ご存知ですか?すばらしい肌の能力「アルカリ中和能」!
「肌は弱酸性だから、洗顔も弱酸性で洗う方がいいのでは?」という、ご質問をいただきます。
確かに肌は弱酸性、でも私たちの肌は、アルカリの刺激を受けても30分ぐらいで弱酸性に戻ろうとします。
不思議な優れた能力をもっています。
これが「アルカリ中和能」といわれているものです。
皮膚に備わっている「刺激に対する保護作用」で、普通に誰もが持っているすばらしいpH調整能力です。
ですが、肌がかなり乾燥していたり、荒れているとか、日焼け直後などの過敏なときは、
中和能がうまく働かないときがあります。
肌は弱酸性といいますが、それは皮脂膜と角質層だけなのです。
表皮の下の真皮は弱アルカリ性で、人体は血液も含めて超弱アルカリ性なのです。
では、なぜ角質層だけが弱酸性なのでしょうか?
それは、肌表面に常に分泌される皮脂と汗が弱酸性だからです。
この二つは混じり合って皮膚保護膜となり雑菌の侵入や繁殖を抑え、肌を保護しています。
肌は、生まれ変わり剥がれ落ちるターンオーバー機能を持っています。
肌の表面に近い角質層は、ミルフィーユのように20層くらいの細胞が重なったケラチンという
硬化したタンパク質です。
これはpH5前後(弱酸性)がいちばん強固にくっついています。
これが柔らかくなり剥がれやすくなるのは、肌表面が弱アルカリ性に傾いたときです。
人為的に弱アルカリ性の洗顔料が必要になってきます。
肌自体は、この老化角質がくっついた状態を剥がれやすくするために
ある酵素が細胞同士の接着を弱めていきます。
余談ですが、年齢と共にその酵素も生成されにくくなるのです
(角質の肥厚)=ざらつき・くすみ・色素沈着・キメの乱れ・乾燥・シワ・タルミ・目立つ毛穴の原因にもなります
ただ、肌が荒れていたり、過敏になっていたり、年齢を重ねた肌など、
この中和能機能がうまく働かないときは、
やはり弱酸性の洗顔料が肌への負担は少ないのは事実です。
洗顔後、中和能が働いて肌表面を弱酸性に戻します。
正常な肌なら約30分以内にもとのphに戻りますが、
常にアルカリ性に傾いているいわゆる敏感肌や肌荒れをおこしている状態、
また年齢を重ねたおとなの肌はこの回復時間がそれ以上かかる場合があります。
「洗顔後なるべく時間を空けずローションをつけましょう。」というのはこの理由からなのです。
はやく元の弱酸性に戻し、乾燥や過敏で起こる肌荒れを予防するためなのです。
肌の老化を出来るだけ遅くするためにも洗顔直後のローション塗布は大切です。
肌の状態で洗顔料をチョイスし、知的スキンケアを!