愛知県知事選、名古屋市長選、民主「歴史的惨敗」か


永田町ディープスロート  週刊現代
(現代ビジネス2011年02月05日) http://p.tl/66Zf


「減税するっちゅうのはもともと民主党が言っとったんだから。それを今は増税と言っとるでしょう。詐欺だがね。こっちが本当の民主党だわ」

 会場が割れんばかりの拍手と大声援を浴びるのは、出直し名古屋市長選挙に出馬している河村たかし氏。隣には、同じく2月6日に投開票される愛知県知事選の候補者・大村秀章氏が並んでいる。1月24日、地域政党・減税日本が開いたパーティでのシーンだ。

 2人の選挙戦はすでに圧勝ムード。世論調査では、河村氏は民主党候補の石田芳弘氏にトリプルスコアの勢いだし、大村氏も民主、自民などの対抗馬を大きくリードしている。

 一方、「歴史的大惨敗必至」(民主党選対関係者)の情勢のなか、その行動でなおさら評判を下げているのが、岡田克也幹事長だ。自ら何度も名古屋入りし、

「前回市長選で河村氏を推薦したが、不明を恥じている。減税は結構だが、財源もないのに言うのはただの人気取り」

 と、自分たちに向けられた言葉をまるパクリしたような批判をして失笑を買っている。愛知選出の民主党議員が悲鳴を上げる。

「河村さんの支援者は半分以上が民主党支持者。岡田さんが河村批判をするたびに、彼らが民主党から離れていく。河村応援はまかりならんと禁足令を出して、24日のパーティに民主党議員が出席できないようにもした。しかも、中央では菅総理が増税を訴える。これじゃ選挙なんか戦えない」

 民主党を支える愛知の連合幹部は、結果次第では岡田降ろしもやむなしと断言する。

「愛知は15小選挙区を完勝した民主王国。ここで市長選も知事選も負けるようなことになれば黙ってはいられない。岡田を替えなきゃ4月の統一地方選だって大敗だろう」

 ところが岡田氏に近い議員からは、「地方選挙は地域の事情があるから、必ずしも幹事長の責任とは言えない。菅さんだって参院選の責任を取っていないし」と、無責任極まりない言い訳が聞こえてくる始末。

 ダブル惨敗となれば民主党政権瓦解の序曲となりそうだ。