昨日は天皇陛下の誕生日をお祝いしたばかりですが

 

明日はもうキリストの生誕祭です

 

 

今年はクリスマスイブも息子の誕生日も大晦日も当直です

 

 

年末のすべてのイベントを仕事で終わることになります

 

でもまぁこんなもんです

 

平常運転

 

サンタが交通事故を起こしても、来年きちんとプレゼントを配送できるようにこういう仕事は必要なのです

 

 

幸いなことに今までサンタクロースが搬送されてきたことはありません

 

 

さて、クリスマスといえば

 

BMJクリスマス号ですね

 

 

BMJってなんだよ!?

 

っていう人はこちらのエントリーをご覧ください

 

満月とバイク事故の関係 BMJクリスマス特集

 

 

 

面白い文献が二つあったので紹介しておきます

 

 

Parachute use to prevent death and major trauma when jumping from aircraft: randomized controlled trial

飛行機から飛び降りる際にパラシュートを使うことで得られる重症外傷や死の転機を防ぐ効果について
 

https://www.bmj.com/content/363/bmj.k5094

 

 

飛行機から飛び降りる時に、パラシュートを使うとどのくらい命を守れるかということについて検証した論文です

 

 

 

 

なんとランダム化比較試験です

 

エビデンスレベルが高いですね

 

流石に盲検化はできませんでしたが、23名を対象に、パラシュートとただのバックパックを割り当て、飛行機から飛び降りてもらっています

 

 

結果ですが、パラシュートを使用してもパラシュートを使用しなくても、死亡率や外傷率に差はありませんでした

 

 

意味不明だと思いますよね?

 

でも、全員飛行中の飛行機から飛び降りていないという研究の限界があります

 

 

飛行中の飛行機からパラシュートなしで飛んだら多くの人が死ぬでしょうね

 

 

 

何言ってんの?

あたりまえじゃん

ばかじゃん?

 

って思いますか?

 

でも同じ過ちを我々はよくやりがちです

 

何らかの研究結果が出た時に、その研究対象と、目の前の患者さんは同じ集団なのかということを考えずに適応してしまうことが横行しています

 

例えば海外の文献を、日本の患者さんに適応可能なのかなどということはよく考えなければなりません

 

使用している薬剤の量が違ったりすることは往々にしてあります

 

 

バカバカしくも皮肉の効いた素晴らしい文献だと思います

 

 

 

次に

 

Effectiveness of a brief behavioural intervention to prevent weight gain over the Christmas holiday period: randomised controlled trial

短期間の行動介入が及ぼすクリスマス時期の体重増加抑制効果について
 

https://www.bmj.com/content/363/bmj.k4867

 

 

これもランダム化比較試験ですが

 

クリスマス時期(年末年始)ってどうしても食事量が増えて太ってしまいがちですよね

 

これを体重測定と食事摂取に関するちょっとしたアドバイスをした群と何もしなかった群を比較したところ、体重測定群では体重の増加が抑えられたというものです

 

 

 

 

私が働いている間に七面鳥やケーキを楽しんでいる皆さん

 

何の罪もありませんから心の底から楽しんでくださいw

 

 

でも、体重管理に少し気を使っていただけると、いつもよりも後悔の少ない年末年始が過ごせるかもしれません

 

 

 

というわけで、早くも2018年が終わろうとしております

 

今年はあまりブログを書けなかったと反省しております

 

 

もっと開かれた救急医になるべく頑張ります!!!

 

あと一週間駆け抜けるぞ