PITTI SNAP by BEAMS カジュアル編 | ELEMENTS OF STYLE

PITTI SNAP by BEAMS カジュアル編

 

2回続いた ”PITTI SNAP by BEAMS”

今回はカジュアル編です。

カジュアルと言ってもドカジュアルなスタイルはあまりスナップしていないので、カジュアルなジャケットスタイルを中心に ”オトナのカジュアルスタイル” にフォーカスしてご紹介します。

 

 

 

 

 

サファリジャケットとミリタリージャケットを合わせたようなジャケット。

 

 

今シーズンは4ポケットジャケットがトレンドなので、このようなジャケットをアウターとしてではなく、ジャケットとして着るコーディネートも多く見られました。

足元はスニーカーではなく、表革のローファーというのもポイントですね。

 

 

 

 

 

 

襟付のジレをインナーに合わせているのもポイントです。

 

 

ジャケットを合わせるようなコーディネートに敢えてサファリジャケットやミリタリージャケットを合わせるのも今シーズンらしいスタイルだと言えます。

このコーディネートはジレがポイントです。

 

ジレが有るか無いかではイメージがかなり変わります。

 

このようなアウター感覚のジャケットやニットやGジャンなどにジレを合わせるコーディネートも最近多く見られます。

 

カジュアルコーディネートにもジレが重要になっているのは間違いありません。

 

 

 

 

 

因みに、こんなスタイルにタイドアップする ”カジュアル タイドアップ” も多く見られました。

 


こんな感じですね。(笑)

 

 

 

 

 

 

 

明らかに放出品だとわかるミリタリージャケット。

 

 

 

ワークタイプのパンツにTシャツをインして、サスペンダーで吊っています。

パンツはシルエットから見ると、イタリアブランドのカジュアルパンツにボタンを付けてサスペンダー仕様にカスタマイズしていると思われます。

スニーカーもカモ柄で時計のベルト、サスペンダー、スニーカーのレースもミリタリーグリーンです。

 

ここまで徹底するとやり過ぎに見えるものですが、自然に見えるのは計算されたミリタリーグリーンの分量だと思います。

 

良く見ると胸ポケットにチーフを挿しています。

こんなこなしもイタリア人らしいですね。

 

 

 

 

 

 

パイピングの入ったシアサッカーのストライプジャケットにワンピースカラ―のシャツの裾を出したコーディネート。

 

 

シャツの裾を出してジャケットを羽織るスタイルは、PITTIの会場ではあまり見かけないコーディネートです。

裾出しスタイルですが、ダメージデニム以外は全て綺麗なアイテムでまとめているので、オトナのダメージデニムの着こなしとしてはセオリー通りだと思います。

 

個人的にはこのコーディネートにハットは余計だったかなとも思うのですが、スナップ撮られたい人にはハットは重要なアイテムなんです。(笑)

 

 

 

 

 

 

足元はALDENのコードバンタッセル

 

 

足元もスニーカーではなく、レザーシューズというのもダメージデニムのコーディネートには重要なポイントです。

バッグはZANELATOのポスティーナ

かなりいい感じにクタっています。

このコーディネートにクラッチバッグだったらアウトですね。

 

 

 

 

 

 

 

ジャガードのニットジャケットにジャージのリブパンツを合わせたコーディネート。

 

 

シャツの裾を少しだけ出すテクニックも最近よく見られますが、前立ての付いた洗いざらしのシャツと言うのもポイントです。

このコーディネートに前立て無しのシャツは合いません。

 

 

 

 

 

 

 

リブの感じも、このくらいユルいとオトナが履いても違和感がないです。

 

 

足元はグレースエードのスニーカータイプのスリッポン。

こんな感じのコーディネートだと最近はスタンスミスかスーパースターというパターンが多いですが、個人的にはこのようなシンプルなスリッポンタイプのスニーカーの方がいいと思います。

 

トレンドとしては既にピークを過ぎた感もあるスリッポンタイプのスニーカーですが、PITTIの会場ではまだまだ履いている人が多いと言うのが実状です。

 

 

 

 

 

 

 

デニムのパンツにジレにタイドアップというコーディネート。

 

 

このようなジャケットを着ないでジレをメインにしたコーディネートも最近増えています。

 

カジュアルなスタイルでもパナマハット。

こんなハットかぶった人本当にいるの? と思っている方が大半だと思いますが、本当にかぶっている人が多いです。

近年のPITTIでもハットはアクセサリーの中で最も注目度の高いアイテムであるのは間違いありません。 この流れは次の秋冬も継続しています。

今やハットをかぶっていることが、スナップされる重要なポイントでもあります。(笑)

 

バッグは大きめのボストン。

 

大きめのバッグを持つのがトレンドになっていますが、我々日本人にはボストンの日常使いは難しいので、レザーのトートバッグの方が取り入れやすいですが、イタリアではトートバッグを持つ人は少ないです。

理由はスリが多いから。

バッグの口が空いているトートバッグはスリの格好の餌食です。

ですので、トートバッグの場合はジッパーが付いていることが条件になります。

因みに、このボストンバッグ、中身はほとんど入っていないと思います。(笑)

 

 

 

 

 

 

足元はボリュームあるトウのビーフロールのローファー

おそらく TRICKER’S だと思います。

 



チャーチにも似たモデルがありますが、こんな感じのビーフロールのローファーは個人的にも履きたいモデルです。

英国ブランドのビーフロールと言うのが刺さります。

 

タッセルばかりが注目されていますが、ローファーはもちろん定番なので、このようなボリュームのあるトウのモノを中心にかなり多くの人が履いています。

 

 

 

 

私の場合はコレです。

 

 

PARABOOTSのADONIS ダークブラウン。

 

結局4色買いとなりました・・・


因みに、細身でノーズの長いイタリアっぽいローファーは、さすがに見なくなりました。

 

 

 

 

 

 

 

カジュアルな仕立てのシアサッカーのギンガムチェックはLARDINI

 

ホワイトTとかなりブリーチアウトしたブルーデニムで爽やかなブルー×ホワイトのコーディネート。

 

 

足元はVANSのスリッポン

スタンスミスやスーパースターが大人気になってから落ち着いた感のあるVANSですが、こんな爽やかでシンプルなコーディネートにはスリッポンのスニーカーの方が合いますね。

このコーディネートにスタンスミスやスーパースターだと、個人的には今っぽくなりすぎるような感じがします。

 

 

 

 

 

 

カジュアルなコーディネートの時はチーフはあまり必要ないですが、敢えて挿したのだと思います。

 



白の麻のチーフをスクエアで挿して正解。

 

これで色モノや柄モノのチーフだったらコーディネートが台無しになります。

 

 

 

 

 

 

 

全身を淡いブルーでまとめたコーディネート。

Tシャツはここ数年春夏の定番アイテムですが、ボーダーのTシャツを着た人は意外と少ないです。

 

 

一見なにも考えずに着ている印象ですが、色落ちしたデニムのトーンがジャケットのトーンとうまく合っています。

パンツのトーンを間違えると、すごく野暮ったくなるコーディネートだと思います。

ホワイトパンツを合わせても野暮ったくなるでしょう。

計算してこのトーンになったのかわかりませんが、結果的にうまくまとまっているコーディネートです。

 

 

 

 

 

 

足元はスエードのタッセル。

 

ラストの雰囲気とタッセルの結び目を見ると、おそらくイタリアブランドのタッセルだと思います。

 



色も少し前に流行ったグレーっぽいベージュですが、全体のコーディネートに馴染んでいるので古臭さはないです。

逆に表革のブラウンカーフだったら少し重い感じになるので、この靴を選んで正解だと思います。

 

 

 

PITTIの会場でかなり見かけるワイドクロップドのパンツ。

おそらく読者の皆さんとはテイストが違うので、ピンとこない方も多いとは思いますが、カジュアルなテイストの人達を中心にかなり見かけるシルエットのパンツです。

 

 

コスプレっぽいコーディネートの人も多いので、この人のようにシンプルでクリーンな感じで着ている人は意外と少ないです。

ブレザーにホワイトTシャツでコーディネートしているのも好印象です。

 

 

 

 

 

 

 

足元は ”スタンスミス風” ?

 

 

爬虫類っぽい加工のレザーを使ったコートスニーカー。

どこのブランドかはわかりませんが、このようなスタンスミス風のスニーカーも結構多いです。

このワイドクロップド、我々ようなテイストとは全く無関係と思われる方がほとんどだと思いますが、スリムなパンツからゆとりのあるパンツに流れが変わってきているという意味では、共通する流れだと言えます。

 

 

 

 

 

 

 

このように、カジュアルスタイルに関しては、綺麗目な方向に向かっているのは間違いなさそうです。

数年前までの艶々でワイルドな感じのイタリアンなカジュアルスタイルは、完全にアウトになりました。

そして、ショーツスタイルも激減しました。

特に数年前多かったジャケットにショーツというスタイルは、ほとんど見かけなくなりました。

ただ、パンツブランドからの提案は減っていないので、ショーツは従来通りリゾートで履くものと言う打ち出しに落ち着いた印象です。

 

 

 

 

ドレスクロージングのカジュアル化の波が来てから随分長い時間が経ちましたが、個人的にはカジュアルスタイルも過渡期に来ているような印象を受けます。

カジュアルスタイルに飽きた人達が、スーツスタイルに注目しているのも明らかな事実です。

それでも春夏のスタイルにはカジュアルな要素は欠かせないので、今後どのように変化していくのか見極めるのが重要になってくると思っています。

 

来週からは2017春夏のプレコレクションも始まります。

そこで少しづつ流れが見えてくるかなとも思っています。

 

 

 

 

 

そして、あと1ヶ月ちょっとでPITTI UOMO。

 

しかし、その前に今月は秋冬の様々なプレゼンも控えています。

 

頭の切り替えと柔軟さが求められる仕事です。

 

 

 

アタマがカタいと、この仕事は務まりませんから・・・

 


 

 

 

 

 

 

近年のPITTIではTシャツスタイルが多く見られますが、私はシャツ派。

 

夏に向けてこのシャツを購入しようと思っています。

 

GUYROBER のカッタウェイ カラーのウェスタン

http://shop.beams.co.jp/shop/brilla/goods.html?gid=10667628

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ベージュはホワイトデニムやホワイトパンツと、ネイビーはデニムやネイビーのパンツと合わせて着ようと思っています。

シャツ一だけでなく、軽いジャケットのインナーに着れるのもこのシャツの良いところ。

イタリアとアメリカの融合。

昨今の傾向を表しているようなシャツでもあります。

今シーズンお勧めしたいカジュアルシャツのひとつです。

是非店舗でご覧になってみてください。