先日から連載させていただいているアルトゥロ・ウイの興隆のお衣装のお話、今回で最終となります。
本当には、まだまだ多くのことを書き残しておきたいのですが、配信も今日まで、とのことですので、あふれる思いをセーブしなくちゃ、と思っております(笑)
今回、お衣装のコーディネイトやデザインで最も気を付けたことは、ひとくくりにギャングが出てくる作品、と言ってもみなさんが同じようなシルエット、スタイルでは面白くないわけで、更にご出演されるキャストの皆様にはそれぞれの個性があり、それをドラマトゥルクの小鉢先生が見事に台本にちりばめておられる点にこだわりデザインをさせていただきました。

ウイには、確固たる信念を持ちながらもちょっぴり神経質そうなイメージを残し
ローマには、絶対的な存在感とカリスマ性を
ローマの用心棒とジーリの用心棒、ウイの用心棒には異なるテイストをアレンジしたりしました。
(用心棒のキャストの皆さん、お背が高くてモデル並みのスタイルでした!)
シカゴ食品流通企業体の皆様には”きちんとした”印象を与えるお衣装で揃え
役者には、頭の先から足の先まで”自由人”としての存在を意識できるコーディネイトにしました。
新聞関係者にはジャケット、ベスト+パンツスタイルにし、蝶タイを合わせ、いわゆる”業界の人”であることを意識したスタイルでまとめました。
シカゴ市の役人たちは、威厳あるスタイルに。
シート海運会社の方々には、生真面目そうに見えるセットアップにしています。
市長であるドグズバロー一家には、裕福さと正義を。
女性たちには、華やかさや強さを。
小売店主たちには、当時のファッションにできる限り近いシルエットを合わせています。
シカゴのギャング一味が繰り広げられる今回の作品には、キャストの皆さんをはじめ、数多くのスタッフの方々の思いが込められており、4回の公演を無事に終えるために、何か月も前から準備をして参りました。
我々もそのメンバーの中に入れていただけたことに感謝をし、誇りに思っています。
そして、最後になりましたが今回、口うるさくシルエットにこだわり要求を曲げない私のデザインを具現化してくださった2代目テーラーの酒井利之先生には多大なるお力添えをいただきましたことに心から感謝いたします。
アルトゥロ・ウイの興隆、本日まで配信されます、
まだご覧になられていらっしゃらない方は、ぜひ一度ご覧くださいませ。
劇場にお足をお運びくださったみなさまも、公演後記をお読みいただいた後、再度ご覧いただけますとまた違った観点からご覧いただけるのではないかと思います。
ぜひぜひ、よろしくお願いいたします。
配信のご購入はこちらより
twitcasting.tv/shop.php?searc…
販売期間は最長で3月2日21時までとなります!
最後までお読みいただきありがとうございました!