発達段階を無視したレッスンでは、ひと握りしか続けることができない①
学生の頃、教育心理学(だったと思いますが、違うかもしれません)の授業で、
「例えば6歳のこどもについて考えるときに、自分たちが6歳だった頃のことを思い出して参考にしてはあてになりません。
今の子は、あなたたちが6歳だった頃よりずっと幼い。
少なくとも2、3歳はマイナスして考えてください」
と教わりまして。
そのとき、公文の教室で指導アシスタントのバイトをやっていたもので、
そうか。やはりそうだったのか!
気のせいではなかったのかー!!
と、その言葉に深く深く頷いたのでありました。
そして今…
学生の頃から合計で20年近くお子さん方と接してきた中で、
しみじみ思うことは、
…この10年くらいで更にぐっと幼くなったわ…!!
ということ。
もちろん個人差はあるわけですけれども…
そのようなわけですので、
幼児の段階から、昔ながらの教材を使っての、昔ながらのピアノのレッスン(30分ピアノの前に座りっぱなし。工夫皆無のひたすら弾き続けるだけのレッスン)をしていたのでは、
本当にひと握りのお子さんしか、
レッスンを続けることができないというのが最近の傾向だと思うのですよね。
理解力的にも、集中力的にも、手指の運動機能的にも。
ここ数年、〈プレピアノコース〉などの名称で、
ピアノを弾く準備をするためのコースを設けるお教室がとても増えています。
これは、現代っ子にとっては、
ピアノを弾くこと以前に、〈ピアノを弾くために必要な力〉を身につけることが必要であるからこその流れです。
当教室でも、特にコース分けはしていないものの幼児さん~小1、2くらいのお子さんには、
習い始めのしばらくの間、プレピアノ段階を経てもらうことにしています。
また、教材もそう。
超がつくほどのスモールステップ式、スパイラルラーニング式のテキストが多く出版されていますが、
それも必要であったからこそ登場したものなのです。
続きます。