今、選挙をやれば民主党A[小沢系]が躍進、B[菅系]は壊滅というシミュレーション

(日刊ゲンダイ2011/2/28)

辞任か解散か…永田町は緊迫政局

◆自民も過半数に届かず、政界再編へ

きょう(28日)発売の週刊ポストがいま、解散・総選挙になった場合の300小選挙区シミュレーションをやっている。政治ジャーナリストの野上忠興氏と編集部の分析だが、それによると、比例も含めて民主195議席、自民198議席。勝者なき選挙になるというのである。
「これにはいくつか理由があって、自民党はまだまだ信頼回復には程遠いし、候補者の擁立が終わっていないところもたくさんあるのです。それに今度の選挙ではみんなの党や減税日本、維新の会などの政党が大きく勢力を伸ばす。その分、民主と自民は食われるのです」(野上忠興氏)
みんなの党は30議席、減税日本は愛知の小選挙区と東海比例だけで6~10議席に届く可能性もあるという。
しかし、このシミュレーションの本当の“見どころ”は別にある。民主党の当選者のうち、マニフェスト重視の小沢系が何人で、大増税・マニフェスト見直しの菅一派が何人生き残るかということだ。
「興味深い結果が出ましたよ。原口一博前総務相はマニフェスト重視派を民主党A、見直し派を民主党Bと呼んでいますが、私の分析だと民主党Aが100から140議席。民主党Bは50議席程度です。巷間、1年生議員が多い小沢系は選挙になったら壊滅するといわれていますが、そんなことはない。大崩れになるのは菅執行部の民主党Bの方なのです」(同)
こうなると、選挙後の政界再編も面白くなる。民主党Aと減税日本、維新の会はくっつくとして、みんなの党も増税反対だから、こっちにつく。公明、社民、共産もどちらかといえば、こっちだろう。
一方、民主党Bには自民党が丸ごと乗っても過半数ギリギリ。もちろん、こんな展開になれば、自民党も割れるだろうから、選挙後は小沢系が政界再編の主導権を握っていく。
連立の組み合わせによってポスト菅も変わってくる。小沢なのか、渡辺喜美なのか、原口か。いずれにしても、こうなれば、政治は劇的に動いていく。民主党は小沢系も含めて全員が解散に及び腰というが、国民のためにとっとと解散・総選挙をやるべきだ。



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