新・スティーブ徹底考察① 『クイックフック』の巻 | 鉄拳スティーブログ

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格ゲーの鉄拳についていろいろ。 今のとこタッグ2準拠。


鉄拳7準拠第一号はなんと言ってもこの技


『クイックフック』


スティーブの代名詞的な技であり、

・発生が早い
・発生の割にリーチが長い(風圧やばい)
・横に強い
・判定が強い
・ノーマルヒット時の有利が大きい
・カウンターヒットコンボで大ダメージ
・ガード硬直が小さい
・派生技が強力

という盛りだくさんな壊れ性能。

技性能自体は前作であるタッグ2からの変更点は今のところ無いように思う。
もしかしたらガードフレームの増減があるのかもしれないけど、使用してる限りではタッグ2と特に変わった感じはしない。
しかし、システム面の変更により大きな恩恵を受けたことで相対的に強化された技。



クイックフック~FS(4LP・4)
◎性能
上段。
発生13F。
ノーマルヒットすると22ダメージ&+9F。
カウンターヒットするとライフを半分飛ばせる大ダメージのコンボ。
ガードされても-2F。
見えない何か(通称:風圧)のおかげでリーチが見た目以上に長い。
今作7では横移動弱体化のシステム変更により左右に避けるのはほぼ不可能になった。
判定が強いので潜り技を捉えることもしばしば。
中距離でスカってしまった時はフリキャン→立ちとしたほうが硬直が少ない。


◎解説
基本的に技後はFS(フリッカースタイル)に移行する。
FSに移行しないとガード不利が-14Fと一気に大きくなってしまう。

ノーマルヒット後は投げフリキャンスタンチョッピングライトで割られない2択をかけられる。
ガード後はホカハリ(FS中LP・2LP)の存在を匂わせて読み合いを有利に運べる。

『相討ちが両者カウンター』
『投げにもカウンターが発生』
この2点のシステム変更により小技ヒット後の微有利で使いやすくなったと思う。
アパスト(+3F)ヒット時には10Fのジャブに相討ちカウンターがとれるし、イークロ(+2F&強制しゃがみ)ヒット後は11Fのトゥースマにすら相討ちカウンターがとれてしまう。
相手を固める能力が上がったことでたまに図々しく遅い2択にいくのも効果的。
相手の浮かせ技と相討った時にも今までは一方的に浮かされていたところが相手も崩れるようになったのも嬉しい。




クイックフックの派生は以下の通り。
当然、発生は13Fで共通。
ちなみにフレーム情報はタッグ2のままなので、変更がわかったらすぐに直していきます。


・クイックフックワンツー(4LP・RP)
・フリゲートラッシュ(4LP・2RP・LP)
・フリゲートラッシュ:2発止め~PS(4LP・2RP・6)




クイックフックワンツー(4LP・RP)
◎性能
上上の連携。
2発目にディレイがかかる。
ノーマルヒット時はディレイをかけても連続ヒットして35ダメージと+6Fの有利がとれる。
カウンターヒット時もしっかりコンボに移行できる。
ガードされると-5F。
一発目をガードされると2発目をしゃがまれる。
技後に6入力でPSに移行できる。


◎解説
クイックフックの後に連続ヒットする上段が続く連携。
クイックフックワンツーはタッグ2で追加された新技だが、
「クイックフックワンツーなんて使えない。」
「クイックフックに上段が続くとか意味ねーよ。フリゲートとの択になる中段連携こいよ。」
とか言う発言をたまに見かける。

これには全くもって賛同しかねる。
まず、この技には大事な役割がある。
それは13F確定反撃

この技が無かったら13Fの確反はライトニングコンビネーションになるわけだが、

☆ライトニングコンビネーション
・ダメージ:33
・フレーム:+1F
・ヒット後:ほぼ互角の読み合い

☆クイックフックワンツー
・ダメージ:35
・フレーム:+6F
・ヒット後:割り込まれない2択

とまぁ、こうなる。
どこをどうみたら使えない技になると言うのか。
是非とも説明していただきたいものである。

タッグ2の時は横移動からの入れ込みで使うとスカ確+αが狙えるという強みがあったけど、7では横移動の弱体化により『なんとなく横移動して入れ込む』という行動が大きなリスクを伴うことになった。
その為、入れ込む使い方は控え、しっかりと狙いをもって横スカした時の細かいスカ確として使うのが7流なのかな。


フリゲートラッシュ(4LP・RP・LP)
◎性能
上下中の連携。
2発目の下段にしゃがみステータスがついている。
1発目と2発目、2発目と3発目はどちらも連続ヒットしない。
3発目がヒットすると27ダメージ&ダウン。壁際なら壁強誘発。
3発目をガードされても-9F。
1発目がカウンターヒットするとそのまま出しきってコンボにいける。
2発目がカウンターヒットすると3発目が連続ヒットして42ダメージ&ダウン。
1発目をガードされると2発目が10Fまで割り込まれる。


◎解説
打ちどころとしてはライトニングコンビネーションアッパーストレートイーグルクロウヒット後の微有利。
ワンロー(ジャブロー)等と同じだと思っていい。
微有利を活かして暴れを抑制しつつ、微不利~微有利で発生しやすい横移動も牽制しつつ、確反がない下段で削りつつ、カウンターなら一気に体力を奪う。

そう、つまり、超強い技なのである。

この技は3発目に確反がないので、2発目の下段に対して何らかのプレッシャーをかけられない限り撃ちまくっていい。

では、そのプレッシャーとは具体的になんなのかというと、1発目をガードした後に

①しゃがパンで割り込む
②ジャンプステータス技で回避する
③下段捌きを仕込む

この3つになる。

①しゃがパン割り込みについて

1発目をガードされると10Fまで割り込まれるのだがしゃがステ技なのでジャブなどの10F上段割り込みは拒否できる。
それゆえフレーム的な割り込みはしゃがパンのみ。
しかし、クイックフックからの展開ではクイックフック~FS→レフトウィービング→バリアントコンビネーションを状況判断から出しきるという安定行動があるので、相手にしてみれば、割り込めた時のリターンの小ささとウィービングされたときのリスクの大きさを考えると明らかにコスパが悪い。

②ジャンステ技について

こちらはライトゥー等のコンボ始動技であればハイリターンが望める。
がしかし、スティーブの選択がクイックフック~FS→フリッカージャブだった場合は空中キャッチできるのでリスクが高い。
よほど横に強くない限りクイックフック~FS→ウィービングという
選択肢でもスカされてアウト。
入力も咄嗟では難しいため確実な選択肢とは言えない。

③下段捌きについて

これは一見リスクがない優秀な選択肢に見えるが、実はこうなってしまえばスティーブ側はペースを握ったと言える状態。

なぜなら相手は発生11Fの2発目に対して下段捌きを仕込まなければならない都合上、最速で行動ができず、最低でも捌きを仕込んでいる11F分のフレーム不利を追うことになるから。
そのためスティーブ側はクイックフックがガードされたとき

-2F(ガード硬直) + 11F(下段捌き) = +9F

という大幅有利が貰える。
相手はスティーブのフリゲートラッシュにリスクを負わせるのと引き換えに、自ら大幅なフレーム不利を負わなければならないのだ。

ともすればチョッピングライトフリキャンスタン投げといった割り込まれない2択をかける事も可能。
当然、ホカハリホカテンフリキャンイークロでカウンターも狙いやすくなる。

仮に下段捌きで対応されてしまっても、そこでフリゲートラッシュを諦めるのではなくさらに下段捌きすらも上手いこと利用してやろうぜっていうことですね。



フリゲートラッシュ:2発止め~PS(4LP・RP・6)
◎性能
上下の連携からピーカブースタイルに移行する技。
2発目がヒットすると13ダメージ&-2F。
ガードされると-13F。


◎解説
これは確反のないフリゲートラッシュの3発目を盾にして、2発止めヒット後のフレーム不利から無理矢理攻める時に使う。

フリゲートラッシュは、出しきることで確反がなくなるので、相手はまず間違いなく出しきって来るだろうと思って立ちガードを固めてくる。

それを利用して、2発止めからPSに移行して2択を狙う。

当然だが、基本の選択肢はフリゲートラッシュ出しきりなので、こちらはあくまでもアクセント程度に控えよう。






さて、ここからはクイックフックの打ち方について。


個人的に、クイックフックの打ち方、打ち所は近距離で4つ、中遠距離で3つ、合わせて7種類に分けられると思う。
(なんかド忘れしてるかもしれない…)

内訳は以下の通り。


☆近距離

◎相手のラッシュからの切り返し
◎相手がついつい手を出してしまうフレーム微有利
◎発生の遅い技を散々見せた後
◎早い展開での微不利

☆中遠距離

◎相手の攻撃タイミングを完璧に読んだとき
◎ステップインから
◎釣り針となる技の後



では、1つずつ解説。


☆近距離

相手のラッシュからの切り返し

比較的シンプルな当て方。
とはいえ、当然だけど適当に打ちゃいいって訳じゃない。
狙うのはこちらが相手のディレイの効く連携の途中止めをガードしたとき
ディレイの効く連携技の存在で相手を固めて、フレーム不利から強引に攻めを継続してラッシュをかけるというのは基本的な戦術の1つ。
その多くは微不利からの強引な攻めなので、ほとんどのキャラでは冷静に割りこんでもリターンが小さく、下手に割り込もうとするとスカの起点にされることも多々ある。
しかし、スティーブのクイックフックであれば横に強く割り込めた時のリターンも大きい。
相手のラッシュ中にそのタイミングを読んだら、躊躇せず勇気を持って割り込んでいこう。


相手がついつい手を出してしまうフレーム微有利

具体的に言えば、
ガードさせてフレーム微有利(±0F含む)を取る技。
ヒットして微有利だけどモーション的につい反撃したくなる技。
こういった技のこと。

ガードで微有利(±0F含む)な技:
ジャブ(+1F)
スクイード(+1F)
センチュリオンラッシュ(+3F)
ガゼルパンチ・レイジ(±0F)
シーイーグルフック・レイジ(+3F)
ホーカー・ハリケーンコンビネーション(±0F)

つい手が出るヒットして微有利な技:
ライトニングコンビネーション(+1F)
アッパーストレート(+3F)
フェイントクロウ(+2F & 強制しゃがみ)
イーグルクロウ(+2F & 強制しゃがみ)
ライトショルダー~チョッピング(+4F & 強制しゃがみ)


これらの技を起点にクイックフックを打ち込むと、フレーム有利をとっているので相手が暴れた時にはカウンターをとりやすい。
相手が暴れずにしっかりと守ってくるタイプの場合、ただのクイックフックだとガードされてせっかくの有利がもったいないので、フリゲートラッシュで削りながらコンボを狙うと無駄がない。


発生の遅い技を散々見せた後

特に分かりやすいのはウィービング
特定の状況でウィービングからの攻めを繰り返せば、いずれ相手はそれに対応してホーミング技を打ち込んでくる。
その相手のホーミング技に合わせてクイックフックを出す。
ただそれだけ。
シンプルだが非常に効果的。
ちなみに足払い系のしゃがステ技が来たときはクイックフックではなくクレシェントフックにすれば解決。


早い展開での微不利

これこそスティーブの真骨頂。
微不利(±0F含む)もクイックフックでカウンターを狙うチャンス。
微有利よりも相手の攻撃を誘いやすいが、その分フレーム的に割り込まれやすい。
そこで効果的なのが早い展開に持ち込むこと。
細かい技でラッシュをかけて早い展開に持ち込むことで相手のフレーム感覚を乱すことができる。
そして相手が早い展開についてこれなくなった所で釣り針になる技 = ガードで微不利になる技を打ち、反応が遅れた所にクイックフックをねじ込むという寸法。
どんな技が早い展開に持ち込む技になるかというとキャンセル技や手数が多い技、モーションが早い技、各種構えに移行できる技といったところ。
幸いにもスティーブはそういった攻め方が非常に得意。


早い展開に持ち込む技:
ライトニングコンビネーション~各種構え
ワンツー~各種構え
ワンツースリー~各種構え
ワンツースリー~FS
ブリティッシュエッジコンボ~各種構え
アッパー~各種構え
アッパーストレートキャンセル~各種構え
イーグルクロウコンビネーション1:2発止め~各種構え
ライトアッパーカット~各種構え
シーイーグルフック~各種構え
ストレートボディ~FS
センチュリオンラッシュ
スウェー~ポジションチェンジ~壁叩きつけ
フリッカージャブ~クイックターン
スピットファイアコンビネーション

釣り針になる微不利技:
ワンツー(-2F)
イーグルクロウ:1発止め(-3F)
ホーカー・ハリケーンコンビネーション(±0F)
アッパー(-1F)

これらの技を使って行くことになる。
技の羅列ではイメージ沸かないかもしれないけど、そこは自分で頑張って考えてくれ!
そこを考えるのがスティーブ使いの一番楽しいところだと思うし。
他人の連携を鵜呑みにしても実力の上積みにはならないので。

コツとしては、常にフレーム有利と構え移行のトリッキーな技で相手を翻弄して、相手が固まった所ですかさず釣り針技をガードさせる。
そして、クイックフックを仕込んでおくと…。
ほんとに気持ちいいくらいに決まってくれる。
「攻撃するチャンスだと思ったでしょ?残念、それ釣り針なんですわ」
って感じですげー気持ちいいです。


☆中遠距離

相手の攻撃タイミングを完璧に読んだ時

一番難しいあて方。
説明も解説もくそもない。
こればっかりは積み重ねた経験値とセンスが必要。
初心者が、「クイックフックが上手く当たらない」と嘆くのは、ほとんどの場合これ。
大した経験値もない初心者がこればっかり狙っても上手く当たらないのは至極当然。
もちろん、自信があるなら狙っていい。
思い通りに敵が突っ込んでくるようならバンバン決めてやろう。
相手の行動パターンや癖をよーく観察するところから始めよう。


ステップインから

能動的な当て方。
置きジャブや置き最風と同じ使い方。
ぶっぱのような感じで相手にガードさせるように打つのがコツ。
チキン過ぎて踏み込めず、相手の目の前でスカる…なんてことのないように気を付けよう。
踏み込むタイミングを読まれないように注意。


釣り針となる技の後

誘い受け。
あえて隙を見せて相手の攻撃を誘う。
体力リードを奪っておくと、より攻撃を誘いやすい。
釣り針になる技の条件は
見た目には隙が大きいけど実際は隙の小さい技
打ったあとに距離の離れる技
といったところ。
①は分かりやすいと思う。
②の方は相手が発生を犠牲にしてリーチのある技を選ばないと、反撃が届かない距離であることに意味がある。
手癖でリーチのない技を打つようなら目の前でスカしてくれるのでスカ確が取れるし、しっかり踏み込んで攻撃するとこちらのクイックフックが先に当たるという算段。
具体例をあげる。

①:
スリムボム
イーグルクロウ:1発止め
ライトアッパーカット
ホーカー・ハリケーンコンビネーション
ホーカー・テンペストコンビネーション
クイックターン
スウェー

②:
クーガーパンチ
ターンパンチ

こんな感じ。
特に推したいのはただのスウェーとただのターンの2つ。
こいつらは相手の攻撃の誘いやすさ、隙の小ささ共に優秀。
この戦法のポイントの1つは、釣り針技を出す距離間。
近すぎるのは当然論外として、余りにも離れていると相手は攻めてこない。
相手の技が絶対に届かない、かつ、遠すぎない距離でわざとらしく空振りして見せる事が大事。
もう1つのポイントは、釣り針を出すタイミング。
相手のぶっぱにタイミングが被ってしまうと大惨事になりかねないので、相手のバックステップに合わせるとなお良し。