菅民主 名古屋で惨敗 減税党が大勝 なぜ増税なのか (日刊ゲンダイ2011/2/7)

市長河村、知事は大村

名古屋市長・愛知県知事のダブル選挙は、予想通り河村たかし・大村秀章の「ムラムラ連合」の圧勝に終わった。県知事選告示以降、岡田幹事長が4度も名古屋入りしたのに、民主の候補は、市長選では45万票差のトリプルスコアで負け、知事選に至っては自民候補にも勝てず、3位に沈んだ。

◆脱小沢で居座り続ける菅政権は全国の選挙民の支持を完全に失っている

愛知県は衆院の15の小選挙区を民主党がすべて押さえる「民主王国」。それなのに、民主候補がムラムラ連合の足元にも及ばなかったのは、菅政権が「小沢斬り」や「消費税増税」など、国民の期待からかけ離れた政治にうつつを抜かしているからである。民主王国の愛知でここまで惨敗するということは、全国規模でも菅政権は完全に有権者の支持を失っているのは間違いない。
「河村・大村連合は、市民税10%減税と県民税10%減税を公約に掲げました。そんな最中に、菅首相は財務省ベッタリの与謝野さんを入閣させ、一気に増税路線に舵(かじ)を切った。選挙戦で応援演説していた民主党の愛知県議は、『河村さんたちの減税にどうやって対抗しようか頭を悩ませている時に、菅首相は増税を唱える。これじゃあ選挙妨害ですよ』と、怒りを通り越して泣きを入れていました」(地元記者)
有権者は“減税党”(地域政党・減税日本)を選択した。それでも増税にひた走る菅は、国民が見えていない。正気を失っているのではないのか。


◆すでに菅直人は正気を失っていないか精神化病理医に聞いてみた

明大講師の関修氏(心理学)の分析はこうだ。
「菅さんは本来“イラ菅”と呼ばれるほど怒りっぽい。野党時代は攻撃だけしていればよかったが、首相になったため怒ることができなくなり、『感情鈍麻』という状態に陥っているのではないか。自分の感情を封印し、能面のような顔で政策を進めることだけにまい進する。政策とは財政再建です。借金を減らすことしか頭になく、批判や雑音を避け、自分に都合のいいことにしか耳を傾けないようになっているのです」
昨夜(6日)、菅はダブル選敗北について寺田補佐官から報告を受けた際、特に感想を語らなかったという。これぞ「感情鈍麻」である。脳神経内科の医師で作家の米山公啓氏は、こう言う。
「選挙を考えれば不利な増税をあえてやろうとするのは、リスクを冒すことに『快感』を覚えている人の行動です。菅さんはこれまで『実績が何もない』と批判されてきたことに、ひどくプライドを傷つけられてきた。大学の教授や企業の社長が辞める直前にメチャクチャするように、権力を好き勝手使って、滅亡に向かって快感を得ているように見えます」
年明けの妙にハイテンションな状態の菅について、精神科医の香山リカ氏は週刊誌(「AERA」1・17号)で、「葬式躁病」じゃないかと言っていた。現実逃避し、自己防衛で弱みを見せないようにしているのだという。国民の声に耳をふさぎ、脱小沢で居座り続ける政権亡者は誰が見たってマトモじゃない。

◆名古屋市長選挙結果
河村たかし:62、減税日本:662251石田 芳弘:65、無(民・社・国推):216764
八田ひろ子:64、無(共推):46405
杉山 均:54、無:23185

◆愛知県知事選結果
大村 秀章:50、無:1502571
重徳 和彦:40、無(自推):546610
御園慎一郎:57、無(民・社・国推):487896
薬師寺道代:46、みんなの党:324222
土井 敏彦:64、無(共推):141320




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