格闘家のお衣装

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本日、無事にお納めさせていただきましたアイテムはリングガウンに続き、マスクのご注文もいただきました格闘家さんのセットアップ。

ご本人様によりますと、他社さんでマスクを注文するも、思いが伝わらなかったようす。

そして、結局リングガウンを先に製作させていただいていた弊社に、再度マスクをご注文をいただく、という流れになった分、思い入れも一入でいらしたようで、夕べから今日という日を待ちわびてお越しくださいました。

結果から申し上げますと・・・

 

大変お喜びいただく事ができました!
 





実は、ご相談をお受けしたのは随分前になるのですが、その時すでに弊社も他のご注文を承っていたため、着手できるタイミングが大幅に遅れる旨、お伝えしたところ、それでも構いません!とおっしゃってくださり、長らくのお待たせとなりました。

お気に入りのアイテムになってくれそうで、スタッフ一同安心いたしました!

今後共、どうぞよろしくお願いいたします!




 

今日は、トワルチェックの日でした。

 

デザインは昨年末、ご提案させていただいた中でお選びいただいていました。

その後、オンラインで画像のやり取りをしていましたが、
リアルに立体的になったお衣装を目の当たりにされ、
ご本人様、テンションMAX!

ありがたいことにです。

お袖を通していただき、素材のご説明をさせていただき
ヘアスタイルのことや、靴のデザインも一緒にご提案。

かっこいい女性です。
海外公演にご着用になられると聞き
和風のテイストをちりばめたお衣装にさせていただきます。



お気に入りの葳1着となられますことを、切に願いながら
大切にお仕立てさせていただきますね。

ご縁に感謝!
 

今年6月に挙式をされるお二人のハレノヒのお衣装です。

 

タキシードは、お式が終わられた後、襟のシルクを取り、釦ホールを追加し、普段ご着用いただけるダークスーツにアレンジします。

 



ウエディングドレスは、マーメードスタイル。

 

お二人とも長身のカップルです。

 

挙式は海外ですので、今回は着せ付けにお伺いしません。

 

それだけに、ドレスは着衣しやすい仕様にいたします。

 

ロングベールをセットし、映えるお写真をたくさん撮りたいとおっしゃっていました。

 

今から出来上がりが楽しみです。

 

先日、無事に終了いたしました舞台、アルトゥロ・ウイの興隆で、今回特効さんとのタッグで作ったお衣装がありました。

(え?お衣装のお話、まだ続くの?と思われた方、ごめなさい!今日は、裏方のお話です)

 

浪花ゆうじ様が演じられたローマが凶弾に倒れるシーンでご着衣くださっていた、思い入れのあるベストについてのお話です

今作品では、火薬、血のりを使用するという特効が起用されており、そのシーンの数やキャストの人数は、ギリギリになるまで決まりませんでした。

衣装屋の仕事といたしましては、血のりがつくお衣装は何着?何人?というのが日々気がかりでした。

何故なら、公演回数分+ゲネ+予備の枚数、同じお衣装を作らなければならないからです(汗)

当時から確実だったことは、ローマにはかならず仕込まれる、ということだったので、まずはそちらを進めることにいたしました。

さて、私が事前に拝見させていただいた、弾薬を仕込んだ衣装の、血のりの散布具合の動画が、たまたま左胸個所だったため、その時、瞬時に私の脳内には、

”弾薬は左胸に仕込まれる!”

と刷り込まれてしまいました。

特効さんに弾薬のサイズをご教示いただき、ふむふむ、厚みはこのぐらい、タテヨコのサイズはこんなもんかな?とメンバーと話合いながらローマのベストの左胸個所に10mm程度のゆとりを持たせ、酒井先生にパターンを修正いただき、いざご試着いただくためお稽古場に伺いましたところ・・・・・

”弾薬は胸ではなく、左の腹部分に仕込みます”とのこと。

台本を読めば確かに、ローマは1発で仕留められていないのです。
左胸を撃たれたら、一発で逝ってしまうではないですかっ!ね!!

大胸筋がしっかりとあありになられる浪花様です。
ベストの肩線と身幅がボディーラインにフィットしていなければ、不格好になります。
折角のスタイルです。
最高のシルエットで舞台に立っていただきたい・・・・
そんな思いで、その夜アトリエに戻り、深夜までパターン修正をしていただき、微調整に微調整を重ねて、仕上げさせていただいたベストでした。

ご試着用に1着作り上げたベストはボツ。

新たに6着分のベストの裁断です。
翌日からお手伝いのスタッフも増やし、一気に仕上げた、というアイテムでした。




ボタンの数も6個?いわ、クラシカルにしたいので、8個にしてください、なんてやりとりをしながらこだわりました。


こちらのベストは、劇団往来さんと特攻効さんにお願いをして、持ち帰らせていただいた公演後の記念の1着。



アトリエの宝物が、歴史とともにまた一つ増えました。

今日のオマケ画像は、公演中、ずっとご一緒下さいました頼もしい凄腕の特効さんの後姿です(笑)
 

感謝!



 

先日から連載させていただいているアルトゥロ・ウイの興隆のお衣装のお話、今回で最終となります。

 

本当には、まだまだ多くのことを書き残しておきたいのですが、配信も今日まで、とのことですので、あふれる思いをセーブしなくちゃ、と思っております(笑)

今回、お衣装のコーディネイトやデザインで最も気を付けたことは、ひとくくりにギャングが出てくる作品、と言ってもみなさんが同じようなシルエット、スタイルでは面白くないわけで、更にご出演されるキャストの皆様にはそれぞれの個性があり、それをドラマトゥルクの小鉢先生が見事に台本にちりばめておられる点にこだわりデザインをさせていただきました。

ウイには、確固たる信念を持ちながらもちょっぴり神経質そうなイメージを残し

ローマには、絶対的な存在感とカリスマ性を

ローマの用心棒とジーリの用心棒、ウイの用心棒には異なるテイストをアレンジしたりしました。
(用心棒のキャストの皆さん、お背が高くてモデル並みのスタイルでした!)

シカゴ食品流通企業体の皆様には”きちんとした”印象を与えるお衣装で揃え
役者には、頭の先から足の先まで”自由人”としての存在を意識できるコーディネイトにしました。

新聞関係者にはジャケット、ベスト+パンツスタイルにし、蝶タイを合わせ、いわゆる”業界の人”であることを意識したスタイルでまとめました。

シカゴ市の役人たちは、威厳あるスタイルに。
シート海運会社の方々には、生真面目そうに見えるセットアップにしています。

市長であるドグズバロー一家には、裕福さと正義を。
女性たちには、華やかさや強さを。
小売店主たちには、当時のファッションにできる限り近いシルエットを合わせています。

シカゴのギャング一味が繰り広げられる今回の作品には、キャストの皆さんをはじめ、数多くのスタッフの方々の思いが込められており、4回の公演を無事に終えるために、何か月も前から準備をして参りました。

我々もそのメンバーの中に入れていただけたことに感謝をし、誇りに思っています。

そして、最後になりましたが今回、口うるさくシルエットにこだわり要求を曲げない私のデザインを具現化してくださった2代目テーラーの酒井利之先生には多大なるお力添えをいただきましたことに心から感謝いたします。

 

アルトゥロ・ウイの興隆、本日まで配信されます、
まだご覧になられていらっしゃらない方は、ぜひ一度ご覧くださいませ。

 

劇場にお足をお運びくださったみなさまも、公演後記をお読みいただいた後、再度ご覧いただけますとまた違った観点からご覧いただけるのではないかと思います。

ぜひぜひ、よろしくお願いいたします。


配信のご購入はこちらより⏬

twitcasting.tv/shop.php?searc

⚠️販売期間は最長で3月2日21時までとなります!

最後までお読みいただきありがとうございました!