一年で会社を辞めたゆとり新卒ブログさんのエントリー「【相談メール】会社を辞めるのは逃げなのか」(http://hjkd8yg.blog.fc2.com/?no=198)について思うところがあったので、今回はこれについて。
会社を辞めることが逃げかどうか。これはどっちもあると思う。
逃げか逃げじゃないかの違いは、辞める目的次第。
今の状況が嫌だから、とりあえず辞めるのが逃げ。
ああしたい、こうしたい、だから辞めよう。これは逃げじゃない。
俺の働く企業の専門である、銀行による企業融資でも、似たようなところがある。
資金繰りに困って相談にくるお客さんは、赤字だ。資金が回らないから銀行から赤字補填のためのお金を借りたいのだけれど、貸してくれない。
まあ、当たり前だ。
事業がうまくいっていない企業に金を貸してくれっていわれても、返ってくる期待も低いから貸したくない。
パチンコで金に困った知り合いにお金を貸そうって人がなかなかいないのと同じだ。
じゃあ、企業はどうするのか。資金が回らないからと会社をつぶすしかないのか。
そんなことはない。
ネガティブに場当たり的に赤字補填資金を借りたいっていうから、貸してくれないのだ。
じゃあどうするか。
何かをするためにお金が必要だという、理由を作るのだ。
設備効率を改善するために、その設備投資を借りたい。
人の余剰がひどいため、資金繰りが厳しいので、財務改善のためのリストラ資金を借りたい。
新しい事業を開始するので、そのための運転資金を借りたい。
赤字はそれによって得る資金で埋め合わせるのだ。
もちろんそれが理にかなっているものでなければ銀行も納得してくれないけれど。
なにかのために今を切り捨てる。なぜならそれが必要だから。
今が嫌だからとそれを辞めるのは逃げだ。その後状況が良くなるとも限らない。
まあ、俺は逃げが絶対に悪いとは言わない。俺自身、いろんなことから逃げ出した経験もあるし、それが結果として良かったと思うこともある。
ただ、より自分を納得させたいのなら、逃げじゃない状態で辞めたほうがいいと思う。