民主党有力議員落選危機25人リスト (日刊ゲンダイ2011/2/22)

ベテランも大逆風

解散風が吹き出したことで民主党の1年生議員が右往左往している。党の支持率が急降下している現状では、「このままでは討ち死に」(中部地方の議員)というわけだが、落選の危機が迫っているのは1年生議員だけじゃない。当落線上が囁かれる大臣経験者や有名議員も少なくない。
民主党はきょう(22日)夕方、衆参の1年生議員を集めて「新人議員再選力スキルアップ講座」を開く。岡田幹事長の号令で設定された研修会で、講師は馬淵広報委員長と細野首相補佐官。この2人は選挙が強いといわれるが、研修内容は初心者向け教養講座のようなイロハのイばかり。尻に火のついた衆院議員にはぬるすぎる。
「国政報告会やミニ座談会など日常活動のやり方、後援会や名簿の作り方、企業・団体との付き合い方といった話だそうです。しかし、衆院議員は当選して1年半も経つのに、今から後援会作りを始めるようじゃ遅すぎますよ」(ベテラン秘書)

◆鳩山・菅も大苦戦

選挙は民主党にとって“大逆風”となるのは間違いなく、強固な支援組織を持っている人しか勝ち目がない。風任せのフワフワした選挙をしてきた人はことごとく落ちる。
最も影響を受けるのは東京だ。09年は1人を除く21人が小選挙区で当選したが、今度は菅首相ですら危ない。改革イメージが吹っ飛び、支援者離れを起こしているからだ。
「菅さんの選挙区に近い側近3人、加藤補佐官、末松内閣府副大臣、阿久津内閣府政務官も今度ばかりは苦戦しそう。他に東京では、もともと選挙下手な海江田経産相、元小沢ガールズの青木愛などが厳しそうです」(東京政界事情通)

愛知と大阪では、河村名古屋市長や橋下大阪府知事の新党から対立候補が出馬すれば、民主党は吹っ飛ぶ。古川元久代表代行補佐や赤松広隆元農相ですら危うい。北海道では「引退撤回」が裏目の鳩山前首相やキャミソールの荒井前国家戦略相の危機説もある。

現職大臣では、ロートルの中野国家公安委員長、鹿野農相が苦戦するとみられる。地元の会津若松市長が自民党公認で国政転出を表明したため、渡部恒三最高顧問も厳しい戦いになりそうだ。
「小沢批判急先鋒の生方幸夫と牧野聖修は2人揃って落選危機。生方の選挙区にはみんなの党の候補が出る。牧野は静岡県連会長で静岡市長選挙の推薦を巡ってミソをつけた」(永田町関係者)
ベテラン勢もうかうかしていられない。

◆落選危機の有力議員
荒井 聰(64)((5))
北海道3区
鳩山由紀夫(64)((8))
北海道9区
鹿野 道彦(69)((11))
山形1区
渡部 恒三(78)((14))
福島4区
山岡 賢次(67)((5))
栃木4区
五十嵐文彦(62)((4))
埼玉9区
生方 幸夫(63)((4))
千葉6区
城島 光力(64)((4))
神奈川10区
海江田万里(61)((5))
東京1区
松原 仁(54)((4))
東京3区
手塚 仁雄(44)((3))
東京5区
青木愛(45)((2))参1
東京12区
菅 直人(64)((10))東京18区
末松 義規(54)((5))
東京19区
加藤 公一(46)((4))
東京20区
山花 郁夫(44)((3))
東京22区
阿久津幸彦(54)((3))
東京24区
奥田 建(52)((4))
石川1区
牧野 聖修(65)((4))
静岡1区
古川 元久(45)((5))
愛知2区
赤松 広隆(62)((7))
愛知5区
中野 寛成(70)((11))
大阪8区
平岡 秀夫(57)((5))
山口2区
高井 美穂(39)((3))
徳島2区
横光 克彦(67)((6))
大分3区



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