菅首相の地元にあの“大物刺客”

(日刊ゲンダイ2011/2/17)

現実になってきた現職首相落選危機

菅首相の地元・東京都武蔵野市議選(4月)に出馬するはずだった民主党の女性候補が“逃げ出し”て話題になったが、コトはこれだけでは収まらないようだ。解散・総選挙となった時、現職首相の落選があるのではないか。永田町では、こんな話が飛び交っている。落ち目の菅首相の選挙区(東京18区)に大物候補が立ち、刺客になる。こんなウワサがささやかれているのだ。

「ズバリ、みんなの党の渡辺喜美代表ですよ。渡辺は栃木3区が地盤ですが、父・美智雄の跡を継いでいることもあり、過去5回の選挙は圧勝。誰を出しても勝てる。それならば3区を党の若手に譲り、自ら菅のクビをとりに行って、話題を独占するという作戦です。昨年の参院選で躍進したみんなの党ですが、最近は河村・大村・橋下らの首長連合に話題をさらわれている。首長連合の仲間に入れてもらおうと画策したが、うまくいかなかった。党の支持率も下がっている。渡辺代表自らが勝負に出ることで、再び大きな注目を集めようと考えても不思議ではありません」(政界関係者)

まさか党首のくら替えなんて……と思うが、渡辺の菅に対する最近の“口撃”はすさまじい。
「菅内閣は『廃材内閣』だ。リサイクルはエコだが、廃材内閣はエゴの塊。一日でも長く首相をやりたいという権力欲が見える」(菅再改造内閣について 1月14日)
「マーケット感覚がない人が首相をやっている。首相自身の格下げだ」(「疎いので……」発言を受けて 1月28日)「まるで言葉に魂のない菅直人首相の下で、修正協議はほとんど期待できない」(2月4日)

昨年12月には、「菅内閣が続くなら問責決議に値する」とまで言っている。もうケチョンケチョンだ。
「菅首相は1976年の国政初挑戦から3回落選しましたが、その後は10回連続で当選しています。2005年の郵政選挙でも勝った。東京18区は比較的政治意識の高い有権者が多く、市民派を掲げる菅人気はバツグンでした。しかし首相になってからは一転、消費税増税などを言い出したため、『裏切られた』『中小企業を潰す気か』『落選させてやる』との声があちこちで上がっています。相手が誰になっても、相当厳しい戦いになるでしょう」(地元紙記者)

これも自業自得だ。



※日刊ゲンダイはケータイで月315円で読める。
この貴重な媒体を応援しよう!
http://gendai.net/