エラリー・クイーン No.3◇Yの悲劇◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

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マッド・ハッター家で起こった、マッド・マーダーズ。

 
 
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◇Yの悲劇◇ -The Tragedy of Y-
エラリー・クイーン(バーナビー・ロス) 越前敏弥訳
 
 
全米一裕福だと噂され、同時に悪評轟く異形の一族の一員、ヨーク・ハッターの腐乱死体が発見された。死因は毒物によるものと判明する。その後、ハッター家では奇怪な毒殺未遂事件が発生し、ついにエミリー夫人がマンドリンで殴打される。元シェイクスピア俳優ドルリー・レーンの推理が明かす思いもよらない犯人とは? 長く読み継がれるミステリ史上最高の傑作を、名翻訳家の読みやすい新訳でおくる決定版!
 
 
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「Yの悲劇」です(・∀・)
エラリー・クイーンの一、二位を争う傑作と共に、エラリー・クイーンの枠をぶち壊して本格推理小説でも一、二位に挙げられる傑作と名高い代表作。
さて、どんな作品でしょう??
 
 
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始まりは死体。
海の中から死体が発見されます。死体の身元はハッター家の一人、ヨークのものだと分かります。
 
 
ハッター家! ニューヨークでその名を知らない者はない、名家。そして一族のほぼ全員がほとんど「おかしい」と悪評高い……
 
 
ヨークはその「マッド・ハッター」家でも真っ当な人間の、数少ない(←ここ重要)一人でした。彼は「マッド」の根源エミリー夫人に抑圧されてきました。もしかしたらそれを苦にした自殺だったのか?
 
 
その直後、その「マッド・ハッター」家で毒の入ったエッグノッグを誤って飲んで死にかける事件が起こり、ついに死人が出た!!
 
 
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ーーーというのが、「Yの悲劇」のあらすじです(・∀・)
 
 
いや、これは
名作です!!!
 
 
名作だよこれは!!!
 
 
犯人は確かにあらすじにもあるように「えーっ、嘘だろ!?」と叫んじゃいそうな人が犯人ですが、
「なぜ、あの人が犯人でなければならないのか?」
非常に説得力があるんです!!
 
 
非常に巧みに伏線が引かれているし、それで矛盾も一気に解決します。
 
 
わたしが思うにこの「Yの悲劇」が傑作だと謳われる所以は、
思いもよらない犯人である。と同時に、
思いもよらない人物を「犯人」だと導くまでの過程、工程が非常に大胆で、しかしその大胆説得力があり、「なるほど~!!」と唸らせるものがあるからだと思うんです。
 
 
そんな作品をより読みやすい訳で読むことのできたわたしは幸せです(b^-゜)
 
 
「Yの悲劇」でした(^-^)/
今週はホームズに戻って……戻るんですが、出版順に行くと、今週は「シャーロック・ホームズの回想」を読むことになります。
 
 
「いきなり「最後の事件」かよ!!」
 
 
や、続刊があるのは分かっているんですけど、「最後の事件」を読む前に
モリアーティ教授の恐ろしさを知った方がいいかなとも思いまして。
 
 
どう思います??←知るか。
 
 
そんなわけで今週は「シャーロック・ホームズの回想」じゃないことだけは確かです。←