●「減税タッグ」は強い味方?ニコニコ顔の小沢氏/「僕も減税論者」
(産経新聞 2011.2.13 07:00) http://p.tl/K0Zr

 なかなか決着を見ない小沢一郎民主党元代表の処分問題。菅直人首相が処分を下せば、小沢グループが国会採決で造反する可能性は十分ある。参院で否決された法案を衆院の3分2以上の賛成多数で再議決するには、党内最大の小沢グループの存在は欠かせない。小沢氏は先週、名古屋市長選、愛知県知事選で圧勝した河村たかし、大村秀章両氏と連携していくことを確認した。人気首長まで味方につけ、今の小沢氏には余裕すら伺える。

 「彼は日常活動を一生懸命やっています。一般市民との意思疎通が相当できている。(減税という)自分の主張をかたくなまでに曲げずに推し進めていることも、非常に県民、市民の共感を得たのではないでしょうかね」

 小沢氏は10日、都内で行った記者会見で、河村氏を褒めたたえた。名古屋市長選、愛知県知事選で民主党推薦候補が大敗したことへの悔しさはみじんもないようだ。逆に「今の執行部は選挙を知らない」とニンマリしているに違いない。

 小沢氏は8日、河村、大村両氏と国会内で会談した。河村、大村両氏は小沢氏とひざを交えた後、その足で農水省を訪れ、小沢氏側近の松木謙公農水政務官とも語り合った。

 「減税を主張する勢力をちゃんと日本の中に作らなあかんよ。減税が一番責任ある政策なんですよ。増税が一番ポピュリズムといえばポピュリズムですよ」

 小沢、松木両氏との会談を終えた河村氏は農水省で記者団に意気揚々と語った。大村氏は「小沢先生から『これからも連絡とって連携とってやっていこうや』と言われたんで『これを機会にぜひよろしくお願いします』と申し上げました」とやりとりを披(ひ)瀝(れき)した。

強い味方を得たといわんばかりの小沢氏は終始ニコニコ顔で、「もともと僕は減税論者なんだ」と語ったという。与謝野馨経済財政担当相を入閣させ、「増税路線」をひた走る首相。その対極にいるとアピールする小沢氏。松木氏は「自分も増税を言って選挙に勝ったわけじゃないですからね」と語る。

 追い詰められているはずの小沢氏サイドが強気に出られるのはなぜか。小沢グループ抜きでは、参院で否決された法案を衆院で3分の2以上の賛成多数で再議決することができないという事情が大きい。

 しかも、公明党にそっぽを向かれ参院での多数派工作に失敗した首相は、社民党を味方にして「3分の2」戦略を推し進めるしか国会運営の打開策はほぼない。

 そんな折、民主、国民新、社民の3党有志による郵政改革法案の成立を目指す勉強会が9日、発足した。成立には衆院での3分の2以上の再可決が必要だ。会合に集まったのは約150人の衆参国会議員。

 「今、民主党に対する非難が多い。その大きなものに約束を守っていないという言われ方がある。郵政民営化への対案が実現できるかを国民は見ている。(郵政改革法案は)民主党が本当に約束したことをやるのかどうかの象徴だ」

 首相側近の荒井聡前国家戦略担当相はこう気勢を上げた。国民新党の下地幹郎幹事長は「郵政はとにかく今改革しないとダメなんだ」と力強くマイクを握った。小沢氏に近い山岡賢次副代表もこの勉強会の仕掛け人の一人だ。

 必ずしも小沢系議員が中心の勉強会ではないが、こうした動きは結果として小沢氏をますます強気にさせることになりそうだ。

 小沢氏と蜜月関係にある鳩山由紀夫前首相は10日夜、小沢氏や輿石東参院議員会長と都内で会合をもった。鳩山氏は会合後、小沢氏に自発的離党を求めた首相について記者団にこう語り、首相をバッサリと切り捨てた。

 「それは、離党の強制です。言葉自体がおかしいと思いませんか。強制しているわけでしょ。自発的意志じゃないですよ。言葉の矛盾に気がつかないといけない」(坂井広志)

◇…先週の永田町語録…◇

 (7日)

 ▽何でもかんでも

 枝野幸男官房長官 何でもかんでもマニフェスト(政権公約)というふうな議論になっている。マニフェストの約束とそれ以外を整理して議論してもらったほうがいい。(記者会見で)

 ▽再契約を

 大島理森自民党副総裁 国民との契約だと言ったマニフェストが破綻したならば、再契約してもらわなければならない。賠償金や慰謝料を払ってくれとは言わないが。(党所属議員のパーティーあいさつで)

 (8日)

 ▽しっかり議論

 菅直人首相 ある程度は「さや当て」とかあるが、かなりしっかりした議論を野党から提示いただき、政府としてもしっかり丁寧に答えている。(衆院予算委員会で、質疑の感想を問われ)

 ▽議会にレッドカード

 江田憲司みんなの党幹事長 変わらない地方議会に対するレッドカードという要因が大きい。浮世離れし、市民の常識が通じない地方議会の抜本改革が必要不可欠だ。(名古屋市長選などの結果について記者会見で)

 (9日)

 ▽勇気百倍

 菅直人首相 20人近い議員からネクタイとチーフをいただきました。その皆さんが党首討論の応援にも来られ、勇気百倍でした。(女性議員からプレゼントをもらい記者団に)

 ▽それぞれの考えが

 亀井静香国民新党代表 それぞれの考え方がある。連立を組んでいるからと言って、うちの言う通りにはならん。菅首相が言う通りにしてくれれば、苦労はない。(竹島の日記念式典への出席に関し記者会見で)

 (10日)

 ▽それは政調会長

 菅直人首相 そういった点については政調会長を中心にいろいろ相談をしてもらっている。(平成23年度予算関連法案をめぐる社民党への協力要請について記者団に)

 ▽権力維持の夢芝居

 伊吹文明自民党元幹事長 権力維持の夢芝居だ。選挙で心地の良いことを言って、権力を握った後は言ったことと違うことをやるという政治は、民主主義や国民のために終止符を打たなければならない。(民主党政権について党派閥会合で)

 

●河村市長が「小沢塾」に乱入、連携アピール
(産経新聞 2011.2.12 22:51) http://p.tl/NoZq

 名古屋を舞台とした「トリプル投票」を制した河村たかし名古屋市長が12日夜、東京都内で開かれていた「小沢一郎政治塾」の懇親会に乱入、“小沢イズム”を勉強中の塾生たちを激励した。

 河村氏は13日午前7時半からフジテレビ系で放送される「新報道2001」の生出演に備え、12日夜に上京していた。小沢氏と親交の深い河村氏は、塾生と小沢塾出身の国会議員らが集まった懇親会に飛び入りで参加した。

 ほろ酔い加減で会場に到着した河村氏は、上機嫌で懇親会会場に突撃。畳の上に座り込んで杯を合わせ、「がんばって日本を盛り上げてくれ」と20~30代の塾生たちにエール送った。

 河村氏は8日に都内で小沢氏と面会。「連携」を確認したばかりで、小沢氏と河村氏の“共闘”が現実味を帯びてきたようだ。

 「小沢一郎政治塾」は、各界のリーダーを育てることを目的に平成13年から行われている小沢氏の私塾。塾長は小沢氏で、これまでに衆参国会議員10人を輩出している。


●河村氏、三重知事選・衆院愛知6区補選に候補擁立検討
(朝日新聞 2011年2月13日11時3分) http://p.tl/67G3

6日の名古屋市長選で過去最多の66万票を得て再選された地域政党「減税日本」代表の河村たかし市長は12日、朝日新聞のインタビューに応じ、三重県知事選(4月10日投開票)と衆院愛知6区補選(同月24日投開票)への独自候補擁立に意欲を示した。すでに候補者の選定作業に着手しているという。

 河村市長は重視する選挙として衆院愛知6区補選を挙げ、「減税を実現するために国政への橋頭堡(きょうとうほ)として大切な選挙だ。フレッシュな候補を出すことを考えている」と明言。候補者については減税日本推薦で愛知県知事に初当選した大村秀章氏と調整するとし、既成政党の公認候補は推薦しない考えを示した。

 三重県知事選についても人選を進めていることを明らかにし、「(愛知県・名古屋市の司令塔を一つにした)『中京都』を広げ、三重、岐阜との東海3県で同じ方向を向くのは良いこと。良い人がいれば出したい」と語った。(寺西哲生)


●佐賀でも「維新の会」 民主・原口前総務相が主導
(産経新聞 2011.2.13 19:43) http://p.tl/g7mK
 民主党の原口一博前総務相は13日、佐賀県内の首長や地方議員が2月中にも地域主権改革を進めるための政治団体「佐賀維新の会」を立ち上げると明らかにした。佐賀市内で記者団の質問に答えた。

 首長らに設立を働きかけたという原口氏は、超党派での結集を期待しているといい、「中央の財政至上主義で地方に赤字をつけ回すことがあってはならない」と強調した。

 原口氏は、自らも地域主権改革を推進する政治団体「日本維新の会」の設立準備を進めているという。「ローカルパーティー大阪維新の会」を率いる橋下徹大阪府知事らとも連携したいとしている。