秋冬のおすすめ。
MEN'S EX 9月号の特集 ”洒落者たちの「今買い」リスト”
7つのおすすめアイテムを掲載していただきましたが、その中でトップページで私が着用しているのがこのスーツ。
PAIDEIA(パイデア)のウィンドウペーン スーツ。
今シーズン個人的に着たいスーツが ”チェンジポケットの付いたスーツ”
このスーツは更に今シーズンのスーツの柄のトレンドであるウィンドウペン、そしてプリーツ入りのパンツと、まさに秋冬着たいスーツの要素を兼ね備えたスーツです。
パイデアはエルネストも手掛ける GIANFRANCO BOMMEZZADRI (ジャンフランコ ボメザドリ) が始めた新たなスーツブランド。
エクスクルーシブのヴィンテージ調の英国素材を使い、フルキャンバス(フル毛芯)の仕立てに拘った本格的なテーラード仕立てのスーツコレクションです。
ウィンドウペンだけでなく、ストライプもあります。
他のブランドでは見たことのないヴィンテージ調のストライプです。
とても雰囲気のあるフランネルのストライプです。
シングルだけでなく、ダブルブレストもあります。
もちろん、ダブルブレストもチェンジポケット付。
グレージュっぽいフランネルのグレンプレイドにオレンジがかったブラウンのウィンドウペン。
かなり洒落た生地です。
新しいブランドなので生地のバリエーションが少なく、ジャケットのような大柄の生地もあるので、意外と選べる生地が少ないのが惜しいところ。
バイイングはファーストシーズンなので、これ以外に2柄の計5柄での展開になります。
少ないバリエーションですが、モデルはBEAMSだけのエクスクルーシブモデルです。
ジャケットもパンツもBEAMS独自の修正を加えているので、他のショップが展開しているものとは全く違います。
新しいブランドや話題性だけで飛びつかないので、納得いかない部分はとことん突き詰めると言うのがBEAMSのアイデンティティーです。
インポートブランドでは ”GABRIELE PASINI” でもチェンジポケット付のスーツを展開しています。
ホームスパン調の生地も今シーズンのトレンドである ”ヘリテージ調” の生地なので、チェンジポケットとの相性がいいです。
これ以外にも同じモデルでこんな生地も。
オリーブグリーンのソラーロ。
今シーズントレンドのオリーブグリーンでさらにソラーロ。
服付きの人にはたまならい生地だと思います。
さらに、こんな生地も。
トレンドのグレーではこんなビンテージ調の生地をピックアップしています。
おそらくビンテージファブリックをリメイクしたものだと思われます。
ガブリエーレ本人がいかにも好きそうな生地ですね。
3ピース スーツもチェンジポケットが付いたモデルで展開します。
ジレは襟付きのダブルブレスト。
生地はやはり今シーズンのトレンド柄であるグレンプレイド。
敢えてオーソドックスな白黒のグレンプレイドをこのモデルにのせたのがポイントです。
本人が着ていたのと同じ柄です。
まさに、こんな感じのモノトーンっぽいコーディネートも今シーズンの気分です。
3ピースはブルー系もあります。
遠目には無地に見えるヘリンボーンのネイビーなので、ビジネスでも着ることができる柄です。
ビジネスマンの方でスーツスタイルに少しトレンドを取り入れたい方は、こんなスーツを選ばれると良いのではないでしょうか。
ダブルブレストのジレに抵抗のある方もいらっしゃると思いますが、ジレを外して2ピースで着れば普通にビジネスでも着られるスーツだと思います。
3ピースだと必ずベストを着なければならないと思われる方が多いと店舗スタッフからも聞いていますが、そんなことは全くないので、普段は2ピースで着て、必要に応じてジレを着るという使い方で全く問題ありません。
私自身もそのような使い方をしています。
パジーニのスーツはすべてワンプリーツのパンツが付きます。
今の流れを考えれば、彼のスーツのパンツにサスペンダーボタンが付いているのも理解できます。
オリジナルでもチェンジポケットのスーツを展開します。
BRILLA PER IL GUSTO のチェンジポケット付のスーツ。
生地は英国のHIELDの生地です。
ヴィンテージ感のあるグレンプレイドは、まさに今シーズンの気分です。
BRILLAのチェンジポケット付のスーツのパンツは2プリーツです。
長い持ち出しが特徴。
トレンドでもあるサルトリア テイストのディティールを取り入れていますが、こういう濃さがブリッラのスーツの特徴でもあります。
BRILLAのオリジナルはこれ以外にも3柄展開していますが、サンプルが無いのでお見せできません。
すみません。
ご興味のある方は最寄りの店舗にお問い合わせください。
もちろん、BEAMS F のオリジナルでもチェンジポケット付のスーツを展開しています。
ブラウンのグレンプレイドにブルーのウィンドウペンはCARLO BARBERA の生地です。
バルベラらしい絶妙なカラーリングと高級感あふれる素材感です。
さすがは、”ビエラの芸術品” と呼ばれるファブリックメーカーの生地です。
グレンプレイドと並び今シーズンのトレンドの柄であるハウンドトゥース。
普通の白黒のハウンドトゥースに見えますが、よく見るとグレー×白のハウンドトゥースなので柔らかな印象に見えます。
BARBERIS CANONICO の生地は定番的な柄でも一味違います。
大柄のグレンプレイドも展開しています。
このLOROPIANAの生地は、シルクが混紡されているので少し光沢感があります。
バルベラが英国的な雰囲気の生地が多いのに対して、ロロピアーナの生地はイタリアっぽい
艶感のある生地が多いです。
どちらもイタリアを代表する高級生地メーカーですが、目指す方向性が違うことは生地コレクションを見ると理解できます。
これは個人的にかなり気に入っている生地。
私が個人的に好きなファブリックブランドでもある、SCOTLANDのREID&TAILOR のグレンプレイド。
一見普通のグレーのグレンプレイドに見えますが、ウインドウペンがかなり綺麗なグリーンで、これは生地選びの段階で刺さった生地なので、一番気に入っているチェンジポケット付のスーツに乗せるのも自然な流れですね。
BEAMS F のチェンジポケット付のスーツにはワンプリーツのパンツが付きます。
オーダーで作る場合は、オプションでベルトレスやサイドアジャスターの仕様も可能ですのでご検討ください。
ドレスクロージングは英国調やクラシック回帰、サルトリアテイストといった流れがあります。
襟付やダブルブレストのジレ、プリーツパンツやベルトレス、サイドアジャスターのパンツ、チェンジポケット。
このようなディティールのスーツが増えてきているのも、それらの流れによるものだということは間違いないでしょう。
そして、私が個人的にチェンジポケットの付いたスーツに注目しているのは、英国的なディティールのスーツを着たいと言う気分によるところが大きいですが、それだけではありません。
それは、タイドアップだけでなく、スーツにタートルネックを合わせて着たいというのが今シーズンの気分だからです。
スーツにタートルネックを合わせたコーディネートは非常に見た目がシンプルな印象になるので、アクセントになるのがチェンジポケットです。
そして、チェンジポケットのスーツにトレンドのチェック柄を多く乗せているのも、タイドアップだけでなく、タートルとコーディネートすることも考えたうえでのチョイスです。
もともとチェンジポケットはスポーティーなディティールなので、タートルネックとの相性が良いのは言うまでもありません。
ということで、私も既に春夏チェンジポケット付のスーツを着ていました。
イタリアでも評判が良かったので、この色を選んでチェンジポケットを付けて正解でした。
秋冬も既にグレンプレイドでチェンジポケット付のスーツをオーダーしています。
チェンジポケットのスーツは、20数年前私がBEAMS Fのショップマネージャーだった頃よく着ていたので、個人的にはトレンドというよりもリバイバルという印象の方が強いです。
当時はスラントポケットでチェンジポケットの付いたベルトレスのスーツもありました。
長く続いたドレスクロージングのカジュアル化の反動で、ドレススタイルが再注目されると同時に、シルエットやディティールも過去にクラシックで主流だったものが再注目されてきているというのが今の傾向です。
それを通ってきていない人は、その流れを一過性のトレンドだと思うのは仕方のないことですが、流れが変わるときは、いつもこのような変化をなかなか受け入れられない人がいるのも事実です。
ここ10数年定番であったスリムなシルエットのジャケットや股上の浅いスリムなパンツが流行り始めた頃も今と同じ状況でした。
ただ、色々なところで変化が起きていますが、その変化を全てすぐに取り入れなくても良いと思います。
ご自身で取り入れられるものを見極めて、少しづつ取り入れながら、徐々に流れに合わせて行けば良いのではないでしょうか。
そういった意味でもチェンジポケットの付いたスーツは、今お持ちのシャツやタイと合わせて着られ、見た目は大きく変わらないものの、今の流れをいち早く取り入れられるスーツだと思います。
今シーズンスーツのご購入を検討されるている方は、是非チェンジポケット付のスーツをリストに加えてください。
これは後悔しないスーツだと思います。
トレンド解説動画、第四弾アップしました。
今回は2016年秋冬シーズンの ”色” の傾向について解説しています。
是非ご覧ください。
https://tatsuyanakamura.amebaownd.com/pages/471920/page_201605181948