と述べた。
1月31日の強制起訴を受け、民主党の生方幸夫議員は、「ごく普通に考えれば、やっぱり党籍は離脱をしていただかなければ困るんじゃないかなと」と述べた。
一方、小沢氏に近い民主党の森 裕子議員は、「無罪になった時に、どなたが責任を取るのでしょうか。特に岡田幹事長は、責任を取ることができるのでしょうか」と語った。
割れる民主党に対し、野党・みんなの党の渡辺代表は、「もう、うんざりですね。民主党の中の『脱・小沢だ』、『親・小沢だ』っていうけんかはね。もう、野良犬のけんかみたいなもんですね」と述べた。
自民党の石原幹事長は、「政治家ですから、出処進退はやはりご自身で決断されるものですけれども」と語った。
社民党の福島党首は、「今の段階で、議員辞職をすべきだとか、あるいは離党すべきだというふうには思いません。しかし、それは民主党の中で、基本的にはお考えになることだっていうふうに思います」と話した。
こうした意見の中、小沢氏は「何一つやましいことはない」と話した。
小沢氏は「これからの裁判において、私が無実であることは、おのずと明らかになります」と述べ、会見で無実を主張した。
裁判の争点を明らかにする公判前整理手続きの長期化は必至とみられ、初公判は早くても夏以降になるとみられる。


●小沢・民主元代表を強制起訴 全面対決へ、秋にも初公判

(共同通信2011/01/31 19:52) http://p.tl/80NS
 小沢一郎民主党元代表(68)の資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる収支報告書虚偽記入事件で、東京地裁から検察官役に指定された弁護士は31日、政治資金規正法違反の罪に問われた元秘書3人と共謀したとして小沢元代表を在宅起訴した。

 東京第5検察審査会が昨年9月、起訴すべきだと議決したのに基づく強制起訴で、2009年5月の改正検察審査会法施行後、国会議員が対象となったのは初めて。小沢被告は衆院第1議員会館で記者団に「一刻も早く無罪判決を勝ち取りたい」と表明、離党や議員辞職を否定した。

 政界の実力者と呼ばれ、民主党政権誕生の立役者の起訴は、政局や本人の政治生命に大きな影響を及ぼすのは必至。被告側は公判で無罪を主張する方針で、指定弁護士側と全面対決の構えだ。

 争点や証拠を絞り込む公判前整理手続きは半年以上かかるとみられ、公判は早ければ9月ごろから始まる見通し。

 指定弁護士3人は起訴後、東京・霞が関の司法記者クラブで会見。中心の大室俊三弁護士は、補充捜査について「政治家だからと特別な思いはなかった。本人や元秘書の事情聴取は実現しなかったが、可能な範囲でできた」と述べた。


●小沢・民主元代表を強制起訴 全面対決へ、秋にも初公判
(共同通信2011/01/31 19:52) http://p.tl/80NS
 小沢一郎民主党元代表(68)の資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる収支報告書虚偽記入事件で、東京地裁から検察官役に指定された弁護士は31日、政治資金規正法違反の罪に問われた元秘書3人と共謀したとして小沢元代表を在宅起訴した。

 東京第5検察審査会が昨年9月、起訴すべきだと議決したのに基づく強制起訴で、2009年5月の改正検察審査会法施行後、国会議員が対象となったのは初めて。小沢被告は衆院第1議員会館で記者団に「一刻も早く無罪判決を勝ち取りたい」と表明、離党や議員辞職を否定した。

 政界の実力者と呼ばれ、民主党政権誕生の立役者の起訴は、政局や本人の政治生命に大きな影響を及ぼすのは必至。被告側は公判で無罪を主張する方針で、指定弁護士側と全面対決の構えだ。

 争点や証拠を絞り込む公判前整理手続きは半年以上かかるとみられ、公判は早ければ9月ごろから始まる見通し。

 指定弁護士3人は起訴後、東京・霞が関の司法記者クラブで会見。中心の大室俊三弁護士は、補充捜査について「政治家だからと特別な思いはなかった。本人や元秘書の事情聴取は実現しなかったが、可能な範囲でできた」と述べた。