コリメーター法の続報です
前回、簡易コリメーター法で調整し直したペンSの試写結果です、、、
イヤな予感が的中、やっぱり調整失敗でした
何がいけなかったのか、もう一度最初からやり直しです、、、
⚫︎ピントグラスとルーペを使った遠景のピント合わせ
まずは、遠景のピントを目視で合わせる方法から
あらかじめピントリングは外しておきます
ピントグラス(すりガラスやプラ板を加工したもの。ここでは一眼レフのファインダースクリーンを利用)を幕面(ざらっとした面)をレンズ側にして、フィルムガイドレール(内側)にセット
絞り開放、シャッター速度をB(バルブ)にして、ケーブルレリーズでシャッターが開いた状態に固定します
ルーペで覗きながら、遠くの景色にピントが合うように、ヘリコイドを回わして調整します
⚫︎簡易コリメーター法
そして再度、コリメーター法でピントを確認します
やり方は前回と同様(下記リンク参照)
この状態で、ピントが合ってなきゃいけないはずなんだけど、、、やっぱり合っていません
合う位置までヘリコイドを回していくと、、、前回の測定位置ともずれています
なんでやー!?
計測機(一眼レフ)のピントは、前回測った時に無限遠(∞)に固定したままなので、条件は全く同じです
2台の位置関係もほぼ同じ、光軸も揃っているはず
被検機(ペンS)に取り付けた十字印付きのピントグラスも前回使用したもの
だとしたら、取り付け方に問題が、、、?
と思って調べてみたら、やっぱりでした!
十字印を描いたトレペが少し浮いていたようで、フィルムのガイドレールに押し付けると、ピントがずれるのです
厚手とはいえ紙なので、ピンと張ったつもりでも、どうしてもたわみが出てしまい、正確な焦点位置に固定できないようです
これではピントが合うはずありませんでした、、、!
⚫︎ピントグラスの作り直し
そこで今度は、下敷き程度のしっかりした厚みのプラ板を加工して、浮いたり反ったりしにくいピントグラスを作ります
プラ板を細目のサンドペーバーでこすって、すりガラス状に曇らせます
そこに直接シャープな線を引くのは難しいので、カッターで切り込みを入れて、マジックで墨入れしました
これならバッチリのハズ
きた───O(≧∇≦)O────っ♪
ドンピシャです✨
若干の誤差はあるものの、遠景目視でマーキングした位置と、ほぼビッタリ合いました
これで、簡易コリメーター法の実用性が確認されました
めでたしめでたし♪
【教訓】
ピントグラスに、トレーシングペーパーは不向きである(手抜きは失敗のもと)
⚫︎余談
中一訓氏の著書によると、フィルムガイドレール(内側)と圧板の間をフィルムが通る一般的なトンネル式の場合、その隙間が20/100ミリで、そこを15/100ミリ厚のフィルムが通るので、実際の焦点位置はフィルムレールから2/100ミリほど後退した位置である、というのです(どういう計算なのか実はよくわからないのですが、、、?)
なので、ピントグラスの幕面にセロテープを貼るなどして焦点位置を調整する、と書かれています
たぶん、100分の数ミリのアソビ分も考慮に入れろ、ということなのでしょう
それでも、フィルムの種類の違い、時間経過や気温、湿度による伸縮などで刻々と条件が変わるので、厳密なピント調整を行うのは容易ではない、ともあります
こりゃもう追い込み始めたらキリがないです、、、
そもそも素人が手を出してはいけない、というのは、こういうことだったんですね(反省)
実際に撮影してみて、実用に支障がなければそれでよしとするしかないです
とりあえずまあ、セロテープだけは貼っておこうかな、、、
〓ちん〓