民主党選挙セミナーお寒い中身

(日刊ゲンダイ2011/2/23)

「チラシはラブレターを渡すつもりで」だって

尻に火がついてから焦っても手遅れだ。民主党は22日、衆・参1年生議員を対象にした「再選力スキルアップ講座」を開催、173人もの議員や秘書が詰めかけた。講師は、選挙に強く地元活動をしっかりやっている馬淵広報委員長と細野首相補佐官。だがその内容は“噴飯モノ”だった。
「『ポスターや街頭活動でとにかく姿をさらせ』『チラシを配る時はラブレターを渡すような気持ちで』など初歩的なアドバイスが中心でした。『選挙で一番サポートしてくれるのは年配の女性。婦人の後援会をどのように作ればよいか』『個人献金2000人集めるやり方』など“中級編”もありましたが、わずかでした。09年の総選挙では143人の新人が当選しましたが、大半が地道な活動をこれまでしていない。そして今になって慌てているのです。講義は約2時間でしたが、そのほとんどをメモしている人までいました。今回、非公開にしましたが、正解ですよ」(政界関係者)
なんとも呆れてしまうが、新人に選挙のイロハを教え、今後はレベルアップしていくのかと思いきや、そうでもないようだ。
「本来ならば抜き打ちの選挙区情勢調査をやり、数字の悪い議員を呼び出すべきです。それが緊張感を生み、全体のレベルアップにもつながる。小沢さんならやるでしょう。しかし岡田幹事長は全くその気がない。一人一人を信用しようというのです。これでは“戦う集団”にはなれませんよ。新人議員はまたすぐにサボるでしょう」(政界関係者)
83人いた小泉チルドレンは、次の選挙で10人しか生き残れなかった。143人が当選した民主党新人はいかに。