──────漆黒の闇が襲う。
もがけばもがくほど沈む真っ黒な沼が手足の自由を奪って、声にならない叫びは誰にも届かない。
………助けて!!!
闇に嚥み込まれそうなその時、…温かい腕に引き寄せられた─────ユノ。
「……もう、…大丈夫。」
抱きかかえられるようにソファーまで連れてこられて、…背中を優しく撫でるその人に力のない笑顔を向けた。
「…無理するな。…まだ真っ青だろ?」
「……ごめ…。ユノ……。」
……申し訳なくて、…こんな訳の分かんない発作につき合わせるのが、ただ、申し訳なくて。
ユノの優しすぎる瞳に甘えているだけの自分が悔しい。
全ての原因は自分の弱さで…それがミノを追いつめ、…ユノには迷惑ばかりかけている。
「……僕が弱いから、…こんな事に。…ユノ。僕……迷惑ばっかで。」
……僕の髪を優しく梳く、細く長い指にこんなにも救われている。
「……チャンミナ?…あんまり自分を責めるなよ?」
切れ長の瞳をスッと細めて……
「……おまえの弱さも、…全部、俺のものだから……。」
「……………ユノ。」
────こんな恥ずかしいこと言われてるのに、こんな時だからか…ただ嬉しくて、温かい気持ちになる。
まだ冷たい指先でユノの頬をなぞり、…そっと唇を重ねた。
ちょっと驚いた顔のユノが、…約束はいいの?…って聞いてくるから、…僕から触れるのは、いいんです。…って答えた。
クスッと笑ったユノが、
「じゃあ、…もっと触れて?」って甘く囁くから……。
ソファーに座るユノの横で膝立ちのまま、ユノの頭をソファーの背もたれに預け…ゆっくり上から覆い被さった。
ユノの……額に、目蓋に、…頬に、綺麗に整った鼻の先に、口許のほくろ、……そして、唇。
……何度も何度も、…残さず、全てに口づけたい。
耳朶に…僕の好きな綺麗な顎、首筋から鎖骨に繋がるラインも余すとこなく。
「……チャ、チャンミナ。……この状態、逆に辛い…!なぁ、俺も…駄目?」
「ふふっ…。駄目。…ねぇ、ユノ?」
ユノのシャツのボタンを1つ、また1つ外す。
「……ミノに僕とのこと、…なんて言ったの?」
「…チャンミナ。……今、それ言う?」
ユノの息が少しづつ荒くなり、切なげな吐息が僕の耳をくすぐる。
「……はぁ…。チャンミナを、…離さない、って言った。」
僕の唇は、もうユノの胸元にまで降りてきていて……ユノの匂い、好きです。って無意識に呟いた、…その時。
切羽詰まったような余裕のないユノが僕の肩を掴んだと思ったら、思いっきり体をひっくり返された。
******************
そろそろアメ限かなぁ( ´艸`)