発達段階を無視したレッスンでは、ひと握りしか続けることができない③
↓の続きです。
①
以前、ヤマハに4歳のお子さんを通わせていらっしゃるという方から、
当教室のお問い合わせフォームより、
「私は、昔、ピアノを習っていました。
自分が弾けるので、ヤマハのレッスンが物足りないのです。
お遊戯はレッスンでは必要ないと思います。
(中略)
我が家の近くで良い教室を紹介してください。」
…といった内容のご相談?をいただいたことがありました。
※ちなみに、教室のご紹介業務などは致しておりません。念の為。
この方は、ご自分が受けられていたピアノのレッスンを想像してお子さんをヤマハに入れられたのに、
そうではなかったことにご不満を持たれていらっしゃったわけです。
私はヤマハの関係者でもなんでもありませんので、
もしかすると覚え違い・思い違いもありかもしれませんが…
ヤマハのレッスンは、日本の音楽教育の歴史において、
(恐らく)最も早い段階で、発達段階に沿ったカリキュラムに舵を切ったもの。
〈適期教育〉を掲げ、音感やリズム感、表現力を先に育て、
読譜力は、理解力が高まってから…
という考えのもとでのカリキュラムなのですね。
ですから、そもそも、昔ながらのレッスンを期待して通わせるべきではないところなのです。
そこのところを納得しての入会でなければ、
保護者様にとってもお子さんにとっても担当の先生にとってもよくはない結果になってしまう気がします。
保護者様がカリキュラムや担当の先生に対して不信感を持っていらっしゃると、
お子さんが敏感に感じ取ってしまう場合もありますし…
音感、リズム感を育てることに特化して、緻密に計算されたカリキュラムは、
とても素晴らしいものなので、
3、4歳のクラスのレッスンだけで〈物足りない〉と他の教室への移動を考えられるのは、
振り回されるお子さんへの負担を考えても、早計だと思います。
この方の場合、最初の段階で、
ご自分が望んでいるレッスンが可能なお教室を探された方が良かったのではないでしょうか。
お子さんがそれについていけるタイプか否かはまた別問題としてありますが。
続きます。