与謝野経財相 政治資金で自著買いまくり

(日刊ゲンダイ2011/2/16)

780万円高級車購入だけじゃなかった

与謝野馨経財相の“奇妙な支出”が次々と出てきた。与謝野は昨年4月まで自民党東京第1選挙区支部の支部長を務めていたが、この支部が08年から09年にかけて政治資金で与謝野の著作などを大量に購入していた。政治資金収支報告書で分かった。
きょう(16日)の朝日新聞によると、本の購入代金は約1025万円。1冊は作家の大下英治氏が09年4月に出した「日本再生の切り札 与謝野馨」(徳間書店、1890円)で、約454万円を使って3000冊ほど購入した。
もう1冊は、与謝野本人が08年4月に出版した「堂々たる政治」(新潮新書、714円)で、購入費用は約571万円にものぼっている。定価で買っても約8000冊だ。
政治資金規正法で本の購入は認められているとはいえ、自著を大量購入するとは、いったいどんな神経をしているのか。もし、支援者に本を無料配布していたとしたら、寄付行為に当たるとして公職選挙法に触れる恐れがある。行き場を失った本は、事務所に山積みされているという。もはや古本屋にでも持っていくしかないだろうから、政治資金の無駄遣いとののしられても仕方なしだ。
与謝野は政治資金で780万円もする高級車(トヨタのアルファード)を購入したことも分かっている。与謝野事務所は、「あくまで事務所の車」と説明していたが、車の名義は与謝野本人だし、表面的には“個人資産”だ。
高級車から自著まで政治資金で買いまくる。あまりの公私混同ぶりに批判の声が渦巻くことになりそうだ。