●前原外相、収支報告書に事実に反する記載

(TBSニュース 2011年3月01日16:36)http://p.tl/UN9y

 次期総理候補の現職閣僚に、「政治とカネ」の問題です。前原誠司外務大臣の政治団体が政治資金収支報告書のパーティー券の購入者の欄に、事実に反する記載をしていたことが明らかになりました。なぜか、名前がよく似た全く別の2つの会社の「住所」と「社長名」が組み合わされて記載され、それぞれの社長は「パーティー券を買った覚えは無い」と話しています。

 前原外務大臣の政治団体「まえはら誠司東京後援会」の政治資金収支報告書。会計責任者、事務担当者は、前原大臣の公設第二秘書です。

 総選挙の4か月前、民主党が野党だった2009年4月15日。報告書には、千葉県四街道市の番組制作会社から50万円、さらに都内の競馬情報誌会社から50万円のパーティー券の購入を受けていたことが記載されています。

 このうち、千葉県四街道市の番組制作会社が、実際にはパーティー券を購入しておらず、政治資金収支報告書の記載は事実に反することがJNNの取材で明らかになりました。

 四街道市の会社を訪ねると、政治資金収支報告書に代表者として記載された女性はおらず、男性が社長を務めていました。この男性社長に前原大臣の政治団体のパーティー券を購入したかどうか尋ねると・・・。

 「前原氏も民主党も関係ない。 パーティー券も買ったことはない 。勝手に名前を使って、けしからんと思う」(男性社長)

 それでは、政治資金収支報告書に記載された女性は誰なのでしょうか。取材を進めると、東京・港区にこの女性が経営する会社がありました。会社名もほぼ同じです。

 しかし・・・。
 「ちょっとびっくりしました。住所に関しては全然関係ない。 知らない住所なんで、本当に全然分からないと。(Q.ここに名前が書いてあるが関係ないと?)はい。本当に、こういうのに関係ないので、なんで使われたんだろうと。(Q.50万円パーティー券購入しているが?) 前原さん自身にそういうことないし、考えたことない、政治献金について」(収支報告書に名前が記載されていた女性)

 女性社長は、前原大臣は全く関係がないと驚きを隠しません。つまり、前原大臣の政治団体は、千葉と東京にあるほぼ同じ名前の2つの会社の住所と社長名を組み替えた形で収支報告書に記載していました。一体なぜこのような記載がなされたのでしょうか。実際にパーティー券を購入したのは、どこの会社だったのでしょうか。

 「疑惑に政治家自らがしっかり答えることは、大変重要なことだと思っている。政治とカネの問題について 政治家自らが襟を正すことは大事なこと」(前原大臣〔去年1月〕)

 これまで党内の政治とカネの問題を厳しくただしてきた前原大臣。政治団体の会計責任者は、取材に対して記載ミスを認めた上で、「間違いがあることがわかり、訂正することになっている。経緯はわからない、当事者には謝罪する」としています。



●前原外相側団体が記載不備=買ってない会社がパー券-「取り違えた」近く説明へ
(時事通信2011/03/01-23:41)  http://p.tl/TJah
 前原誠司外相の関係政治団体「まえはら誠司東京後援会」の2009年分の政治資金収支報告書に、実際にはパーティー券を購入していない会社が、50万円分を購入したと記載されていることが1日、関係者への取材で分かった。
 前原氏側は「似た名前の会社を取り違え、誤って記載した」としており、近く詳細を説明する方針。
 収支報告書によると、前原氏は大臣就任前の09年4月12日、東京都内のホテルでパーティーを開催。約1820万円の収入があった。報告書では、このうち50万円分を千葉県四街道市にある番組制作会社が買ったと記載した。
 しかし、同社の代表は取材に対し「パーティー券を買ったことはない」と否定。報告書で同社の代表とされた人物名も、全く知らない人物だといい、「前原議員とは関係がなく、なぜこうなったのか分からない」と困惑した様子だった。
 前原氏側からは先月27日、「お騒がせして申し訳ない」という書簡が届いたが、今後の対応については書かれていなかったという。