お知らせと、散文。 | R-system official blog

お知らせ
HPにconcept & lineの頁を追加致しました。
宜しければご覧くださいませ。


以下少し長いので、お手隙の方だけどうぞ。




最近思うところがあって、
こういう思いは作品か写真にぶつけるべきなのだろうけれど、
ちょっとだけ、書いてみます。


R-systemをはじめたのは2002年の6月、考えてみれば今から13年も前になります。私生活や諸々の事情で休止を繰り返し、実活動時間は半分に満たないかもしれませんが。

インターネットも普及しておらず、ゴシックやロリータがよりアンダーグラウンドなものだった時代。
お店も、今は老舗と言われるようなメゾンがあるだけだったように思います。

一つのお洋服や小物を手に入れるだけで幸せで嬉しくて、今のようにSNSで他人に見てもらうためじゃなく、自分の為に、一つ一つ大切に集めた時代でした。

そんな時代が好きで、そんな想いが好きで、誰かの為に、「人と違う何か」をつくりたくてはじめたお店でした。

ストーリーやコンセプトよりも(そういうものもありましたけれど)、誰かが欲しいものを作りたかった。黒白赤の色で、欲しいものが売っていない方に向けて作りたかった。そうして身につけて頂くことで、それぞれの自分の世界を完成させて欲しかった。
そんな思いが原点です。


今は、ファストファッションの時代で、何でも安く簡単に手に入る。情報も溢れていて、誰でも簡単に作ることもできる。
求められているのは、趣向を凝らした何かで、自分を形作るものではなく、衣装のような何か。

少し、寂しいな、と思います。
同時に、何処へ向かえば良いかわからなくなってしまって。


懐古主義者でごめんなさい。
今は今の良さがあるのだと思うので、今を否定する意図はございません。



作り手としてはまだ少し迷っています。R-systemは、役目を終えたのではないかと、思ったりもします。

でも、もう少し足掻いてみますね。
あの時代が忘れ去られてしまっても、かすかな郷愁のように片鱗を感じて頂けるものを遺すのが、私にのこされた仕事のような気がします。
そして、あの時代と同じように、忘れ去られていく古き良き時代をのこす事も。


私を支えてくれているのは、はじめた頃の拙い作品を、インターネット環境もままならない中、見つけてお買い上げくださって、喜んでくださった方々のことばです。
そうしてそんな郷愁の想いをわかってくださる、数少ない周りの方々。本当に感謝しております。


懐古ゴシックと透明な何処かで、また産み出していきます。
そんな想いで来年はイベント出展をたくさん入れていきます。
どうぞ密やかに見守って頂けますと嬉しいです。


乱文で失礼いたしました。
では、次回は作品のご紹介でお会いできますように。


(c)R-system