まるちゃん。
片足の肉腫が一年以上かけてだんだんと大きくなりました。
私たちも覚悟を決めていました。
TNRしたのは5年前。
背中に丸い水玉模様があったために、まるちゃんと呼んでいました。
リリースしようか譲渡しようか迷いましたが、リリースしました。
もう子猫ではなかったからです。
また、可愛がってくれる地域の人がいるようだったためです。
ところが口内炎悪化のため、なめてきれいにできなくなった白いコートはすっかり黒ずんでしまい、
お世話をしていた若い人たちからはヨダレちゃんと呼ばれていたまるちゃん。
再度、捕獲したのは2年前です。
給餌スタッフとして活動くださっていた製薬会社のNさんがとても心配していました。
「あれは保護したほうがいいですよ、あれじゃ心配だ」
「これじゃあ、カリカリが食べられない、缶詰をあげなきゃね」
とジャスミンさんも。
猫舎のエイズ猫部屋で暮らすようになりましたが、やがて片足がつっぱるようになり、
骨に腫瘍ができていることがわかりました。
悪性ならあっという間でしょうが、まるちゃんは口内炎で食欲が落ちることはあっても、
わりあい元気でした。
1年以上たっても命には別状ありません。
でも脚はどんどん膨れてきます。
ひょっとすると、切断すれば治るかも、とシェルターに来られた埼玉の獣医さんに言われ、
その獣医さんの先輩格の、都内では「神の手」を持つと言われるT病院に
診せることとしました。
「大きなハンマーをぶらさげて歩いているようなもの。
どちらにせよ早く切った方がいい、悪性だと転移も考えられるから」
12月11日にまるちゃんをT病院に連れて行き、その日のうちに手術、
13日退院のお迎えとなりました。
あまりに急なことで、私たちも動揺し、まるちゃんのために祈るばかりでした。
大きな傷。
まるちゃんは、自分で糸を噛みきっており、退院するとき
先生に縫われていました。
「カラーをつけてね、かならず」
「私たちでも手におえますか?」
「おえるよ!」
ドキドキしながらまるちゃんをつくばに連れ帰りました。
でも、心配をよそに、脚を切断したあとのまるちゃんは、楽々と寝返りを打ち、
ケロリとしてごはんを食べ、水を飲み、薬の入ったチュールをなめ、
16日には手術後初めてのウンチをしました。
17日には、自分でケージから出て
後ろ脚1本なくしたとは思えない、しなやかな移動で
部屋を歩き回りました。
仕事の日は、のらねこおかかさんが家で預かってくださいました。
投薬も上手で甲斐甲斐しいおかかさんなので、安心していられました。
みんなの声援を受けて、まるちゃんは順調に治ってきています。
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12月9日、センターから猫を引き出しました。
板橋のボランティアさんの依頼でした。
11月28日に日立市の十王で保護されたちゃとら、大きいオスです。
人慣れはしていますので、飼われていた可能性が大きいです。
負傷猫としてセンターへ。
なぜ?
動物病院へ連れて行ってほしかった。
それも、地元の。
飼い主がわかるように遠くに移動させないでほしかった。
負傷していても、センターで治療は受けていなかったですし
ワクチンもノミダニ駆除もされていませんでした。
おしっこは、自分でできているのでなく、たまってあふれていたのです。
下半身はどろどろで、ちょっとお湯で洗ってあげる、といった処置はされていません。
センターの負傷動物は、動物愛護法にしたがって、介護を受けているものと
思っていました。
収容された日の28日から12月9日まで、ただ置かれていたのでしょうか?
私たちが引き出さなかったら、そのまま治療をされずに処分?
そのあたりを確認したいと思います。
以前、下半身不随の犬を引き出したときも、レントゲンを撮ったり排尿してもらったりはなかったです。
ただ置かれていたとの印象です。
これは、委託業者でなく、センターの獣医資格を持つ職員の仕事だと判断されます。
確認が必要です。
負傷動物をどうするか、マニュアルはあるのでしょうか?
のらねこおかかさんが、プリン先生(こまち動物病院さん)に連れて行ってくださいました。
プリン先生は、下半身の動かない、この猫さんの入院を快くお引き受けくださり、
交通事故にあったようで、自力での排尿が困難。
初期治療やレントゲンなど、お願いしました。
この子は、いずれは板橋のボランティアさんのもとに移動することになっていたため、
都内の病院に転院とすることが前提で、診断書や申し送り書もお願いすることになり、
プリン先生にはお忙しいなかご負担をお願いしました。
お陰様で命がつながったことに感謝いたします。
12月11日、まるちゃんといっしょに、都内の病院へ連れて行き、入院させ、
13日に板橋のボランティアさんと病院で落ち合って、ちゃとらくんを託せました。
骨は折れていないようです。怪しいところが1箇所ありましたが、造影剤で確認したら
流れたので、神経はつながるかと思う、とのご判断でした。
1か月くらいしたら、回復して歩けるようにあるのではないか、と。
とにかく排尿の仕方をマスターして頂き、ちゃとら君の腎臓を守らねばなりません。
板橋の猫ボラさんも、とてもしっかりされた方で、安心です。
排尿は大事ですので、どうか、よろしくお願いします。
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12月9日、
すりばちでつぶされた猫の虐待エリアで、TNRを急ぐため、捕獲をしました。
この日は2匹。
成猫の黒猫、オス。去勢したあと,耳カットしてリリースしました。
そして、おさびちゃん(腫瘍があり、都内に入院中)。
KSさんのもとに運びました。
もふなさんの3匹とともに、合計5匹の搬送です。
その少し前の6日に、この場所で子猫2匹の捕獲をしました。
黒い猫。
下水道の穴に出入りして暮らしています。
カラスにやられないが、雨の日は流されてしまいます。
これからの季節は凍死もありえます。
3か月くらい。
急がないと、抱っこできるようになりません。
16日から、「猫慣らしの神」こと、かみちゃん先輩に預け、慣らしをお願いしています。
「2匹でくっつけてると、慣れないよ!
ばらさなきゃだめよ」
でもこの2匹をつかまえるとき、えさやりのおばさんから、猫泥棒だと騒がれ、ひっかかれて出血しました。
この母猫は、捕獲器から出されてしまいました。
猫泥棒、と叫ばれるとはね~。
おばさんの家族や土地の所有者とは話がついています。
どんどんやってくれていい、と。
でも、おばさんには「いじめるな」と。
このままでは増えてしまうから、手術しよう、と話しても、納得されません。
東京の猫ボラさんに相談すると、30年前も東京で同じようなことがあったと言われました。
費用を請求するわけではないのに、手術は可哀想だからやめろと、妨害をする餌やり人がいたそうです。
餌やりさんに顔が知られているから、別の仲間に頼んで、捕獲してもらった、といいます。
ここ茨城では、残念ながら動物愛護の意識も遅れ、東京の30年前のレベルということになりましょうか。
だから、殺処分がワーストを保ち続けているのです。
増やしたら、虐待も発生します。
近隣トラブルにもつながります。
増えたら猫が苦しむのです。
エサをあげるなら、手術しかないのです。
今日17日にも、ゆうみさんとお母様といっしょに、ここで3匹の捕獲をしました。
残り、あと3匹です。
早くここを終えて、片を付けたい。
子猫だけでも保護できたので、まず安心ですが
成猫も手術を終わらせないと、また春に産まれてしまうから。
ほかに、日立からも石岡からも、TNR相談はひっきりなしなのですから。
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女化神社近くのTNR依頼には、パドドゥさんとかみちゃんが対応。
連日かよって依頼者のおばあさんといっしょに半年くらいの中猫を5匹つかまえてくれました。
かみちゃんの家には、女化の5匹が保護されています。
この5匹は、18日、集団手術を受けて、譲渡の道へ。
なんで、捨てるのか?
ここには、数ヶ月前にまだ子猫の状態で箱で捨てられていたそうです。
警察には遺棄が犯罪であることを認識し、しっかりと取り締まってほしいものです。
捨て犬や捨て猫は、とても残酷な犯罪です。
寒空に置かれた猫たちは、どうして生きていけるでしょうか。
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シェルターでのお世話。
毎日のことなので、とても大変ですが、分担をしたらやっていけます。
だれかが一手に引き受けるのはだめ。
その人はつぶれます。
みんなの目線で複数の人により管理されないといけません。
答えはひとつでなく、たくさんある。
やり方もそれぞれ。
みんなの知恵や経験が集まり、話し合い、よりよい方法が模索されます。
ずさんな人のよさ、緻密な人のよさ。
それぞれの持ち味が活かされて。
犬のスープのついでに、私たち用に、豆腐やネギを足して、
おなかすいたら、おなべやうどんなど。これが
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つくニャンの活動。私はどうしても夜中になります。
が、できれば夕方がベストですね。
てもとが見えるし、夜中のカイロが設置できる。
地域猫は、お世話をしていると、どこからともなく姿を現します。
防寒対策をしっかりと。
可愛いスリスリダンスが見られるのも、毎日お世話をしているから。
いつも、いつも、いつも、ひとりで歩きながら、、、思い浮かべるのは
ほかの曜日に、ここで世話をしてくれている人たちの顔や働く手。
私たち猫ボラが、時間を超えてつながっていることを感じながら、いつもつくニャンを
やらせて頂いています。
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うれしいご報告です。
練馬のやさしい女性に。
2011年12月、つまり3年前に、双葉で保護したプリンスが、譲渡トライアル。
ここ猫舎2Fのエイズ部屋には、プリンスはもういないことがさびしいです。
ここは、確実に、犬猫を想う人たちの集まる基地に成長しています。
ふつうにやっていても会えないような、真剣にがんばっている人たちと、
実際に動物を介して、話をしたり、協働したりができる場所に。
シェルターは、いずれオンリーワンの家族のもとに行く動物にとってはないほうがいいけれど、
一時的な保護の場所として、ここがなくては助けられなかった命がたくさんあります。
ともちゃんをはじめ、支えてくれている人がいるから、何とかやって来られています。
これからも、続けていけますように。
そのためにも、皆様、どうかボラに来てくださいね。
byおかめ