●小沢氏講演要旨
(時事通信2011/02/14-21:16)http://p.tl/DYCC  
民主党の小沢一郎元代表が14日に行った「政治塾」での講演の要旨は次の通り。
 「日本改造計画」を十数年前に世に出したが、その続きを書いている。ほぼ書き上げたが、政権交代などを考慮し、もう一度筆を入れ直さないといけないと思っている。
 人類が永遠に平和で豊かに暮らしてくためにはどうすればいいのか。そのためには、国家像よりも人類としてのありようを共有しないといけないのではないか。その中で私が機会あるごとに唱えてきたのは、共生だ。共生には二つの側面がある。一つは平和の問題。もう一つは環境の問題だ。この人類史的テーマを何としてでも、21世紀にお互いが理念を共有し、解決しなければいけない。キリスト教は一神教だ。欧州文明は地球規模のテーマを解明するには向いていない。
 55年体制は本当に不毛なイデオロギーの対立で、今度は話し合いなんて言うが、全部うそっぱちだ。政権交代をして、本当の意味の議会制民主主義を確立するとすれば、丁々発止の議論をして最終的に主権者の判断を問うのが民主主義だ。
 多少年を取ったけれども、働ける限りは(若者と)同じような志を持って頑張っていきたい。



●小沢・民主元代表:2・26「政治不在が生んだ」 「小沢塾」で政権に苦言
(毎日新聞 2011年2月12日 東京朝刊) http://p.tl/OgRW
 民主党の小沢一郎元代表=似顔絵=の私塾で、今年で11年目を迎える「小沢一郎政治塾」の冬季集中講義が11日、東京都内で始まった。

 小沢元代表は開講式で、旧陸軍の青年将校が反乱を起こした2・26事件をきっかけに戦争へ進んだ昭和初期の状況に触れ「生活苦や貧困がそのような雰囲気をもたらした。それは政治の不在であり、『国民の生活が第一』という政治の本来の任務を政治家が果たせなかった結果だ」と述べた。マニフェスト(政権公約)の修正を進める菅政権を念頭に、現状に苦言を呈した。

 講義には塾生約50人が参加したほか、小沢元代表を支持する「一新会」会長の鈴木克昌副総務相らが出席。小沢元代表は自らの強制起訴や党の処分には言及しなかった。

 講義は14日までで、最終日は小沢元代表が講演する。【葛西大博】



●小沢氏裁判前に争点を整理へ
(NHKニュース 2011年2月14日 23時55分) http://p.tl/jP1v
民主党の小沢元代表が検察審査会の議決を受けて強制的に起訴された事件について、東京地方裁判所は、裁判の前に争点を整理する手続きを行うことを決めました。初公判が開かれるまでには、数か月はかかるものとみられます。
民主党の小沢一郎元代表(68)は、検察審査会の2回にわたる議決を受けて、みずからの資金管理団体が土地の購入資金に充てた4億円を巡り、収支報告書にうその記載をしたとして、先月、政治資金規正法違反の罪で強制的に起訴されました。14日、東京地方裁判所で裁判官と検察官役の指定弁護士、それに小沢元代表の弁護団が協議した結果、裁判の前に争点や証拠を整理する手続きを行うことを決めました。第1回の手続きは来月16日に行われ、その後は月に1回から2回程度、手続きが行われる見通しで、初公判が開かれるまでには数か月はかかるものとみられます。小沢元代表は「何一つやましいことはなく、私が無実であることは、おのずと明らかになる」と述べて、裁判で全面的に争う考えを示していて、今後の手続きでは、誰を証人として呼ぶかなど立証の方針を巡って指定弁護士と小沢元代表の弁護団が真っ向から対立することになります。



●小沢氏、判決確定まで「党員資格停止」処分へ 亀裂さらに拡大
(産経新聞2011.2.14 22:23) http://p.tl/AYWj

 民主党は14日、菅直人首相(党代表)も出席し、国会内で役員会を開いた。岡田克也幹事長は、政治資金規正法違反の罪で強制起訴された小沢一郎元代表の処分について、判決が確定するまでの期間「党員資格停止」とする案を示し、了承された。15日の常任幹事会に提案した後、党倫理委員会の意見を踏まえ最終決定する。小沢氏に近い議員は反発を強めており、民主党の亀裂はさらに広がった。

 首相は14日夜、記者団に「民主党としての一つのけじめだ」と強調した。岡田氏も記者会見で「公党として責任を果たすことが問われる」と語った。

 岡田氏は処分理由として(1)法に基づき国会議員本人が起訴された事実は重い(2)資金管理団体に関し、元秘書3人が逮捕・起訴されている(3)衆院政治倫理審査会への出席要請に応じていない-の3点を挙げた。

 党員資格停止処分の期間について党の内部指針は「原則として最長6カ月以内」と規定している。今回の処分期間はこれを超える可能性もあるが、岡田氏は「裁判手続きに要する期間を予見することはできないため、例外として一般公務員の『起訴休職』を類推し、判決確定までの間とする」と説明した。

 役員会で輿石東参院議員会長、平田健二参院幹事長、羽田雄一郎参院国対委員長が処分に反対した。首相は「幹事長の提案を是とする」と述べた。

 役員会に先立ち、小沢氏に近い若手グループ「北辰会」は「処分は挙党一致態勢を壊す」とする申し入れ書を岡田氏に提出した。



●小沢氏の党員資格停止 大甘処分も党は分裂含み
(産経新聞2011.2.14 23:09) http://p.tl/9kNz

 民主党執行部は14日、小沢一郎元民主党代表に「党員資格停止」を突き付けた。除名でも離党勧告でもない「大甘」の処分だが、小沢系議員の反発は収まらない。菅直人首相の“遠心力”はますます強まり、党はもはや分裂状態にあると言っても過言ではない。政権最大の懸案は平成23年度予算関連法案の衆院再可決だが、ここで小沢氏は首相の死命を決する「数」のカードを突き付けるつもりなのか。(加納宏幸)

 小沢氏の処分を協議する14日の役員会直前。国会内の民主党幹事長室で親小沢系と反小沢系の両議員が正面衝突した。

 佐藤公治参院議員「国民は小沢さんの処分なんて求めていない!」

 岡田克也幹事長「それはあんたの考えだろ!」

 押しかけた小沢系は約30人。佐藤氏が「みんなの総意です」と畳みかけると「そうだ!」と一斉に同調。小沢氏と親しい輿石東参院議員会長が姿を見せると拍手がわいた。

 まさに興奮状態といえるが、執行部の大半は冷ややか。一人が「処分に関する議決権がないやつが何人集まったって関係ないよ」とつぶやいた通り、役員会はほぼ定刻に始まった。

 ただ、シャンシャンと事は運ばなかった。岡田氏が党員資格停止処分の案を示すと輿石氏はドスを利かせた。

 「明日からどうなるか分からんぞ。自分が言ったことにみんな責任を持て!」

 「責任」とは小沢系の離反を指す。23年度予算関連法案の衆院再可決に必要な3分の2の議席を確保できなければ政権が倒れると暗示したのだ。それでも岡田氏は処分案を押し切った。

 「これで法案は一本も通らなくなり首相は辞めるしかなくなる。辞めないのならば党を割って新党を作るまでだ。座して死を待つよりはその方がいい」

 小沢氏側近はついに新党結成を明言した。小沢系が数人再議決に欠席しただけに予算案以外の法律はすべて通らない。もし新党に70人近くが流れれば、内閣不信任案も成立する。

 鳩山由紀夫前首相も小沢氏に同調しかねない。14日夜、都内のパーティーではこう語った。

 「党内でいじめが起きているように思えてならない。みんなで小沢氏を守り国民のため一致団結する民主党でなければならないが、それが欠けている」

 民主党の安住淳国対委員長は14日、野党に協力を求めたが、内閣支持率2割切れを目前にして手をさしのべる野党はない。

 たちあがれ日本の園田博之幹事長が「菅さんが辞めれば前に進むよ」と助言すると、安住氏は「そうなんですよね」とうっかり漏らした。

 小沢氏は14日昼、都内で自らを支持する中堅約30人に囲まれた。話題が予算関連法案の再可決に及ぶと声を潜めた。

 「考えがある…」

 午後は議員会館の事務所で女性議員11人から贈られたバレンタインデーのプレゼントのベルトを受け取り相好を崩した。

 「11人もいる? ほう、そうか…」。ところがリボンがなかなかほどけない。

 「力が衰えているな…。ふふふ…」



●亀井代表:石原知事、野中氏らと「救国内閣」で意見交換か
(毎日新聞2011年2月14日 23時45分) http://p.tl/xl7S

 国民新党の亀井静香代表、東京都の石原慎太郎知事、自民党の古賀誠元幹事長が14日夜、東京都内の日本料理屋で会談した。野中広務元自民党幹事長も同席した。亀井氏が提唱している在野や各党の人材を閣僚に起用する「救国内閣」について意見交換したとみられる。亀井氏は会談後、記者団に対し「日本をどうするのかという話だ」と語った。

 一方、民主党の鳩山由紀夫前首相は同日夜、都内で渡辺恒雄読売新聞グループ本社会長と会談。渡辺氏は「党派を超えて協力すべきだ」と語ったという。



●菅再改造内閣:枝野長官影薄く、目立つ「守り」の姿勢
(毎日新聞 2011年2月15日 1時04分) http://p.tl/XGXM
 菅再改造内閣の発足(1月14日)から14日で1カ月。厳しい政権運営は続くが「影の首相」といわれて影響力を示した仙谷由人官房長官を引き継いだ内閣の司令塔・枝野幸男官房長官も指導力を出しきれずにいる。

 史上最年少の46歳で官房長官に就任した枝野氏。同じ当選6回だが、65歳で老かいな仙谷氏と比べて影が薄い。国会答弁や記者会見でも守りの姿勢が際立つ。年上の閣僚のはざまで存在感をアピールしにくいようだ。

 野党時代、歯切れ良い発言で知られたが、14日の2回の会見では低迷する世論調査への感想などを問われ「コメントを控えたい」との表現を10回使用。コメントなし、は枝野氏の決まり文句となり、発信力はいま一つだ。

 民主党は「官僚依存からの脱却」を目指すが、官僚には「せっかち」を自認。1月17日の内閣官房幹部への就任あいさつでは「結論からスピーディーに報告を。非常に丁寧に説明されるといらつくかも」とけん制した。

 枝野氏の挑発に官僚からは「説明時間は仙谷さんの半分か3分の1。議論好きの仙谷さんは嫌な顔をせずに耳を傾けていた。重要なことはちゃんと説明したい」と不満も漏れる。官僚との関係構築はこれからだ。【影山哲也】