<中国>工場また爆発9人負傷 5キロ先でも揺れ 山東省

毎日新聞 8月23日(日)1時15分配信



 

 【北京・石原聖】中国山東省淄博(しはく)市桓台県の化学工場で22日午後8時50分(日本時間同9時50分)ごろ、大規模な爆発があり、火災が発生し た。共産党機関紙・人民日報の中国版ツイッター「微博」などによると、同市警察の情報として、9人が負傷して病院に搬送されたが、死者はおらず、火災の勢 いもすでに弱まったとしている。爆発原因は伝えていない。一方、香港フェニックステレビによると、負傷者が9人でている。

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 中国メディアによると、化学工場には有機化合物のアジポニトリルがあった。アジポニトリルはナイロンの生成などに使われるが、工場がなにを生産していたかも判明していない。

 工場から最も近い住宅は1キロ以内にあり窓ガラスが割れたほか、5キロ離れた場所でも揺れが感じられたという。空中に浮遊物が漂っているとの情報もあり、化学物質が飛散した可能性もある。消防車20台と消防隊員150人が現場に急行している。

 中国では12日に天津市の経済技術開発区「浜海新区」でシアン化ナトリウム、硝酸アンモニウムなどの危険性のある化学物質が大量保管されていた倉庫で大 爆発があり、消防隊員ら121人が死亡、54人が行方不明になった。入院して治療を受けている負傷者は640人となっている。

 また、中国メディアは、当局は爆発した倉庫の跡地にできたクレーターのような巨大な穴にたまっている汚染水の排水作業を23日から始めると報じた。

 中国共産党の習近平総書記(国家主席)は20日、党最高指導部の意思決定機関である政治局常務委員会会議を開き、「安全に関わる重大事故が相次ぎ、問題が際立っている」と強い危機感を示したばかりだった。


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