内閣官房長官記者会見 ついにオープン化

(BLOGOS編集部 2011年02月10日20時45分)http://p.tl/wOjd


「政治を身近に感じ、オープンな政治をやっていくという観点から(会見のオープン化を)実施したい」(枝野官房長官)


本日の内閣官房長官会見から、フリーランスや雑誌、インターネットの記者にも参加が認められるという。

それは是非行かなければ!と、BLOGOS編集部も前日に申し込み、首相官邸に向かった。

会見の開始は17時予定、BLOGOS編集部は16時10分頃、首相官邸の受付に到着。


そこにはニコニコ動画のスタッフが立たされていた。

「ネットは後からじゃないと、入れないって言われまして・・・」

首相の会見でも、会場に入るのに規制をかけられた事などない。

どういうことかと、受付に訪ねてみると

「主催のほうから、要望がありまして、申し訳ないですが、ネットの方は16時55分にならないとお入りいただけません」

「いや、会見5分前じゃいくらなんでも」

「会見は15分遅れの17時15分からになりました」

「・・・はぁ」


参加人数が多くて整理入場なのかな、まあ20分あれば問題ないかと思い、1度官邸から出る事にした。

ニコニコ動画、ビデオニュースのスタッフは映像機材のセッティングがあるので、なんとか16時30分に入れてもらえる事になったようだ。

コーヒーショップで時間を潰し、再び官邸へ。

今度はすんなり入れてもらえ、空港のような荷物のX線検査と金属探知ゲートを通過し、会見会場へ。

・・・ガラガラじゃないか。

何のためにネットメディアに入場規制をかけたのか分からないまま、ネット・専門紙・雑誌・フリーに振り分けられた席に座り、会見は始まった。


枝野官房長官から、冒頭、オープン化に至った経緯が説明され、
「可能な限り皆様からの質問に答えて行きたい」と開かれた会見であることをアピール。
まずは、閣議の概要が短く報告され、その後は質問タイムとなる。


直前まで行われていた菅・小沢会見の質問や、八百長問題、解散の時期についてなど、大手メディアからネットメディア、雑誌の記者と、訳隔てなく、どんどん指名し、質問に答えて行く。


記者)官房長官になって約1ヶ月、やってみての感想は?

枝野)官房長官の仕事が多いのは認識していたが、鳥インフルエンザや霧島の噴火、チュニジア、エジプトなど、場合によっては国民の命や財産が危険にさらされる緊張感を持ちながら、あっという間の1ヶ月間だった。


ビデオニュース・神保氏)
会見のオープン化が省庁によってバラつきがあるのはどう思っているか


枝野)日本の内閣は各省分担管理の原理原則があるので、バラつきはあるが、
菅総理からは、各閣僚に対して、オープンに向けて努力して行くよう指示が出ているし、私からも働きかけて行きたい


そして、BLOGOS記者も質問の機会をいただいた。

「昨年アメリカ議会で大きく取り上げられた、トヨタのリコール問題ですが、
安全上問題なかった事が明らかになりました。トヨタへの風評被害はかなり大きかったと思いますが、政府として、抗議や謝罪を求めたりという事はお考えでしょうか」


枝野)民間企業の問題なので、当該企業(トヨタ)が(抗議するかどうかは)判断すること。
内閣としては、日本の重要輸出品目である自動車の安全性が確認されたのは望ましい事である。工業、農業に限らず、日本製品の高い品質・安全性を世界にアピールして行きたい。


そして、会見の最後の質問は、日本テレビの記者より


記者)今日から、会見がオープン化されたわけですが、参加している人数が少ない事についてどう思われますか?


枝野)(オープンと言っても)誰でも会見に出られる訳では無く、一定の要件がある。参加するかどうかは取材をする側の判断で、私が感想を申し上げる立場ではない。


会見の真裏で、フリーランスの記者が中心となった自由報道協会が主催する小沢一郎氏の会見があり、多くのフリー記者がそちらへ行っているのを認識していた上で、あえて嫌がらせのような質問をする大手メディアの態度に落胆した。(大手マスコミも小沢氏の会見場には多数行っていたので知っているはず)


彼らは、とことん会見のオープン化には反対なのだろうか。

そして、入場規制の謎も残ったままであった・・・


ようやく開かれた官房長官会見、BLOGOS編集部も出来る限り参加し、質問をぶつけて行こうと思う。