「ねぇ。法学部の1年にすごいイケメンいるの。知ってる?」
「昼休みに中庭でダンスの練習してんだって。みんなで行ってみようよ!」
同じクラスの女の子達の間で話題になっていた人。
たまたま逃げ切れずつきあいで中庭に来たら。
──────あの人!!
先輩達に囲まれて、楽しそうに笑う。
一旦、曲が始まると別人のように妖艶な色香を放ち…食い入るように見つめる自分の握った手の汗に驚いた。
「リヨン?…あの人がユノさんだよ。」
隣のクラスメートの声が遠くで聞こえ、…二度と逢えないと思っていた人に逢えた喜びと…すぐに手の届かない人と知った哀しみと。
学部が違うから偶然見かけることは少なくて、……いつも違う女の子を連れてるね。
背が高いから、女の子がぶら下がるように腕に巻き付いていて。
2年生の後半、…偶然バイト先のドンへがユノさんの幼なじみと知ったから、ドンへを理由に時々ダンスの練習をのぞきにいく。
毎週水曜日…噂によるとアパレル関係に勤めている今の彼女のお休みの日のようで、毎週ユノさんを熱い視線で見つめるモデルのような美しい人。
練習後…周りに、はやしたてられながら2人連れ立って歩いていく。
あまり感情のみえないユノさんの顔とトロンと潤んでユノさんにギュッとしがみつく彼女が対照的で…あの夏の日のユノさんを知る自分に優越感さえ感じていた。
その彼女と別れた、と噂に聞いた春。
やけにユノさんを見かけるようになった…それはそれは不自然なほど。
こちらの校舎に用事などあまりあるようにも思えないのに。
それと同じくして、ユノさんが女の子を振り続けてるって、噂。
────ユノさんに何が起こったの?
「……リヨン?」
遠くに向けた意識を呼び戻されて…。
「あ。……スヒ、ごめん。」
何もかも分かっているように、温かく微笑む親友。
図書棟に用事があるから、って、校舎の前で別れ、隣接する図書棟に入っていく。
────「おっ?先生じゃん。」
振り向いた先に、軽く手をあげたユノさん。
「せ、先生って、…。」
ビックリしたのと恥ずかしいのとで心臓がどきどきと煩いけど、…なんとか、普通に返した。
「だってさ、…チャンミナの先生なんだろ?……それに、俺にも教えてくれたじゃん。」
「………??」
「……足跡フェロモン。」
「…!!お、覚えてたの?すごい前の事だから…忘れちゃってるかと…。」
「…ん。…ごめん。今、思い出した。」
って、照れくさそうに笑うユノさんに胸がギュッて掴まれているようで。
「ユノさんが…図書棟なんて、珍しいね?」
「ああ。…チャンミナが講義終わるの、待ってんだ。…ちょっと、怒らせちゃってさぁ。…待ち伏せ。」って言って、ニカッと笑う。
その瞳が…甘くて。
上げた口角をスッとすぼめて、自分のいった言葉に照れて頬をほんのり染める人。
────ユノさん?…えっ?…チャンミンくん?……なに?
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リアルがホミンすぎて幸せ♡
チャンミンの最後の芸体能の応援に行くとか。
ひとりで座席に座るユノが。
ずっとチャンミンだけを見つめるユノが。
こんなの見せられちゃったら、本当、降参です(T-T)
こんなに相手を大切にするグループ、他にないよね。
こんなにダダ漏れの萌え萌えグループもね♡