桜庭一樹著 「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」
読了。
砂糖菓子というよりは
苦虫を噛み潰した気分。
なんだかなあ。。。。
という感想です。
よその方の書評を読んで興味があったので
文庫版を買って読んでみたのだが、
裏表紙のストーリー説明を読んだところで先ず
「めんどくさそうな話しだなあ。」
1ページ目で舞台がまさかの鳥取県西部だとあり
やりやがったな!
って感じでそのせいで一貫して書籍の中の世界に感情移入できなかった。(鳥取県がお都会になっておりますものね)
のたうつように展開する物語を半分ほど読んだところで、
角田光代の「みどりの月」
を読んだ時と同じ気持ちになった。
なんで殊更にこんな小説を書かなければならないのだ。
頭のいい人間が一人も出てこない小説。
(↑もっとも、終盤で頭のよくない人間がそのよくも無い知能に拘泥して生きるのが所謂現実だ、という表現がはっきりとしてあるんですがね。)
これも角田光代のエッセイだったと思うんだけど、
曰く
読書には「ごはん」と「おやつ」があって、
読んで身になり血にもなるものがごはん、
身にもたしにもならないような読書がおやつ。
本作はじつにまっとうな
おやつ小説
だと思いました。
おやつがいけないということではないんだけど
(むしろジャンクな読書の方がすきでもあるが)
なんだろうな。
なんで最近の売れっ子作家は殊更にこういう小説ばっかり書くのかな。読んだ人をいらいらむかむかさせるのがトレンドなのかな、と思う。
箸か棒には掛かりそうだけどその場合誰かが引っ掛けないとかかるにかからない。
これはそういう物語です。