道具箱は荒らされ、ノートは暴力的な落書きの温床。落書きの余白が無くなったらランドセルの裏地や上履きのソールがキャンパス。
そんな辛い毎日から脱却するためには、何かしらで凄いと認められることがいいんじゃないか。
なんでもいいから一目置かれる存在になれば、もうイジメられることは無くなるんじゃないか。
そんな事を思っても、これといった取り柄は無い。
かと言って、実力をつけるための期間中ずっとイジメられるのは耐えられない。
だから、認められたくてカンニングに手を染めた。
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当時のクラスでは毎週のようにあった漢字テスト。
ここで優秀な成績を修めれば、きっとみんな認めてくれるんじゃないか。イジメから解放してくれるんじゃないか。
そう思って考えたカンニングの方法はいたって簡単。
覚えられない漢字を消しゴムに書いておくだけ。
「雲」とか「教」とかを消しゴムに書き、それをカバーで隠すというトリック。
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そしてカンニング決行当日。
まさかの優勝。
先生絶賛。
嬉しかったのは、カーストの第一階層にいる連中が「はじめて僕の存在に気づいてくれた事」。
クラスにおける第一階層とは、普段は僕みたいな最下層は「見えてすらいない」リア充イケメン美女軍団。
第一階層が話しかけてくれるので、迫害してくる「第二階層以下」は僕に近づけない。
僕を見てくれる第一階層。
イジメてこない第二階層。
天にも昇る気持ちだった。
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そんな天国はわずか三日で終焉。
ありとあらゆる僕の私物に落書きを終えた連中が、さらなる余白を見つけるために僕の消しゴムカバーを外したから。
「雲」「教」「妹」「組」
三日前に出てきた漢字がズラリと並ぶ消しゴム。
再び僕を迫害しても構わない理由を見つけて狂喜乱舞する連中。
そこからの吊るし上げは尋常じゃなかった。
嘘つき。卑怯者。泥棒。
一番辛かったのは、「本当に」実力で勝ち取った成績すらも疑われるようになったこと。
どうせ隣の答えを見たんだろうが卑怯者。
そんな言葉を聞くたび、正当な努力が不当に評価されるたび、カンニングなんてやらなきゃ良かったという後悔が波のように襲ってきた。
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誤解を恐れずに言うと、存在してていい嘘はあると思う。
「ふなっし◯は実在する生物である」とか、「ウルトラマ◯にファスナーなんて付いていない」とか。
「嘘も方便」ってヤツ。
そうじゃなくて、自分を実際の実力以上に見せようとする「見栄」の部分がマズい。
カンニングもだし、目の大きさを変えれる撮影アプリなんかも見栄だろう。
「不当な努力」はいつかバレる。
そして一度バレると、それ以降は正当な努力や実力すら評価されなくなる。
認められくて必死に努力しても、認めて貰えなくなる。
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イジメが辛くてそれでも認めて貰いたいあなたへ。
不登校という形で学校から逃げてもいいと思うんです。
近くに脅威が存在しない「安心していられる空間」の中で努力すればいいと思うんです。
正当な努力が辛いのは、成長を実感するまでには時間が必要で、その期間中ずっとイジメに耐えなければならないからです。
ならば逃げてしまえばいい。そんな辛い場所になんていなきゃいい。
辛い場所になんてわざわざ行かずとも、一人黙々と「正当な努力」を重ね、あらかじめ設定している目標に到達できたら、少なからず「本物の自信」がつくと思うんです。
そしたらね、以前ほどビクビクしなくて良くなると思うんです。
他人がどうであれ「自分はここまでできた」っていう達成感があるからです。
だってね、認めて貰いたいじゃないですか。コミュニティの端っこでもいいから輪の中に入れて欲しいじゃないですか。
ならばこそ、最初は自力での「正当な努力」が必要だと思うんです。
周りの評価がどうであれ、まずは自分を認めてあげられる事の方がよっぽど大切なはずですから。
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「イジメ克服ブロガーミュージシャン」Bun(ブン)
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