明らかになった耳鳴りの原因から治し方を考える⑨腎と耳鳴り
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明らかになった耳鳴りの原因から治し方を考える⑧脳の抑制系神経活動の低下による耳鳴りのツボ
腎開竅于耳(腎は耳に開竅する)
病院受診して原因のわからない耳鳴りに漢方処方はあるあるですが、
なぜ耳鳴り症状に漢方を積極的に処方するのでしょうか?
その背景には東洋医学の各時代の経典には耳の症状と腎の関係性を重要視している記載があるからです。
各時代の腎と耳の関係性を指摘する医古典
“耳之聡司于腎”《古今医案按》
“腎主耳,・・・在竅為耳”《素問·陰陽応象大論》
“腎気通于耳,腎和則能聞五音矣”《霊枢·五閲五使》
“両耳通脳,所聴之声帰于脳”《医林改錯》
“耳為腎之外候”《難経·四十難》
なぜ腎と耳の関係を指摘するのか?
臓象学説という考え方があり、内臓の変動と心身の症状が関係性するということを臨床上で観察されてきた歴史が何千年も続いてきました。
腎という臓の活力の低下(虚証)と耳の症状は関係していることが、各時代の医家によって明らかにされてきた。
結果、腎虚を補う漢方薬の開発や、耳と腎を結びつける鍼灸のツボも発見されています。
腎虚によって引き起こされる耳鳴り
耳鳴りの音は様々です。
腎虚によって引き起こされる耳鳴りは「脳の抑制系神経活動の低下」によって起こされる耳鳴りと位置付けられるとこのブログで指摘してきました。
「脳の抑制系神経活動の低下」は「過覚醒」とも言えますし、その音の特徴は頭の内外で鳴り響くような「頭鳴り」のような音と言えます。
脳の抑制系神経活動の低下、過覚醒によって起こる耳鳴りの治療方針
腎は東洋医学では「先天の気」に位置付けられます。
先天の気は先祖や父母から受け継いできた気です。
先天の気は生まれた直後から消費して成長とともに減るもの。
耳鳴りの原因となる先天の気=腎を治療するにはある法則があります。
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