掛川市に行ってきました。見渡す限りの茶畑~♪
美しく壮大で気持ちのいい風景です。何しろこの茶畑は~…

「静岡の茶草場農法」として世界農業遺産に認定されているのです。
ところで「茶草場(ちゃぐさば)」って何ですか?


はい、茶草場というのは、茶園に敷く草=茶草が生えている場所のこと。
写真奥の丘をご覧ください。
茶畑の緑の中にところどころ枯れ草色が見えますね。あれが茶草場なのです。

丘の左側のあたり。斜面の草地に枯れ草が生えています。
丘陵地の中でもとりわけ急な、お茶栽培に適さない斜面を茶草場として残し、毎年草を刈り取り、お茶の畝の間に敷き詰めるのです。いわゆる畑の敷きワラの役割です。
いまや静岡県以外ではほぼ見られない景観と農法が茶草場なのです。


一見空き地に見える草原は、毎年秋から冬に刈り取ることによって荒廃せず一定の植生を保っています。


茶草の代表は「ススキ」。無造作に見えて茶草として利用される貴重な資源。
冬枯れの、侘びた美しさがありますね。
茶草なしにここ掛川のお茶は生まれないというのですから、これぞ用の美です。


お茶の生産者が晩秋から冬の仕事として丁寧に刈ったススキを束ねて干してありました。


クマザサもありました。

教えてくださったのは、掛川市役所 お茶振興課の緑茶効能研究担当専門官・後藤直己さん。
風が強く寒い日に案内ありがとうございました~♪
掛川市には「お茶振興課」があるんですって。すてき! 
裁断した後、敷き詰めた茶草には、保温や保湿効果があり、10~20年ほどの長い歳月をかけて分解され、ふかふかやわらかな堆肥になるのです。


隙間なくびっしり敷き詰め~!


美しい。
茶草によって茶の味や香りが良くなるそうで、茶草なしに掛川のお茶は成立しないと知ってわたしはもうこの景観、伝統、習慣、何より地域のお茶生産者のみなさんの続けてきた100年の営みに、何から何まで感動しました。

草がお茶を育んでいるなんてなんかもう胸キュン
その土地を活かしたおいしいお茶を作るつもりが、気づいたら生物多様性。互いが支え合っているのです。みんな仲良しなのです。

茶草場の毎年の刈り取り作業が、他地域では見られないカケガワフキバッタなどの希少な生き物や、秋の七草やササユリ、リンドウなどの生息環境を保っているそうです。
豊かな里山の自然を残すのは、動植物だけではないのです。人の営みもまたその一部。これぞ世界農業遺産~♪牛の放牧や野焼きが美しく壮大な景観を保ってきた熊本・阿蘇でも評価された点は同じです。農業とはほどよく耕し続ければ、人にも虫にも草花にもお茶の味にも地球にも嬉しい♡持続可能な営みです。


お茶殻にはカテキン・ビタミンその他たくさん栄養が含まれているので、お茶殻のポン酢がけ!
ほろ苦くて味わい深くなかなかの味でした~。
そういえば昔、ミャンマーでお茶の佃煮を頂いたことがあります。煮詰めてあったのであまり味は覚えていませんが。
お茶の新芽の天ぷらもおすすめだそう!
奥の干し芋がしっとりしてまた最高に美味しかった~♡

近所の「天金」さんの天むすをいただきました。

手作り金山寺味噌~♡


東山いっぷく処 の皆さま
タオル店長の杉山さんも美味しいお茶をありがとうございました。
おいしいお茶の入れ方ってありますよね~。
熱いお湯でやると苦味が勝ってしまうので、お湯のみで湯冷まししてからゆ~っくりといれなく茶
~♪


東山茶というやぶきた種・深蒸し製法のお茶です。


そして掛川市役所のみなさまも案内していただきありがとうございました。

静岡の茶草場農法・世界農業遺産サイトより
「茶草場」では、高品質な茶を生産しようとする農家の方々の努力によって、豊かな生物多様性が保全されてきた。
このように農業と生物多様性が両立していることが世界から評価され、2013年、【静岡の茶草場農法】は『世界農業遺産』に認定された。
おいしいお茶を作ることによって、人も生きものも幸せになる「静岡県のお茶」。


山の上に「茶」の字が見えますね。

枯れ草色の中にお茶のグリーンが浮かび上がっています。
新幹線からも見えるそうです。
車窓から見なく茶
また楽しみが増えました~♪
掛川の皆さまありがteaございました

ベジアナ@あゆ