明らかになった耳鳴りの原因から治し方を考える⑥最適なツボに適切な刺激が必要
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明らかになった耳鳴りの原因から治し方を考える⑤耳鳴り治療のツボの使い方
耳鳴りに効くツボの探し方
一般向けのツボ解説の本には「耳鳴りには、このツボが効きますよ」というように、ツボを刺激さえすれば耳鳴りが解消するというような記載があります。
特定の症状に効果のあるツボを「特殊穴」「特効穴」と呼ばれており、一定の効果を出すことは可能です。
しかし耳鳴りはこの「特殊穴」「特効穴」が効きにくい・・・
東洋医学には気血の通り道(経絡)という考え方があり、耳を流れる経絡は目や鼻よりも多く、肉体面や精神面の影響はだいたい耳にあらわれやすいという特徴があります。
耳の症状の治療は臓腑や体質の状態におうじて考える必要があります。
このブログを連続で読んでいただいている読者の方は、西洋医学では耳鳴り症状を耳の内耳や聴覚神経そのものの器質的な異常から起こる耳鳴りと、脳の抑制系の神経活動の弱りから起こる機能的な異常から起こる耳鳴りと、大きく2種類の原因に分けられることをご理解いただいているかなと思います。
西洋医学による耳鳴りの原因を理解した上で、東洋医学の耳と臓腑や体質の関わりを考えて治療方針を決めていくことで症状の改善が図ることが可能になります。
耳鳴りという症状には、このツボ!などと単純なものではない、血流を改善すればよくなるなんてものでもないということだけは知ってほしいですね。
現代医学がそれほど発展していなかった時代に耳鳴りにこのツボというのはわかりますが、解剖学や生理学が発展した現代において、鍼灸師が耳鳴りを単純にとらえてしまい機械的にツボを決めてしまうのは問題を長期化させているのではないかと思います。
東洋医学の耳と臓腑や体質の関わりを理解するには、伝統的な診察法である四診(望、聞、問、切)を駆使しつつ、耳鳴りが発生した環境、背景にまで意識を向けて、その人に最適なツボを探し出し、適切な刺激を与えることが必要となります。
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