今日は衝撃を受けました。
同時に確信にかわりました。
鍼灸師をまじめに続けていると、寝たきりになってしまった家族の方を紹介されることがあります。
寝たきりになる原因はいろいろありますが、大腿骨の骨折や腰椎の圧迫骨折、転倒してから動けなくなったなどです。
鍼灸は寝たきりの方の体調を改善するのに適している治療法です。
身体を動かさなくても、手足やお腹のツボを使うことで、負担なく痛みを軽くしたり、便通や痰のつまりを改善することができるからです。
寝たきりの状態になってしまった方は体力気力共に消耗しているので、マッサージや運動療法はしんどいと感じることが多く、施術してもらった後に疲労を感じてしまいます。
そんなこともあり、今までたくさんの寝たきりの方を診てきました。特養1年間、施術してたこともあり、鍼灸師としては寝たきりの方への経験は多い方です。
今日は祖母を施術してきました。
転倒してからずっと坐薬で痛みをごまかしていました。
痛みはほとんど取れていたのですが、漫然と坐薬を一日一回入れていました。
今日は残念ながら動く気力が出なくなり全身の筋力が落ちすぎて、歩くこと立つことができない状態になっていました。
座って食べることも、一人でトイレに行くことも難しい状態。
一週間前は冗談を言って笑っていたのに。
まぶたを開けるとこができず、表情が消え、首が前にたおれ、まるで筋無力症のような印象でした。
でも、ちょっと待てよと。。。
祖母は大正生まれで、勝ち気な人です。
なんでも自分でしたい人です。
無気力な姿は考えられませんでした。
そんな祖母をみて、今まで診てきた寝たきり患者さんのことを思い出しました。
みなさん、祖母と同じように、勝ち気で負けず嫌いな方ばかりでした。
そして同じように、まぶたを開けるとこができず、表情が消え、首が前にたおれ、無気力になっていきました。
今日同じ光景を祖母の家で見て、衝撃をうけました。
また同じだと・・・
怒りと悔しさで泣きそうになりました。
痛みは取れていたのに、気力がないために寝たきりになる。
70年80年、がんばって生きてきたのに、たった1週間で心の状態はこんなにも変化するものなんでしょうか?
僕はしないと思います。
無気力にさせてしまったもの。
まだはっきりとは言えませんが、1週間後、祖母の様子を見ればわかるはずです。