【愛】

 

無いようであるもの。

 

愛は、そんなものでできている。

 

「これが私の愛のカタチ!」って言うくらいだから、きっと愛に形は、ある。

 

そしてそれは人それぞれに違うみたい。

 

愛の温度はどうか。

 

最初はもう熱々で、次第に落ち着き人肌温度、悲しいけれど、冷えっ冷えのキンキンになることも…。

 

じゃあ、味は?

 

甘ったるくて甘酸っぱくて、時々、辛くて苦くて涙味。

 

でもやっぱり、また食べたくなる不思議な味。

 

目には見えなくても愛はちゃんとそこに存在してて、心を揺さぶり、人生さえも大きく左右したりするものだから。

 

見つけたと思ったら違ったり、思いも寄らぬところに転がってたり。

 

愛は、そんな掴みどころの無い生モノだ。

 

気付けば手の中にあるのに、いつしかするりと指の間から抜け落ちる。

 

これまでも愛し愛されしてきたけれど、その本質はまだ見えない。

 

探して探して、森の中。

 

私が描く「愛」は、何かを追いかけ、引きずって、どこか藻掻いているみたい。

 

こんなにも苦しくて難しいものなのに、また人を愛したい。

 

最早、私の人生における愛の目的は、見つけるよりも探すことなのかもしれません。

 

 

 

桜鱗オフィシャルサイト