明らかになった耳鳴りの原因から治し方を考える②耳に原因がない耳鳴り
前回記事
耳鳴りのタイプは2種類
耳鳴りは自覚的耳鳴りと他覚的耳鳴りに分けることができます。
自覚的耳鳴り
- イヤホンの長時間仕様や、爆音による聴覚への外傷
- 加齢
- 聴覚への毒性のある薬物の使用(ストレプトマイシン、ネオマイシンなどの抗生物質)
- 依存性のある薬物からの離脱症状
- メニエール病
- 中耳炎などの炎症
他覚的耳鳴り
- 動脈硬化や脳虚血発作
- 椎骨脳底動脈の循環不全
- 耳や顎の筋肉の痙攣やてんかん発作
と考えられます。
なぜ耳鳴りは放置されることが多いのか?
耳鳴りで病院を受診すると、めまいや難聴の有無が確認され、MRIなどの画像検査もされるでしょう。
耳の周囲の組織は画像などでは判断することが難しい場所で、原因の特定が困難な場合があります。
原因不明の耳鳴りには同時に、睡眠障害や精神的な抑うつ感、不安感を感じることが多いために、耳鳴り治療ではなく他の症状の治療を主にされる可能性があります。
結果的に評価しにくい耳鳴りは放置されることが多くなります。
放置される耳鳴りとは?
病院で見過ごされる耳鳴りは一体何が原因なんでしょうか?
上の論文によると、MRIなど画像ではわからない脳の変化によって耳鳴りが起こっていることがわかります。
抑制系の神経活動が低下することで耳鳴りが起こることが証明されています。
耳鳴りの基礎研究は始まったばかり。
抑制系の神経活動は一般的にGABAと呼ばれています。
ベンゾジアゼピン系の睡眠導入剤や抗不安薬はGABAに作用して、効果を発揮しますが人によっては依存や離脱症状を引き起こします。
耳鳴りはこのGABAの神経活動が低下することで起こっていることが証明されています。
耳鳴りからくる睡眠障害や不安感、肩こりにベンゾジアゼピン系の薬で解決しようとする手段は火に油を注ぐような行為になると思うのです。
次回はこのような耳が原因ではない耳鳴りに対しての解決方法を考えていきたいと思います。
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