明日を生きる可哀想な君のために | 木上智保子 マリンバとコーヒーとマリンバと

木上智保子 マリンバとコーヒーとマリンバと

小さな部屋からこんにちは。マリンバ奏者(見習い中)木上智保子です。木曜日の木に上下の上できがみと読みます。きうえじゃないよ。マリンバとコーヒーと酒と音楽について徒然なるままに…!

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卒アルの後ろにメッセージも書いてもらえなくて、集合写真も撮りそこねる。居なくても成立する。誰かと居ると不穏な空気が伝わって、ぐしゃっ、何かが潰れる音がする。
どろどろ体を何かが這って、都合をつけてその場を逃げる。安堵の小声が聞こえても知らないふり。

野良猫が足元にすりよって喉を鳴らした。恐る恐る手を伸ばして撫でた。顔をすりよせ、にゃー、何事もなかったかのように路地に消えていく。

涙が出た。苦しくて、悔しくて、悲しくて、どうしたらいいのかわからなくて。

泣いても泣いても明日はくる。
泣いても泣いても誰にも見つけてもらえない。
泣いても泣いても見つからない。
ちゃんと体に出てるのに。
心はとっくにズタズタなのに。
表面に現れないから、人は目に見えないものには冷たいから。
人は目に見えるものに冷たいから。

自業自得なんだ。平気で笑えるから、誰にも見えないんだ。ぐちゃぐちゃになった心臓は毎日どくどくしてる。

とっくの昔に石になった心は固すぎて脆くて壊れてないように見える。強い人間になりたい。間違わない人間になりたい。

でも本当はそんなのいらない。強さなんていらない。なんでもできるようになんかならなくてもいい。吐き気が襲い、走馬灯のように這いずり回る。ガンガン頭を殴られる。

私も一応人間なんだと安心する。
私も一応人間なんだと悲しくなる。

優しくされると涙が出た。

私も一応人間なんだと安心する。
私も一応人間だった。

愛してなんて言わないから、恋してなんて言わないから、普通にしてくれるだけでちょっと生きてゆける。