雨は昨晩遅くまで降り続いていた。
正直日の出は無理だろうと思っていたのだが、
山の神様は我々に息を飲む光景を見せてくれた。
左に突き出ている峰はアンナプルナ・サウス(7,219m)。
昨日までの雨が嘘のように上がり、朝焼けを見に何人か既に外へ出ていた。
そして御来光。
こんなに神秘的な光景は見たことがない。
朝日を拝んだところで出発。
今日はひたすら山を下る。
アンナプルナ山系ともここでお別れ。
想像を絶する光景でした。
写真よりも実際に見ると本当に圧倒されます!
相変わらずの驚異的なペースで歩き続けるビーモル。
一方で脚を痛めているSちゃんは遅れ始める。
本人は大丈夫と言ってるけど、何だか昨日より痛そうだ。
この日の道は森が少なく、前が開けた状態での下り坂。
前には常に美しい山々が広がる。
メインは昨日までに終わってしまったが、これも十分に楽しめる行程だ。
やがて目の前に深い谷が姿を現す。
Sちゃんがさらに遅れをとったので、ビーモルを呼び止めて休憩。
休憩するには絶好のロケーションだった。
ポニーもひと休み。
鞍のデザインがとてもかわいい。
Sちゃんが追いついてきたが、かなり足が痛そうだ。
履いているトレッキングブーツはかなり古いもののようで、歪んでるのがわかる。
恐らく原因はこれだろう。
休憩を終えさらに下る。
まさに谷底へ真っ逆さまという感じに急な下り坂を進む。
吊り橋を渡り、反対側の山裾へ。
ここからは一転、登り坂になる。
一昨日ゴレパニで一緒の宿だった韓国のおばちゃん軍団に追いついたようだ。
ペースは遅いがよくしゃべりよく笑う!
皆笑顔で挨拶してくれるので気持ちが良い。
細い道なので大渋滞に巻き込まれながら進む。
ここでお昼。
青空リビングルーム。
子供落ちるぞ大丈夫か?と本気で心配になる。
午後の部スタート。
アップダウンが続く。
Sちゃんが遅れたので休憩。
今日も余裕のビーモル。
ラディブラスの花が実によく似合う男である。
そう、今日目指す先には温泉があるのだ。
またずいぶんと高いところまで登ってきたが、
ここから温泉まで急激な下りになる。
下から大きな荷物を背負って歩く運び屋さんとすれ違う。
いかにも重そうな荷物を背負いながらすごい速さで登っていく。
何とも屈強な男達である。
本日の宿泊地が見えてきたようだ。
Sちゃんが到着するのを待って、皆で遅いお昼ごはん。
どんよりと曇ってきたので、食後すぐに温泉に向かう。
森の中を下ること約10分。
おっ、見えてきた。
温泉は観光客でごった返していた。
ぬるいけど幸せ!
久しぶりに浸かれた。
夜はビーモルとロキシで乾杯。
しかしこの数日歩きっぱなしの疲労が出たのか、速攻でダウン。
明日はいよいよ最終日。
一気にポカラまで帰ります。