HSPという言葉を知っていますか？
心と暮らしの片付けカウンセラー
ライフオーガナイザー®︎の下田葵です。
片付けが苦手、という過去に加えて、私はずっと人生に生きづらさを抱えて生きていました。
周りのみんながすいすいと楽に通っている道を、私はドキドキ、びくびくしながら、綱渡りで渡るような気持ちを抱えながら過ごす毎日。
なんで、こんなに不器用なのだろう。
なんで、いちいち傷ついてしまうのだろう。
どうして、人の顔色がこんなに気になるのだろう。
私が精神的に弱いからなんだろうな。
だからもっと強くならなくちゃいけないんだ。
ずっと、そう思っていました。
ですが、あるとき「HSP」という言葉を知り、私が感じていた生きづらさはまさにそれが理由だったんだ！と、腑に落ちたのでした。
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【HSPとは？】
生まれつき「非常に感受性が強く敏感」な気質もった人のこと。
正式には「Highly sensitive person（ハイリー・センシティブ・パーソン）」と言います。
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【HSPの生まれつきの特性】
次のようなものが挙げられます。
①深く情報を処理する
場や人の空気を深く読み取る能力に長けています。しかし逆に言うと情報を読み取りすぎるため、疲れてしまう原因にもなります。
②過剰な刺激を受けやすい
光や音そして周りの状況から、普通の人より多くの刺激を感じてしまうため、人込みや騒音が苦手な傾向にあります。
③共感しやすい
親や自分の周りの人の感情を読み取り、自分を合わせることが多いのも特徴の一つです。また小説やドラマなどで、作品に強く感情移入する点も挙げられます。
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これは病気や障害ではなく、人口の１５～２０％の人がこの性質を持つと言われています。
つまり、全人口の約２割は、この症状で悩んでいる人がいるのです。
逆に言えば、人口の８割は「HSPではない人」です。
なのでこの８割の人たちから共感を得ることが難しく、ＨＳＰの人は生きづらさを感じてしまうのです。
私が感じてきた生きづらさは、私自身の努力や頑張りが足りないわけではなかったんだ。
そう思えたときの、心から安堵した気持ちは、今でも忘れられません。
今日、小学生の娘が持ち帰った新聞紙に、よしもとばななさんの新刊の特集が掲載されていました。
その中の一文が、心に響くものだったのでシェアしますね。
＜感受性の強さからくる苦悩や孤独にはほとんど耐え難いくらいにきつい側面がある。それでも生きてさえいれば人生はよどみなくすすんで（いく）＞
ああ、本当にそうだなあと思うのです。
気付かなくてもよいことに気付き、
見えなくてもよいものを見てしまう。
（霊的な意味ではなくて、ささいな表情の変化といったようなことです）
そのしんどさ、厳しさに、何度も打ちのめされるし、まいってしまうこともある。
いっそ何にも感じない、鈍感力があったらいいのになと思ったことも、数えきれないほどあります。
それでも。
もしHSPという特性がなければ。
きっと私が今、見てるような景色はほとんど何にも見れていなくて、人生は今の半分も感動はなかっただろうな、と思います。
たくさんのしんどさを感じることが多い分、人の優しさや温かさも、深く感じることができるから。
HSPという特性は、たしかに敏感さゆえの生きづらさもありますが、前職の看護師や、ライフオーガナイザーの仕事をする上で、「誰かの気持ちに寄り添う」「共感する」ということに関しては、本当にプラスに働いてくれています。
「生きてさえいれば」
よしもとばななさんの、この一言がとても重くて。
そしてこれ以上ないほど心を軽くしてくれる言葉だ、と思いました。
傷つきやすい自分ごと、まるっと抱えて生きていく。
その道のりは楽ではないかもしれないけれど。
「独り」ではないから。
敏感なこと、繊細なこと、感受性が強いことを、マイナスと思わないでほしいと思います。
しんどさを見たらしんどい。
でも、ちゃんと「だからこそ」の幸せもあります。
片付けとともに、そんなこともお伝えしていけたらいいな、と思う今日この頃なのでした。
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