防災語り部育成事業『未來へつなぐ被災地の声』6月24日 | Dandeらいおんの活動ブログ

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Dandeらいおんの活動報告や被災地の声
ボランティアを通して出会えた人の紹介
日々思う事、感じたことを書いていきます

片田教授のお話に合わせ

ステージに映し出された映像が切り替わって行きます




犠牲になった教授の教え子

5人全員が、その日学校に居なかったと‥



お話が進むに連れ
私は息苦しさを感じ始めていました


最近はほとんどなくなっていたので、気づくのが遅れたのかもしれません‥






頭に浮かんだのは、同じく津波で亡くなった親戚の娘‥ルイのことでした


明るくて活発で、いつも周囲に気を配っていたルイ


ルイが発見され、遺品を見せてもらった時‥初めて彼女の強さを知りました




ルイのバックの中には、ペットボトルの飲料、非常食

そして‥毛布


あの地震のパニックの中

中学生のルイは家族の誰よりも冷静に、避難後のことまで考えて行動していたんですね


そんなしっかり者のルイが津波の犠牲になった理由が‥


優しさだなんて
あまりに悲しすぎて


逃げ遅れたおじいちゃんを助けようと、自宅へと引き返したルイ‥



津波にのまれ、それでも最後まで頑張って


一度は消防団の方の手を掴んだのに




たっぷりと水を含んだ毛布と
ペットボトルの飲料の重さが‥





映像が、記憶が‥感情が胸を締め付け、呼吸の乱れを引き起こしました



過呼吸


もう何ヶ月も出なかったのに‥



皆さんにご迷惑をおかけしないようにと、あさみんに支えられ会場を出ました


そんな私の様子を見てて下さったんですね


テンテンさんと語り部の佐藤さんが駆け付けてくれました


飲み物を持って来てくれたり、重い椅子を階下まで取りにいってくれたり


テンテンさん
本当にありがとう


そして
ご迷惑をおかけして申し訳ありません



控え室で休んでいると、須永さんもかつみさんも来てくれました



『あれはちょっとツライね
もう聞かない方がいいよ』



教授のお話はもっと聞きたかったんですが、これ以上皆さんにご迷惑もかけられないし


何より、私にはこのあと第2部での仕事がありましたから


お話を聞くのはやむなく断念しました




今頃になって過呼吸の発作が出るなんて‥



思えばこの日まで、私は何かに後押しされるようにガムシャラに走って来たのかもしれません


立ち止まれば、多くの悲しみや不安、恐怖に押し潰されてしまいそうな

そんな危機感から逃れるため

ただガムシャラに日々を過ごしてきたのかもしれません





終わらない余震の恐怖の中

家族、友人、知人の安否に追われた震災直後



津波で犠牲になった多くの人たちの不幸を悲しむ間も与えられないほど

生き残った人たちの切迫した状況を目の当たりにしました


目の前には明日の食事もままならない人々が大勢いて‥


そんな時、エブリの皆さんから食料や物資が届けられたんです


これで助けられる‥




物資を配って行く中で出会う多くの被災者の方々


何とか助けたい


危機感にも似た思いは


もしかしたら、私自身が救われたいと思っていた部分があったからなのかもしれません



日増しに飛び込んで来る友人や知人の訃報、そして被害


1年3ヶ月
仕事以外のほとんどをボランティアに費やしてきました


走り続けることで
考えないようにしていたのかもしれません




私は‥
まだ心の中の悲しみを消化しきれないままだったんだ




まだ
乗り越えてなかったんだ‥