「ふふ…。……ユノらしいですね。」
何年も前の…ユノとリヨンさんの夏の日の出会い。
───だから、ユノ…リヨンさんのこと、見たことあるって言ってたんだ。
「チャンミンくんは、…あのユノさんを、……らしい。って思うの?」
「……?…んー。ユノって…普通に歩いてるだけでも目立つし、…ダンスなんてしちゃってたらそれこそ凄いけど。」
「……でも、結構普通に抜けてるし、…純粋で、一生懸命で、…温かい瞳を持ってるから……。」
カフェオレを持つ手が微かに震えてる?
「うん……。…そう。……そうなの。」
────リヨンさんの大きな瞳からポタポタっときれいな雫がおちて、ドーナツの下に敷いたナフキンにシミを作った。
「リ、…リヨンさん?」
「ごめ…。……私ね。この出会いをずっと宝物のように胸にしまって…誰にも話した事ないの。」
「……でも、チャンミンくんには聞いてほしかった。」
「……ごめんね。チャンミンくん。……私、そんなユノさんに…2年以上…ずっと、片思い…してます。」
「この間の、パートナーの件も…売り言葉に買い言葉って分かっているけど…震えるほど、…嬉しかった。」
頬を赤く染めて、…ひとことひとこと…噛みしめるように話すリヨンさん。
頭を鈍器で殴られたような衝撃を受けて、悟られないように震える指先をテーブルの下に隠した。
「やだなぁ、…リヨンさんってば、僕に気を遣ってくれてるんですか?」
「僕はリヨンさんのこと…姉のように尊敬してるし、好きです。…でも、リヨンさんがユノを想う好きとは違うから。だって…分かってるでしょ?」
「私も…弟のようにチャンミンくんが好きよ。」
サッと涙を拭ってニコッと微笑む。
「……ねぇ、チャンミンくん。…私はこのままユノさんを好きでいていいの?」
─────────ユノ。
うまい言葉が見つからず…俯いてしまった僕を、うーんっ、と両手をあげて背筋を伸ばしたリヨンさんが優しく見つめる。
「あー、スッキリしたぁ。…ありがと。…ねぇ、早く、仲直り…しなよ?」
……少しだけ淋しそうに笑った。
その後、ドンへさんが現れて、僕とユノと、リヨンさんとスヒさんのダブルペアにしたらどうか?とか…とにかく気分良くパーティーに参加できる方法に頭を悩ませてくれてるみたい。
「ふふ。…じゃあ、私からスヒに話してみるから…チャンミンくんはユノさんに…いい?」
未だ怒ってるユノを考えると気が重いけど…小さくコクリと頷いた。
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わんこさん♪
ごめんね。
仲直りは次回でした^^;