悪徳と退廃の街ゴッサムシティから、闇の騎士バットマンが、消えて10年。55歳のブルース・ウェインは、己の魂の呼びかけに突き動かされるように、ついに復活を決意する。ゴッサムシティにはびこるギャング団ミュータントを倒し、自分の部下にし、バットマンに憧れて弟子入りしたキャリー・ケリーを相棒に、整形手術に成功するも邪悪な本性をむき出しにするトゥーフェイス、アーカム精神病院に収容され廃人寸前になっていたがバットマンと最後の対決をするべく脱獄をするジョーカー、政府に雇われて工作員に成り下がっているスーパーマンと戦う。東西冷戦の混迷の中、バットマンの復活は、様々な波紋を投げかける。老いてなお、孤高なる戦いを続けるバットマンの姿を通して、正義、信念、男の生き様をハードボイルドに描いた名作グラフィックノベル。
老いてなお犯罪への憎しみに取り憑かれ自分の信念を貫くために、身体がボロボロになりながらも、偽善的なマスコミに非難され体制に逆らいながら貫くバットマンは、孤高のサムライを思わせる美学を感じて、心奮わせるものがあります。ブルース・ウェインとキャリー・ケリーとの疑似親子的な師弟関係、バットマンが街のギャングを教え導き「バットマンの息子」という自警団グループを結成してゴッサムの混乱を沈めたり、犯罪者の人権ばかり大事にするマスコミや政府に対するフランク・ミラーの反感や社会に対するメッセージ性も濃く、ベインのようなゴツいミュータント団リーダーとのガチンコな肉弾戦や最狂のジョーカーや特殊アーマーを装着して挑むスーパーマンとのバトルなどスーパーヒーローとヴィラン同士またはスーパーヒーロー同士のバトル、このグラフィックノベルは、クリストファー・ノーラン監督版バットマンに大きな影響を与えました。







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