【息吹】

 

作品を創ることは、エネルギーの交換。

 

一見、じっとして作品の前に佇むように見えていても、そこにはとてつもない量のエネルギーが行き交う。

 

書と自分。

 

その二つが対峙して、余計なものは介在しない。

 

真っ白な半紙、一本の線に命を宿し、息吹を注ぐ。

 

植物たちは色を失い、なお一層、命の力を輝かせ、その存在を訴えかける。

 

たかが雑草が、されど雑草に昇華するとき。

 

作品制作は自らを高みへ持っていく作業でもあって、そこに向かう時、創り手は聖域のような場所に居る。

 

創り手、書、野草たち…。

 

この個展は、それらの息吹が渦巻く坩堝(るつぼ)です。

 

じっくりとその静かな轟音の中に身を置き、感性で戯れて頂きたいと思います。

 

 

 

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