私の学生時代は、本の後ろに手書きの貸出カードがついていて、名前を書き込む時には「あ、この本◯◯さんも借りてるんだ~」なんて思ったものです^ ^
今は全てパソコンで管理されていて、誰がどの本を借りたかなどは個人情報になる為、先生でも滅多に調べられないようになっています。おかげで長期間未返却の本があったりすると大変なんです(・_・;
あと図書活動をしていて気がついたことなのですが…昔話(日本のも世界のも)昔の内容と違っているものが多いんです。
簡単に言えば、今の昔話は死なない・殺さない・反省を促す、という風に残酷なシーンを無くしています。(本によっては表現が違うものもあります)
いくつか紹介します。
まずは「かちかち山」
私が持っていた昔話のかちかち山は、
いたずら狸を捕まえたおじいさん。狸を縄で縛り、おばあさんが狸汁の支度をしていると狸がしおらしいことを言うのでついつい縄をほどいてあげるのですが、油断した隙に狸に殴り殺され狸に婆汁にされてしまいます。おばあさんになりすました狸は、帰ってきたおじいさんに婆汁を全て食べさせ「やーい婆汁食った!流しの下に婆さんの骨があるぞ~」といい、逃げます。
おじいさんは悔しくておいおい泣き、事情を聞いたうさぎが狸に仕返しし、狸の背中に唐辛子を塗り、背負った薪に火をつけやけどをさせたりします。最後に狸は騙されて乗った泥舟と一緒に川に沈んでしまいましたとさ
という内容でした。
さすがに子どもが読むにはちょっと…というものがありますが、子どもの頃は「ヘェ~」という感じであまりショックを受けるとかは無かったような(あくまでも私は、です)。
狸の縄をほどいてあげたおばあさんは狸に殴られ怪我をしてしまいます。
おじいさんから事情をきいたうさぎが狸をこらしめ、最後は反省をさせてめでたしめでたし
という内容になっています。
続きまして「さるかに」
猿に青い柿を投げつけられたカニのお母さんが死んでしまい、カニの子どもたちが猿に仕返しをして、最後に猿は臼に押しつぶされ、カニのハサミで首をちょん切られてしまいましたとさ
猿に柿を投げつけられたカニのお母さんは、甲羅が割れる怪我をしてしまいます。カニの子どもたちは猿に仕返しをし、猿は謝りめでたしめでたし
となっています。
少し前に、図書の読み聞かせのボランティアをされているお母さんが「アリババと40人の盗賊」を読み聞かせたそうです。この本はそのお母さんが子どもの頃に買ってもらった昔のもので
油壺の中に隠れてアリババの家に忍びこんだ盗賊たちは、召使いに見破られて煮えたぎった油を壺の中に流しこまれ死んでしまいました
という箇所を読んだ時に、子どもたちよりも先生がドン引きしていたそうです(^^;;
日本の昔話などは仕返しする、という内容が多いですよね。仇討ちが美談という時代もありましたから
アリババなどは昔のイスラムの物語で全く時代背景も違いますからね
今と昔どちらが良いのかは正直わかりませんが、残酷なシーンをいくらカットしても凶悪犯罪は昔よりかなり多いですし、今の時代ネットやゲームでそういうのいくらでも見れちゃいますからね
図書一つとっても難しい時代ですが、ゲームなどの影響で子どもたちが本離れしている中少しでも本を大切に、そして親しんでもらえるように私たちも試行錯誤しながら活動していきたいと思っています