三番目の風#39 | SAKAMICHI46 NOVEL⊿ 〜乃木坂46・櫻坂46・日向坂46小説〜

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 2020年7月22日、この日ZOZOマリンスタジアムで夏の甲子園千葉県大会の決勝戦が行われていた。



 市川総合高校応援団 「あと一球あと一球!」


 一塁側内野スタンドであと一球コールをする市川総合高校応援団。


 実況『さあ2アウトランナーなし!この打者を抑えれば市川総合高校野球部の8年ぶりの甲子園出場が決まります!」


 美月 「(佑くん!頑張って!)」


 両手を組んで目を瞑りながら祈る美月。


 蒼汰 「(佑斗、最後の一球は少し低めのストレートだ!思いっきり投げてこい!)」


 マウンド上の佑斗にサインを送る蒼汰。


 佑斗 「(ああ!蒼汰、全力で行くぞ!)ぬうぉぉぉぉぉらあっ!」


 佑斗は頷き、大きく振りかぶってストレートを投げた。


 相手打者のバットは空を切り、佑斗のストレートは蒼汰のキャッチャーミットに吸い込まれた。



 審判 「ストライーーク!バッターアウト!ゲームセット!」


 佑斗 「よっしゃーー!!!!」


 マウンド上で歓喜の雄叫びを上げる佑斗。


 市川総合高校応援団 「ワーーーーーッ!!」


 市川総合高校が2012年の第94回以来8年ぶりの夏の甲子園が決定し、喜びを爆発させる市川総合高校応援団。


 美月 「やったーーーー!佑くんの夢が叶ったんだ(涙)」


 泣きながら喜ぶ美月。


 美波 「美月、市川総合野球部が甲子園に出場して喜ぶのはわかるけど泣きすぎだよ・・・。」


 この光景を見て呆れる美波。


 桃子 「まあよかど!美月は佑斗くんの夢をずっと応援しちょったで喜ばせてあげようや!」


 祐希 「佑斗くん達、ほんなこつおめでとう!」


 内野スタンドから佑斗達が喜ぶ様子を見ている祐希達。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 学校での祝勝会を終えた佑斗は美月と一緒に帰っていた。


 美月 「佑くん、甲子園出場おめでとう!」


 佑斗 「ああ。ありがとう。小さい頃からの目標が叶って本当に良かったよ。」


 自転車を押しながら歩く佑斗と美月。


 佑斗 「でも甲子園出場がゴールじゃないからな。ここから勝ち上がってスカウトにアピールしないとプロ野球に入れないし。」


 美月 「大丈夫だよ!佑くんはすごいピッチャーじゃん!今日の決勝戦もプロ野球のスカウトの人達がたくさん来てたし!だから佑くんは絶対プロ野球選手になれるよ!」


 佑斗 「ありがとうな美月。・・・・なぁ美月、あそこの公園に寄っていかないか?」


 少し先の公園を指差す佑斗。


 美月 「えっ?」


 佑斗 「お前にどうしても伝えたいことがあるんだ。」


 美月 「・・・いいよ。一緒に行こ。」




 つづく




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