このいちねん【その3~引き払う】☆遠距離介護 | 和癒(わゆ)サロン En’(えん)

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☆☆☆ 日常生活に寄り添い,
    身体の使い方の癖をひも解き,
    動きやすい身体づくりと心地良いライフスタイルをサポートします☆☆☆

和癒師えんです。

 

行政が運営する老人ホームへの入所が許可されて,

病院からの移動,

これまで住んでいた市営住宅の退去の手続き,

なんていうことが迫ってきて,

 

直面しないようにしてきた

”お布団並べて寝ることはなくなるのかな”

って事態。

 

自分が帰る場所がなくなるという淋しさ。

 

ついに現実のものとなりました。

 

*****

 

入院中の母は,

「この先どうする?」

「家に帰りたい」

と言い始め,

 

でも,

その”家”がもはやどこを指すのかあいまいになってる記憶。

離婚後住んでいた一軒家の記憶が強くて,

最近の住まいのことはうすらぼんやりとして来ていて。

 

息抜きに車で外出がてら,

ひとり暮らしの部屋のそばを通っても反応が薄く,

「ここに帰りたい」

とは言わない。。

 

「暖かくなったら,

退院して住める場所を準備してるから」

と言いながら,

”老人ホーム”という言葉を使っていいのかどうなのか迷う。

 

結局は移動の段になってそれを言う。

 

一緒に入所した折には

「自信がないけど,聞きながら馴れていくよね」

と言っていたけど,

別れたあとに

「老人ホームとはショック」

とメールが届く。

 

抵抗を怖れてきちんと説明しなかった後悔…。

 

とは言え,

アパートではエレベーターを使っていた母が,

その乗り方を忘れていて,

エレベーターの前でボタンも押さずに立っている,

中に入っても,

行き先のボタンを押すことを忘れている,

そんな姿を見ると,

 

ひとり暮らしは無理だということ,

地震のとき広島に連れ帰って,

玄関のカギの開け閉めに苦労していたことを思い出すと,

 

今の母の状態を伝えて,

「スタッフさんや周りの方々で周知してフォローしますね」

と言っていただける環境のほうがきっといいのだと自分を納得させる。

 

母の部屋に帰って,

気持ちの置き場所がなくて,

 

いやいや部屋のかたづけを始めると,

部屋のいたるところに

”健康体操”の切り抜き,

嫌がっていたデイサービスの日程や電話番号,

わたしたち兄妹の連絡先や誕生日,

そんなものがたくさんたくさんあって,

 

憎まれ口ばかりきくと腹がたつこといっぱいあったのに,

どれだけ頑張ってたんだろうと涙が止まらなかった。

 

翌日,

エンドレスで聴きながら関門海峡まで泣き続けた曲。

 

繭のなかに丸まってしまいたい気持ち。

 

https://youtu.be/T5Lxz2GGTSA

 

 

すさまじく綺麗な夕焼け。

びっくりして,

一眼レフ取り出して撮ってしまうほど。

気持ちが広がって,

海を越えれた。

 

2月が終わっていった。

 

*****

 

3月初。

もう腹はくくってて,

家を引き払うこと,やるしかない。

 

このいちねん近く,

なにかと手続きに追われて母とゆっくり過ごす時間も持ててなかったから,

これを終えたら,

新しい生活の中で母とゆっくりしようと決める。

 

*****

 

退去の手続きや段取りは,

これまたびっくりするくらいに息子や甥っ子が頑張ってくれて,

終わると思えない事事が片付いていった…。

 

ほんと,

自分が自分がって言ってるのがだんだん恥ずかしくなる。

 

頼めば

「うす」

と返ってくる。

 

ありがとうといえば

「うい」

と返ってくる。

 

年取ったんでしょうか私,的な…。

 

最近はしてやられっぱなし。

 

そんなこんなで,

3月初,

卒業式を終えて一息ついた息子と,

 

夜中に出発して,

翌朝到着,和ダンスにベッドなどの大型家具を収集してもらい,

リサイクル屋さんに家電を引き取ってもらい,

ゴミの持ち込みに数回往復し,

クリーニング業者さんに来てもらい

(市営住宅は,原状復帰まですべて借主のほうで終えてから鍵を返さないといけない)

そこからお掃除,

磨いて磨いてピカピカにして,

翌日もっかい母の顔をみて,

広島まで帰り,

夕方好日山荘で着物でお山女子トークに駆け込むという

荒業が実現できたのでした。

 

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熊本でのあれこれも,

こんな中でのトークショーも

 

ひとりじゃきっとできなかった。

わいわい騒ぎながらだから頑張れた~